一条賞(映画篇)発表!

一条真也です。
わたしは日々、多くの映画を観ています。
その感想は当ブログ、および「一条真也の映画館」で発表しています。ここ数年、「一条賞(映画篇)」と称してベストテン・ランキングを作成していたのですが、今年からみなさまにもお知らせすることにしました。
「一条賞(映画篇)」の選考対象となるのは、製作年やジャンルに関わらず、今年(2018年)に鑑賞したすべての映画です。ただし、DVD、ブルーレイ、ネットでの鑑賞は除外し、あくまでも映画館で鑑賞した作品に限ります。
それでは、10位から発表していきましょう!

 

●第10位羊と鋼の森

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 ●第9位スリー・ビルボード

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 ●第8位グレイテスト・ショーマン

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 ●第7位響‐HIBIKI‐

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 ●第6位日日是好日

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 ●第5位search/サーチ

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●第4位カメラを止めるな!

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●第3位ヘリディテタリー/継承

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●第2位ボヘミアン・ラプソディ

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第1位(一条賞)リメンバー・ミー

 

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ということで、今年の「一条賞(映画篇)」は「リメンバー・ミー」に輝きました。「死」という人類最大のミステリーを見事にアニメ化したエンターテインメントの最高傑作です。これは、いわばアカデミー賞でいえば「作品賞」ですので、他の各賞も以下のようにしたいと思います。

●監督賞

アリ・アスター(「ヘリディテタリー/継承」)

●音楽賞

クイーン(「ボヘミアン・ラプソディ」)

●演出賞

上田慎一郎(「カメラを止めるな!」)

●撮影賞

木村大作(「散り椿」)

●ある視点賞

「A GOHST STORY/ア・ゴースト・ストーリー」

●主演男優賞

ジョン・チョー(「search/サーチ」)

●主演女優賞

エミリー・ブラント(「クワイエット・プレイス」)

助演男優賞

サム・ロックウェル(「スリー・ビルボード」)

助演女優賞

樹木希林(『日日是好日』)

●新人賞

平手友梨奈(「響‐HIBIKI‐」)

ミリー・シャピロ(「ヘリディテタリー/継承」)

 

 もちろん、ここで発表した10作品以外にも素晴らしい映画はたくさんありました。今年最後に観た映画は、ブログ「アリー/スター誕生」で紹介した作品です。観る前はランキング上位に入るかなと思っていましたが、レディ・ガガの歌声は素晴らしかったですが、映画そのものはそれほど感動できませんでした。本とともに、映画は「こころの食べ物」です。来年もたくさん映画を観て、こころを太らせたいと願っています。

 

死を乗り越える映画ガイド あなたの死生観が変わる究極の50本

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 2018年12月30日 一条真也

一条賞(読書篇)発表!

一条真也です。
わたしは日々、多くの本を読んでいます。
その感想は当ブログ、および「一条真也の読書館」で発表しています。ここ数年、「一条賞(読書篇)」と称してベストテン・ランキングを作成していたのですが、今年からみなさまにもお知らせすることにしました。「一条賞(読書篇)」の選考対象となるのは、刊行年やジャンルに関わらず、今年(2018年)に読んだすべての本です。それでは、10位から発表していきましょう!

●第10位 

宣長にまねぶ

宣長にまねぶ

吉田悦之著(致知出版社

詳しい書評は、こちらをクリックして下さい

 

●第9位  

怪異古生物考 (生物ミステリー)

怪異古生物考

土屋健=著、荻野慎諧=監修
久正人=イラスト(技術評論社

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●第8位  

津波の霊たちーー3・11 死と生の物語

津波の霊たち

リチャード・ロイド・パリー著、濱野大道訳(早川書房

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●第7位

困難な結婚

困難な結婚

内田樹著(アルテスパブリッシング)

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●第6位 

真説・佐山サトル タイガーマスクと呼ばれた男

真説・佐山サトル

田崎健太著(集英社インターナショナル

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●第5位

田原俊彦論

田原俊彦論

岡野誠著(青弓社

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●第4位 

闘う商人 中内功――ダイエーは何を目指したのか

闘う商人 中内㓛

小榑雅章著(岩波書店

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●第3位

江副浩正

江副浩正

馬場マコト、土屋洋著(日経BP)

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●第2位

the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

 

the four GAFA

スコット・ギャロウェイ著、渡会圭子訳(東洋経済新報社

詳しい書評は、こちらをクリックして下さい

 

●第1位(一条賞)

日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫) 

日日是好日

森下典子著(新潮文庫

詳しい書評は、こちらをクリックして下さい

 

