「ふくおか経済」取材

一条真也です。
9月28日、30日の16時30分から、「ふくおか経済」の取材を受けました。場所は、北九州市八幡西区折尾のサンレーグランドホールです。今夜は、ここで隣人祭り 秋の観月会」月への送魂が行われるのです。

最初は、ガーデンで写真撮影

ガーデンでの写真撮影のようす

 

取材というのは、同誌の11月号に掲載される毎年恒例の「The  FACE」というページのインタビューでした。少し気が早いですが、今年を振り返り、来年を展望する内容のインタビュー記事です。この日は、ネクタイ&ポケットチーフは還暦を意識したカラー・コーディネートで、同誌の金子記者の取材を受けました。最初はサンレーグランドホールのガーデンで写真撮影が行われました。

ロマンティック・デス」の矢を放つ

 

この日は、ロマンティック・デスリメンバー・フェスと書かれた紙を付けた矢を天に向かって放つ写真も撮影しました。「ロマンティック・デス」というのは「月への送魂」のコンセプトですが、じつは今から38年前の1991年10月に上梓した拙著のタイトルであります。サブタイトルは「月と死のセレモニー」でした。「ロマンティック・デス」は、「死」を陽にとらえます。わたしは、月は死者の霊魂が赴く死後の世界であると考えています。多くの民族の神話と儀礼において、月は死、もしくは魂の再生と関わってきました。規則的に満ち欠けを繰り返す月が、死と再生のシンボルとされたことは自然です。

リメンバー・フェス」の矢を放つ

 

また、わたしは「リメンバー・フェス」と書かれた矢も天上に向かって放ちました。「リメンバー・フェス」とは、お盆をアップデートした言葉です。お盆はなつかしい亡き家族と再会できる年中行事ですが、都会に住んでいる人が故郷に帰省して亡き祖父母や両親と会い、久しぶりに実家の家族と語り合うイベントでもあります。そう、それは、あの世とこの世の誰もが参加できる祭りなのです。日本には「お盆」、海外には「死者の日」など先祖や亡き人を想い、供養する習慣がありますが、国や人種や宗教や老若男女といった何にもとらわれない共通の言葉として、わたしは「リメンバー・フェス」という言葉を提案します。

撮影のようす

写真をチェックしました

 

わたしは、これまで多くの言葉を世に送り出してきました。それを、わたしは「矢を放つ」と表現しています。新しい言葉(思想)とは1本の矢であり、それが放たれることによって、人々の心に刺さっていく。そして、世の中は確実に変わり始めるのです。そう、言葉には力があるのです。人口に膾炙した「ハートフル」をはじめ、「グランドカルチャー」も、「結婚は最高の平和である」も、「死は最大の平等である」も、「有縁社会」も、「修活」も、「悲縁」も、すべてわたしが放った心の矢です。

インタビュー取材のようす


WCツインブックスを両手に持って

リメンバー・フェス」について語る


映画「君の忘れ方」の話もしました

 

今回は「リメンバー・フェス」という新しい矢を放つわけですが、これは「お盆」のイメージをアップデートし、供養の世界を大きく変える予感がします。今年、同時刊行した『ウェルビーイング?』と『コンパッション!』のWCツインブックスのように、来年はアップデートした『ロマンティック・デス』と『リメンバー・フェス』のR&Rツインブックスオリーブの木から刊行予定です。

ウェルビーイングの話をしました

 

ウェルビーイングの話もしました。ウェルビーイングの定義は、「健康とは、単に病気や虚弱でないというだけでなく、身体的にも精神的にも社会的にも良好な状態」というものです。しかし従来、身体的健康のみが一人歩きしてきました。ところが、文明が急速に進み、社会が複雑化するにつれて、現代人は、ストレスという大問題を抱え込みました。ストレスは精神のみならず、身体にも害を与え、社会的健康をも阻みます。健康は幸福と深く関わっており、人間は健康を得ることによって、幸福になれます。わが社は、40年前から「ウェルビーイング」を経営理念に取り入れてきましたが、全互協の創立50周年記念の業界ビジョンに採用されたのは感動しました。

コンパッションの話もしました

 

また、ウェルビーイングを補完する「コンパッション」という用語の中心には、互恵性(reciprocity)と具体的行動(action)という考え方があり、平たく言えば「思いやり」であり、仏教の「慈悲」「利他」、儒教の「仁」、キリスト教の「隣人愛」にも通じます。コンパッション都市とは、老いや病、死、喪失などを受けとめ支え合うコミュニティのことを指しています。そして、コンパッション企業とは、お客様のこころに寄り添って「思いやり」を示し、さらには、老いや病、死、喪失などを受けとめ支える会社です。互助共生社会の実現のために具体的行動を続けるサンレーにとって、コンパッションはドンピシャリのキーワードであると考えています。

CSHWのハートフル・サイクルを目指して・・・

 

そして、わが社はCSHWの実現を掲げています。Compassion(思いやり)⇒Smile(笑顔)⇒Happy(幸せ)⇒Well-being(持続的幸福)「ハートフル・サイクル」です。Well-being(持続的幸福)を感じている人は、Compassion(思いやり)をまわりの人に提供・拡大していくことができます。すなわち、ハートフル・サイクルはそこで回り続けるのではなく、周囲を巻き込みながら拡大し「思いやり」を社会に拡散をしていくサイクルなのです。このハートフル・サイクルが社会に浸透した状態が「ハートフル・ソサエティであり、「心ゆたかな社会」であり、「互助共生社会」です。サンレーは、その起点となるべく「CSHW」ハートフル・サイクルを回してまいります!

「ふくおか経済」2022年11月号

 

2023年9月28日 一条真也