KUKAI

「仏・法・僧」と鳴く鳥  

静かな林の中の草堂で、座禅を組んで明け方を迎えると、ふいに鳥が、「仏・法・僧(ブッポウソウ)」と鳴いた。鳥ですら、仏の教えを説いているのに、どうして人間が仏の教えを無視できるだろうか。鳥の声と人の心。雲の光と水の色。あらゆるものが仏の徳の…

仏の正体  

仏とは、青色でもなく、黄色でもない。赤色でもなく、白色でもない。紅色でもなければ、紫色でもない。もちろん、透明でもない。また、長くもなく、短くもない。丸くもなければ、四角でもない。明るくもなければ、暗くもない。男でもなければ、女でもない。…

心は平等  

もしも、自分の心こそが仏の心であることに気づいたならば、すべての人の心が仏であることがわかるだろう。それゆえ、仏の心、自分の心、人々の心の三つは平等なのだ。(『性霊集』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あ…

人間と仏       

仏の体はわたしたちの体であり、わたしたちの体は、すなわち仏の体だ。仏とわたしたちは、違うものであると同時に、同じものなのだ。(『即身成仏義』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるいは「お大師さん」として親…

生きたまま仏になる  

真言密教の修行を行なえば、精神統一によって誰でも生身の体のままで仏になることができる。ほかの教えには、この方法が欠けており、書き記されていない。(『即身成仏義』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるいは「…

世界を照らす光   

仏が発する光は、世界の隅々までを照らしてくれる。そして、その光は、あらゆる人の良い心を育ててくれる。(『雑問答』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるいは「お大師さん」として親しまれ、多くの人々の信仰の対…

仏の教えは甘露の味  

仏は、してはいけないことと、すべきことをわたしたちに示すことで、迷いから救ってくれる存在だ。仏の教えは甘い蜜のようなもので、心を焼く苦悩を消してくれる。(『性霊集』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるい…

果てしない慈悲   

仏の持っている慈悲は、天のようにすべてを覆い尽くし、大地のようにあらゆるものを抱いている。(『性霊集』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるいは「お大師さん」として親しまれ、多くの人々の信仰の対象ともなっ…

仏の心  

仏の心とは、つまるところ「慈」と「悲」のふたつのことだ。「慈」は、人々に楽を与え、「悲」は、人々の苦を取り除く。しかも、人気の「慈」は、どんな人にも平等に楽を与えてくれるし、仏の「悲」は軽い重いを問わず、あらゆる苦を取り除いてくれる。(『…

密教の修業    

密教の修行である「三密」の力を使えば、迷いを払うことができる。すなわち、一、手で印を結ぶこと二、仏の言葉である真言を唱えること三、瞑想すること以上の三つだ。(『秘蔵記』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あ…

あらゆる音は「阿」からはじまる   

すべての教えのもとになっているのが、「阿」という文字だ。誰しも、最初に口を開いたときに発せられる音は、「阿」だ。「阿」の音を離れては、どんな言葉も成立しない。それゆえ「阿」こそが、あらゆる音の母といえる。(『梵字悉曇義』) 一条真也です。空…

安住の地はない   

世の中のどこにも、安住の地などというものはない。あるときは天が家となり、あるときは地獄が家となる。わたしという人間も、あるときはあなたの妻子かもしれないし、あるときは父母かもしれない。すべてのことに定まった形はなく、つねに変化し続けている…

心の十段階  

人間の心には十の段階がある。 一、本能だけの段階二、幼稚ではあるが、善悪の違いを知る段階 三、心と体が不滅だと思っている段階 四、自分という実体は存在しないことを知った段階 五、個人的な悟りに安住している段階 六、人々のために働くことに目覚めた…

計り知れないもの  

心とは、計り知れないものだ。そのことを知れば、体も計り知れないものであると知ることができる。体が計り知れないものであると知れば、智慧が計り知れないものであると知ることができる。智慧が計り知れないものであると知れば、人間の存在そのものが計り…

名前に意味はない  

世の中には多くの宗教があり、仏教ひとつとっても、数多くの宗派に分かれている。だが、それぞれの宗教や宗派の名前には、何の意味もない。人が救われるなら、それは正しい宗教だし、救われないなら間違った宗教というだけだ。(『五部陀羅尼問答偈讃宗秘論…