あらゆる本が面白く読める方法

あらゆる本が面白く読める方法

 

 

あらゆる本が面白く読める方法』(三五館)の著者であるわたしの場合、本来、読んだ本にランキングをつけるということはふさわしくないのかもしれません。しかし、出版文化のためにも「本当に面白かった本」「感動した本」「時代を的確にとらえている本」「後世に残したい本」などは明確に示す必要があると思います。
自分でも、多くの人の方々の心に残り、人生に影響を与えるような本を書きたいものです。ということで、今年の「一条賞(読書篇)」は『日日是好日』に決定いたしました。なお、30日正午には「一条賞(映画篇)」を発表いたします。お楽しみに!

 

死が怖くなくなる読書:「おそれ」も「かなしみ」も消えていくブックガイド

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 2018年12月30日 一条真也

世界で最も美しい顔

一条真也です。
毎年恒例の「世界で最も美しい顔100人」ランキングが発表されました。アメリカの映画情報サイト「TC Candler」が発表するものですが、2018年版では、フランス出身のモデル、ティラーヌ・ブロンドーが1位に輝きました。現在17歳で、昨年は2位でした。昨年1位のフィリピンの女優リザ・ソベラーノは4位となっています。

 

2018年は、昨年初ランクインだった女優の小松菜奈が日本人最高の31位になりました。また、ランクイン常連の石原さとみが43位、韓国発の多国籍音楽グループ「TWICE」のサナこと湊崎紗夏が46位、NIKIの丹羽仁希が75位、女優の篠崎愛が84位とランクインを果たしています。今年初めてノミネートされた女優の今田美桜、HKT48(現在はアイドルユニット「IZ*ONE」参加のために活動を休止中)の宮脇咲良は残念ながら100位圏外でした。

 

なお、TOP10は以下の通りです。

1位 ティラーヌ・ブロンドー(フランス/モデル)

2位 ツウィ(台湾/「TWICE」歌手)

3位 ヤエル・シルビア(イスラエル/モデル)

4位 リザ・ソベラーノ(フィリピン・アメリカ/女優)

5位 オードリアナ・ミシェル(アメリカ/モデル)

6位 ナナ(韓国/「AFTERSCHOOL」歌手)

7位 ハンデ・アーチェン(トルコ/女優・モデル)

8位 オクティブリア・マクシモーバ(ロシア/モデル)

9位 リサ(タイ/歌手・モデル)

10位 バニータ・サンド(オーストラリア・インド/女優)

 

いま、「ミスコン」とか「美人コンテスト」の類には世界的に逆風が吹いています。「女性差別である」というわけですね。でも、わたしは「美しさ」は個性の1つであって、認めていいと思っています。当然ながら、女性だけでなく男性の「美しさ」というものもあっていいでしょう。「TC Candler」は「世界で最もハンサムな顔」も発表していますが、2018年の1位は「ゲーム・オブ・スローンズ」のカール・ドロゴ役やDCコミックスのヒーロー、アクアマン役で知られるジェイソン・モモアでした。2位はBTS(防弾少年団)のジョングク、3位はイドリス・エルバでした。

 

「世界で最もハンサムな顔」にアジアからは37人がランクインしていますが、日本人では唯一「CROSS GENE」の元メンバーの寺田拓哉が52位にランクインしています。日系人の名前も見られ、フィリピンを拠点に活躍している日系ブラジル人で俳優のダニエル松永が39位でした。日本からは他に赤西仁山崎賢人、岩田剛典、新田真剣佑らが候補者入りしていました。

 

それにしても、男女ともにアクの強いランキングです。
「TC Candler」のランキングですが、「人気コンテンストではなく、世論を反映したわけではない、主観的なランキング」とされています。実際、賛否両論ある独自色の高いランキングとなっています。「TC Candler」というメディア自体もインディペンデントなブログメディアの視点で選んでいる独自色の高いセレクションということを打ち出しています。ですので、このランキングがリアル世界一を選んでいるわけではありません。

 

 

 

考えてみれば、美意識というものは、文化が違えば当然異なるはず。
それを「世界一美しい顔」の統一ランキングが作られる背景には、「美のグローバリゼーション」のようなものがあるのでしょうか。
ミス・インターナショナル」のようなアマチュアが参加するコンテストと違って、プロの女優・歌手・モデルなどを対象とするこのランキングには、各国のエンターテインメント・ビジネスの力関係も関係してくるでしょうね。過去の美女も含むオールタイム・ランキングなら、どうでしょうか。ヴィヴィアン・リーオードリー・ヘップバーングレース・ケリーが私的ベストスリーですね。はい。
それでは、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ・・・。

