「アバウト・ライフ 幸せの選択肢」

一条真也です。東京に来ています。
12日の14時から亀戸の結婚式場・アンフェリシオン白石麻衣&岩本照W主演のドラマ恋する警護24時のロケ地)で開催された全互連の理事会に参加。その後、夜は有楽町で食事をしてから、アメリカ映画「アバウト・ライフ 幸せの選択肢」のレイトショーをヒューマントラストシネマ有楽町で鑑賞。結婚と不倫をテーマにしたコメディですが、まったく楽しめませんでした。残念!


ヤフーの「解説」には、こう書かれています。
「不器用な男女6人の幸せ探しを描いたラブコメディー。あるカップルが両親たちの顔合わせの席を設けるも、そこで思いも寄らぬ事実が発覚する。監督・脚本を務めたのは『クイズ・ショウ』の製作などに携わってきたマイケル・ジェイコブス。キャストにはオスカー俳優のダイアン・キートンスーザン・サランドン、『キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け』などのリチャード・ギア、『パロアルト・ストーリー』などのエマ・ロバーツのほか、ルーク・ブレイシー、ウィリアム・H・メイシーらが集結する」

ヤフーの「あらすじ」は、以下の通りです。
「ミシェル(エマ・ロバーツ)が恋人・アレン(ルーク・ブレイシー)との結婚を望む一方で、いまひとつ乗り気でない様子のアレン。二人は両家顔合わせの席を設けるが、双方の両親はすでに顔見知りで、なんとW不倫の関係にあった。思わぬ事態に動揺する親たちは、その事実を子供たちに隠しながら、パートナーの愛人と相対する」

 

この映画を観る前、わたしは夕食を取るため劇場が入っているイトシア・ビルの「響」というダイニング・バーに入店。そこで響のハイボールをダブルで3杯ほど飲みました。さらに映画館でスミノフを1本飲んだら、すっかり気持ち良くなって、上映が開始されて早々に寝落ちしてしまいました。おそらくは10分ほど寝ていましたが、目を覚ましてからも面白いとは感じませんでしたね。なにしろW不倫するカップルを演じているのが、リチャード・ギア(74歳)、ダイアン・キートン(78歳)、スーザン・サランドン(77歳)、ウィリアム・H・メーシー(73歳)と、全員70代なのです。しかも、リチャード・ギアスーザン・サランドンが演じた不倫カップルは肉体関係まで結ぶのですから、違和感を通り越して嫌悪感さえ感じました。「おいおい、アメリカ版『黄昏流星群』か?!」と言いたくなりました。(笑)

 

さらにリチャード・ギアは、54歳と偽って不倫する67歳の男性を演じているのです。本当は74歳なのに! 
これはもう、いいかげんにしてほしいですね。現在61歳のトム・クルーズや60歳のブラッド・ピットジョニー・デップがラブシーンを演じるのはギリギリ許せても、リチャード・ギアは彼らより一回り以上も上ではないですか! 一方のダイアン・キートンとウィリアム・H・メーシーが演じた2人は映画館で出会い、一夜を共にしますが、肉体関係はありません。お互い正式なパートナーがいても孤独を感じていた2人は、夜を徹してひたすら語り合うのです。そのとき、男性が言った「体を触れていないからこそ、心が通じ合ったんだ」というセリフは良かった!


この映画は、もはや「アンチエイジング」などというレベルを遥かに超えています。こんな高齢者同士の不倫ドラマを映画にするなんて、ハリウッドは一体どうしたのか? あえて本心を言いますが、高齢者が主役なら「恋愛」や「不倫」などでなく、「老い」や「死」をテーマにした方がいいと思います。これも「多様性」とやらの表現かもしれませんが、ブログ「限りなく透明に近いアジア」にも書いたように、ハリウッドが謳う多様性とかポリコレがいかにインチキくさいものかを痛感しています。いくらハリウッド・スターたちが高齢化しているといっても、これは行き過ぎです。気持ち悪いだけでした。



コメディということで登場人物たちは、いろいろと面白そうなことを言うのですが、アメリカン・ジョークというか、わたしには何が面白いのかさっぱりわかりませんでした。しかし、ヒューマントラストシネマ有楽町のシアター1の最後列に座った2人組の女性がゲラゲラと大声で笑い通しでした。わたしは後ろから2列目の通路側の席でしたが、彼女たちの笑い声がうるさくて仕方なかったです。でも、それ以上に「こんなつまらない映画、彼女たちは一体何が面白いんだろう?」と不思議で仕方ありませんでした。日本人受けするコメディではなかったので、もしかすると彼女たちはアメリカ人だったのかもしれませんね。それにしても、この劇場で上映される映画は当たり外れがありますね。残念ながら、今回は大外れでした!

 

2024年3月13日  一条真也