この世の三つの毒  

この世の中は、貪ること、怒り、愚かさの三つの毒に溢れている。人生で味わう苦しみは、つまるところ、この三毒が原因になっている。(『実相般若心経解答釈』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるいは「お大師さん」…

八つの苦しみ  

人生の苦しみには八種類ある。 一、生まれること。二、老いること。三、病気になること。四、死ぬこと。五、愛する人と別れること。六、恨みや憎しみを抱くこと。七、求めるものが得られないこと。八、自分の思うままにならないこと。 誰もが生きていく中で…

死について考える  

死を恐れてばかりいて、やりたいことや、やるべきことをしない人生は無意味だ。そんな人は、死について深く考えているようで、まったく考えていない。(『性霊集』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるいは「お大師さ…

人はみな白骨 

あなたが死んで骨になったとき、その骨の中にあなたの魂はあるのだろうか? 死体を眺めていれば、永遠の命などないことがよくわかる。信じることができるのは、次の四つだけだ。一、肉体は穢れているということ。二、感覚は苦痛であること。三、心は定まらな…

美しい女性も  

贅沢三昧な生活を送っている美女も、死んだあとは、犬や鳥のエサとなり、やがては、その大小便になるだけだ。(『三教指帰』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるいは「お大師さん」として親しまれ、多くの人々の信仰…

魂は空へ  

寿命がきて、肉体は花が散るように滅んでも、魂はお香の匂いが漂うように、空に向かってどこまでも飛んでいく。(『藤左近将監為先妣設三七斉願文』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるいは「お大師さん」として親し…

虚無から生まれ、虚無に帰る  

何もないところから現われることを生といい、何もないところに帰っていくことを死という。生と死こそが、あらゆることの根本にある。(『為酒人内公主遺言』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるいは「お大師さん」と…

本当に悲しいとき  

どんなに悟って、達観したつもりでも、悲しくて、悲しくて、悲しくて、悲しくて、どうにもならないときがある。愛する人との別れには、思わず涙がこぼれる。(『性霊集』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるいは「お…

望んで生まれる者はいない  

「ぜひこの世に生まれたい」と、自分から望んで生まれてきた人はいない。また、みずから望んで死ぬ人も少ない。人は不本意に生まれ、不本意に死んでいくのだ。(『性霊集』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるいは「…

親孝行   

親孝行したいと思ったときには、すでに両親はこの世を去っていて、恩返しができないものだ。人生は、大風に吹かれている木のようなもので、あらゆるものが、たちまち風に連れ去られてしまう。月日はあっという間に流れていき、何もできないまま終わる。(『…

生も死も   

生きていくというのは、楽なことではない。毎日が苦しみの連続だ。だからといって、死ねば楽になるというものでもない。(『教王経開題]) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるいは「お大師さん」として親しまれ、多く…

涙は届かない  

親しい人が死んで、悲しみのあまり朝から晩まで泣き続けたとしても、その涙は、亡くなった人には届かない。(『法華経開題』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるいは「お大師さん」として親しまれ、多くの人々の信仰…

独りで生まれて一人で死ぬ

人の一生は稲妻のような速さで駆け抜けていってしまう。そして、私たちは誰もが独りで生まれて、一人で死んでいく。(『性霊集』) 一条真也です。空海は、日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるいは「お大師さん」として親しまれ、多くの人々の…

一寸先は闇   

今日の朝は健康で元気だったのに、次の日の夕方、突然、病気で死んでしまうこともある。人生とはそういうものだ。(『教王経開題』) 一条真也です。 空海は、日本宗教史上最大の超天才です。 「お大師さま」あるいは「お大師さん」として親しまれ、多くの人…

美人も死ねば骨   

どんな美人でも、死ねばみんな骨になるだけだ。そうやって、肉体が滅んでいくことを想像してみれば、すべての執着を捨てることができるだろう。(『十住心論』) 一条真也です。 空海は、日本宗教史上最大の超天才です。 「お大師さま」あるいは「お大師さん…