 

2018年12月29日 一条真也

年越しの大祓式

一条真也です。
今日はとても寒いですね。雪が降りそうです。
いよいよ年の瀬も大詰めであります。
29日は、サンレー本社の御用納めでした。
この日は恒例の大掃除で、社長室の片付けをしました。とにかく本と資料類が多すぎて大変でしたが、なんとか力づくで(苦笑)整理しました。その後、大量の図書資料を社内図書室「サンレー・ライブラリー」の書庫へと移動させました。

f:id:shins2m:20181229151830j:plain年越しの大祓式のようす

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清祓で佐久間会長とともに拝礼

f:id:shins2m:20181229150915j:plain祝詞を奏上する神官

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玉串奉奠する佐久間会長

f:id:shins2m:20181229162257j:plain拝礼をするわたし

 

15時から「年越しの大祓式」が執り行われました。
わが社は「礼の社」=「セレモニー・カンパニー」なので、節目の儀式は必ず行います。皇産霊神社の瀬津神職が、この1年の厄を祓ってくれました。最初に佐久間進会長、続いて社長のわたしが玉串奉奠しました。わたしは、この一年間、何事もなく会社と社員が無事であったことに心からの感謝の念を込めて、深々と拝礼しました。そこにいた全社員も一緒に二礼二拍一礼しました。

f:id:shins2m:20181229162446j:plain神事の後で挨拶する佐久間会長

 

 神事の後は、佐久間会長が挨拶をしました。佐久間会長は「いま、神事での祝詞を聴いていて、『これは神との会話なのだ』としみじみ思いました。おかげさまで、今年は良い年だったように思います。この冠婚葬祭の仕事はなかなか一年を通して忙しく、落ち着きません。これから松柏園は“おせち”でてんてこ舞いですし、紫雲閣も忙しいことと思います。みなさん、一年間、誠にお疲れ様でした」と述べました。

f:id:shins2m:20181229152549j:plain今年最後の社長挨拶をしました

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大きな目標を達成できました!

 

神事の後は、わたしが今年最後の社長挨拶をしました。わたしは、みなさんの1年の労をねぎらうとともに、「みなさん、お疲れ様でした。すでに昨日の速報でわかっていますが、おけげさまで今年のサンレーグループは大きな目標を達成できました。ありがたいことです」と述べました。すると、盛大な拍手が起こりました。

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みなさんのおかげです!

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ありがとうございました!

 

これも、みなさんのおかげと感謝しています。新元号となる来年も、ぜひ素晴らしい年にしたいと願っています」と述べ、それから「どうぞ、良いお年をお迎え下さい。年末年始といえども、冠婚や葬祭の現場スタッフはずっと頑張っているので、休みの間、そのことを頭の片隅でおぼえておいて下さいませんか」とお願いしました。最後は「一年間、お疲れ様でした。ありがとうございました!」と締めくくりました。

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みんなでカンパ~イ!

 

その後、直会の時間となり、東常務の発声により乾杯しました。東常務が北陸から北九州に帰ってきてくれて、本当に助かっています。各種のお酒、ノンアルコールビール、ウーロン茶、ソフトドリンクに簡単なツマミや菓子が出されて、ささやかな打ち上げをしました。本当に、ささやかな打ち上げです。

f:id:shins2m:20181229155034j:plain最後は「末広がりの五本締め」で中締め

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お疲れ様でした!

 

最後は、総務部の國行部長による中締めでした。
以前はわたしが自衛隊の出身である國行部長に「今年は自衛隊方式でお願いしますよ!」と声をかけたので一本締めでしたが、今年はいつものように、「末広がりの五本締め」で中締めとなりました。
今年も無事に年を越すことができ、社員のみなさんと「良いお年をお迎え下さい」と挨拶できて、わたしは本当に幸せです。来年は積極経営を推し進め、「天下布礼」をさらに加速させたいです。

 

2018年12月29日 一条真也

 

セレモニーホールで映画舞台挨拶

一条真也です。
いよいよ今年もあと3日ですが、九州を代表する経済誌「ふくおか経済」2019年1月号が届きました。開くと、ブログ「『君は一人ぼっちじゃない』完成披露試写会」で紹介したイベントの記事が掲載されていました。

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 「ふくおか経済」2019年1月号

 

記事は「セレモニーホールで映画挨拶」のタイトルで、次のように書かれています。「冠婚葬祭大手(株)サンレー北九州市小倉北区上富野3丁目、佐久間庸和社長)は11月18日、同所の小倉紫雲閣で映画試写会『友引映画館』を開催した。
佐久間社長が標榜するセレモニーホール『紫雲閣』の“コミュニティーセンター化”の一環で、地域の人々に向けて葬儀以外の様々な催しを実施しようというもの。『友引映画館』としては7月以来2回目。当日は約450人が訪れ、オール北九州ロケの『君は一人ぼっちじゃない』が試写上映された。現代の若者と昭和世代の人々との出会いと心の交流を描いたもので、上映に先立ち、監督の三村順一さんと主要キャストの俳優陣が参加した舞台あいさつもあった。佐久間社長は『セレモニーホールで映画の舞台あいさつはこれまでにも例がないのではないか』とし、同社では今後も地域のカラオケ大会や発表会などに『紫雲閣』を貸し出すという」

 

2018年12月29日 一条真也

グリーフケア追求で互助会4.0へ

一条真也です。
いよいよ年の瀬も押し迫ってきたと実感しています。
今日はサンレー本社の「御用納め」で、午後3時から「年越しの大祓式」を行いますが、「ふくおか経済」の2019年1月号が届きました。

f:id:shins2m:20181229111939j:plain「ふくおか経済」2019年1月号

 

「2019年の戦略」のコーナーで、今年も登場させていただきました。「グリーフケア追求で互助会4.0へ」の大見出し、「『紫雲閣』のコミュニティーセンター化も加速」の見出しで、以下のようなインタビュー記事が掲載されています。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  

――今年もセレモニーホール「紫雲閣」は、いくつかの新店計画がありますね。

佐久間 現在、福岡をはじめ7ヵ所で出店準備をしていますので、今年中に「紫雲閣」は83会館にはなる予定です。当面の目標は100館体制です。

—――近年、佐久間社長はセレモニーホール「紫雲閣」のコミュニティセンター化についても強く訴えています。

佐久間 「紫雲閣」を地域の人々に葬儀以外の用途で開放するものです。カラオケ大会や各種発表会など既に複数の実績があります。昨年11月には小倉紫雲閣で「友引映画館」と題して、オール北九州ロケ映画『君は一人ぼっちじゃない』の試写会と監督、俳優陣による舞台あいさつも催しました。セレモニーホールでの映画の舞台あいさつは世界でも初めてだと思いますので、意義あるものになりました。

――御社はグリーフケア(遺族の悲嘆軽減サポート)にも力を入れています。

佐久間 100人を超す上級心理カウンセラーを配置し、日頃から配偶者や親近者を亡くした人に、言葉ひとつの掛け方から徹底し、寄り添っています。一方で、最近では残された人が前向きに生きていけるような催しも検討しています。例えば、奥さんに先立たれた人に向けての料理教室などです。新たに生きていく原動力となる催しができればいいですね。

――佐久間社長自身も、昨年から上智大学グリーフケア研究所客員教授として教鞭をとられていますね。

佐久間 当社で培ったグリーフケアのノウハウを講義で紹介しています。昨年11月の講義では200人を超す聴講者があり、大変好評でした。今まで私や当社が取り組んできたことが間違っていなかったと確信しました。今年も引き続き講義をする予定です。

――現在、冠婚葬祭互助会は業界全体で過渡期だとか。

佐久間 そうです。私は業界の現状をアップデートに見立てて捉えています。互助会1.0が結や講といった日本的相互扶助システム、互助会2.0が戦後に横須賀で誕生し、その後全国で発展した冠婚葬祭互助会、互助会3.0が無縁社会を乗り越えて、有縁社会を再生する互助会、互助会4.0が結婚をプロデュースし、孤独死自死をなくす互助会です。現在は、2.0の時代を経て、3.0へ向かっていかなければいけない段階です。究極は4.0。ここで注目すべきは、3.0にはセレモニーホールのコミュニティセンター化が、4.0にはグリーフケアが不可欠だということです。そして、4.0は互助会の理想が完成する理想は姿なのです。

――その際、キーポイントになるのはやはり「儀式」ですよね。

佐久間 はい。婚礼、葬儀にとどまらず、「儀式」こそ人の心を安らかにする器なのです。

――ところで、儀式の大切さで言えば、1月は各地で成人式が開かれます。沖縄や北九州の成人式で、新成人が式典後に清掃をすることが報じられていますが、あれは佐久間社長の提言がきっかけだとか。

佐久間 実はそうなんです。私や社員が会場に赴いて、清掃を促し、支援しています。今年も各所でいい式典になればと思いますね。

 

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最後の成人式の話題ですが、ここ数年来、北九州市の成人式は「派手すぎる」と注目を浴びてきました。その様子はテレビのワイドショーを通じて全国に流されました。金銀の羽織袴や花魁姿で傍若無人に振る舞う新成人が話題を呼びました。実際に彼らに接すると、服装は派手でも顔を見ると気の良さそうな若者が多かったです。わたしは、「これは仮装大会のようなもので、ハロウィーンと同じだな」と思いました。


北九州市の成人式で

 

でも、暴力団追放運動がようやく実を結びつつある北九州市にとっては、ヤンチャな彼らの姿が報道されることは大きなイメージダウンとなります。そこで、わたしは昨年の式典後すぐに市の青少年課に連絡し、成人式の正常化への全面協力を訴え出ました。伏線として、かつて沖縄の「荒れる成人式」を、わが社の新成人が清掃活動によって変えた実績がありました。そして今年から、本社を置く北九州でも、会場周辺で取り組む「おそうじ大作戦」を開始。オリジナルデザインのゴミ袋も製作、市に寄贈したのです。


「まちに感謝!おそうじ大作戦」の本部テント

 

式典終了後、心ある若者たちは続々とゴミ袋を持って清掃を始めました。その姿を見たマスコミの取材クルーは、ど派手な連中から離れて、清掃する新成人たちの姿をカメラで追い始めました。わたしは、「北九州の成人式は変わる!」という確信を持ちました。実際に、その後の北九州の成人式は劇的に変わり、見事に正常化されたのです。

 

2018年12月29日 一条真也

『永遠のおでかけ』

一条真也です。
いよいよ今年も残すところわずかですが、125万部の発行部数を誇る「サンデー新聞」の最新号が出ました。同紙に連載中の「ハートフル・ブックス」の第129回が掲載されています。今回は、『永遠のおでかけ』益田ミリ著(毎日新聞出版)を取り上げました。

f:id:shins2m:20181228165713j:plainサンデー新聞」2019年1月1日号

 

わたしはグリーフケアについての研究と実践を心がけているのですが、その活動の中で出合ったエッセイ集です。グリーフケアの最大のテーマが死別の悲嘆への対処なのですが、そのヒントがたくさんありました。著者は1969年大阪府生まれのイラストレーター。主な著書に『今日の人生』(ミシマ社)、『美しいものを見に行くツアーひとり参加』(幻冬舎)、『沢村さん家のこんな毎日』(文藝春秋)などがあります。

 

本書には、著者の父親との別れが描かれていますが、そのプレリュードとして、「叔父さん」というエッセイで、著者の叔父との別れが綴られています。子供がいなかった叔父は、姪っ子たちをわが子のように可愛がってくれましたが、その中でも著者は叔父との関わりが最も少なかったといいます。それでも、叔父が亡くなったときは、深い悲しみを経験しました。

 

著者は次のように書いています。
「お通夜やお葬式でも、わたしなどが、叔父との思い出話をする立場ではないように思えた。だから、なにも言わずにおいた。泣く資格さえないかもしれないとまで思った。なのに、涙は次から次から溢れた。みな驚いていたかもしれない。わたしなりに、やさしかった叔父さんのことが大好きだったのだ」

 

「美しい夕焼け」というエッセイでは、母親からの電話で父親の訃報に接した様子が描写されています。実家に向かう新幹線の中で、著者は涙が止まりませんでした。
しかし、いろんなことを並行して考えている自分にも気づいていたそうです。その日の朝早く、原稿を送っておいて良かった、とか。父の体調を配慮して断るつもりだった旅行記の仕事をやっぱり受けようかな、とか。車内販売のコーヒーを飲みたい、とか。

 

そんな著者は「悲しみには強弱があった」として、次のように書いています。
「まるでピアノの調べのように、わたしの中で大きくなったり、小さくなったり、大きくなったときには泣いてしまう。時が過ぎれば、そんな波もなくなるのだろうという予感とともに悲しんでいるのである。雲がかかっており、残念ながら新幹線から富士山は見られなかった。その代わり、オレンジ色の美しい夕焼けが広がっていた。窓に額をくっつけて眺めていた。こんなにきれいな夕焼けも、もう父は見ることができない。死とはそういうものなのだと改めて思う」

 

本書を読んで、わたしはしみじみと感動をおぼえましたが、生前の父親が祖父の思い出話をしたとき、著者にとって印象の薄かった祖父がいきいきと動き出したというくだりが一番好きです。生者の思い出によって、死者は生きるのです。

 

永遠のおでかけ

永遠のおでかけ

 

 



2018年12月29日 一条真也