一条真也です。
8月4日、松柏園ホテルで「リメンバー・フェス~佐久間進名誉会長を偲ぶ会」が開催されました。ブログ「佐久間進『お別れの会』」で紹介したように、昨年11月1日に同ホテルで父の「お別れの会」が開かれましたが、それに続く「偲ぶ会」も故人が名誉会長だった サンレーグループの会社行事となります。多くのお客様が来場されました。

エントランスサインの前で

にぎわう受付
ロビーにて

思い出の写真パネルの前で
ブログ「父の通夜」、ブログ「父の葬儀」で紹介したように、佐久間進の通夜および葬儀・告別式は小倉紫雲閣で行われましたが、「お別れの会」および「偲ぶ会」の会場は松柏園ホテルです。この日、松柏園が「佐久間進ミュージアム」と化しました。

なつかしい方が訪ねてくれました

遠方からのお客様をお迎えしました

父の写真を背景に

ランタンロードにて
今回開催する「リメンバー・フェス」とは、初盆という大切な供養の節目等に、故人を偲ぶ新たな供養のスタイルの提案です。「リメンバー・フェス」では、あらゆる宗教・宗派を超えて、すべての人が心を寄せ合い、亡き人への想いを共有できる“ひらかれた場”として企画されました。またこの行事を社内での実施にとどめず、地域や社会全体に広げていくことを目的とします。 サンレーグループが掲げる「心ゆたかな社会~ハートフル・ソサエティ」の実現を目指し、絆を結ぶ新たな文化の創造に貢献していきます。

親族集合写真

献灯しました

たくさんの方々にご参列いただきました

献灯のようす

献灯を見守りました

参列者に御挨拶しました
この日の「リメンバー・フェス」は二部構成で、14時から16時に開かれる第一部は通夜、葬儀告別式、お別れの会参列者、弔慰者の方々を対象とし、16時から17時まで開かれる第二部は サンレーグループの社員関係を対象としています。その後、第三部として17時30分から親族、社員関係を中心に「偲ぶ会」が開催されます。

エントランスサイン
ウインドータペストリー
「リメンバー・フェス」の内容ですが、①エントランスでは、故人の銅像横にエントランスサインを設置しています。参列者すべての方々に銅像をご覧いただきました。②日本庭園ホワイエでは、故人が愛した日本庭園前に竹飾りを設置。参列者をお迎えいたしました。故人のたくさんの笑顔を「ウインドータペストリー」として設置しました。
ビッグ・ブック
祭壇エリア
③ビッグ・ブックでは、会場前には「感謝」をコンセプトにデザインされたビッグ・ブックを設置しました。遺影でも使用された故人の和装姿の写真とともにお迎えします。④祭壇エリア(LEDビジョン)では、故人の生前を偲ぶ懐かしい写真とともに「ランタン」「蛍」などの映像がシンクロします。参列者のみなさまには故人の在りし日の「太陽のような笑顔」とともにお偲びいただき、「献灯」を捧げていただきました。

プロジェクション・マッピング
ランタン・ロード
ランタン・ロードを進む方々
「すすめ!進くん」を観る方々

「葬儀告別式」写真

「お別れの会」写真

名誉会長写真
そして⑤イルミネーション・エリアでは、ランタン・ロードで「死者と生者が交差する場所」をイメージしました。幻想的なしつらいで供養に没頭する時間を演出しました。故人が遺した「名言」の数々に触れていただき、動画「すすめ!進くん」もご覧いただくことができます。

この日の返礼品

5日発売の『死者とともに生きる』が配られました
なお、この日、参列者のみなさまには、今治謹製「極上フェイスタオル」、故人の顔入りの特製団扇、123冊目の一条本となる『死者とともに生きる』(産経新聞出版)をお土産に持って帰っていただきました。同書には「慰霊・鎮魂・供養」のサブタイトルがついており、戦後80年記念出版です。帯には、沖縄の平和祈念像、広島の原爆ドーム、長崎の平和の像、そして東京の靖国神社の写真が並んでおり、「戦後80年記念出版」「死者を忘れて、生者の幸福なし!」「そのためには『生者と死者との豊かな関係』が不可欠だ」「葬儀、グリーフケアの先進互助会社長が説く『終戦80年』『魂の永遠性』『死者との絆』」とあります。明日8月5日の発売ですが、すでに多くの予約注文が入っています。
さて、「リメンバー・フェス」は、ブログ「リメンバー・ミー」で紹介したディズニー&ピクサーの2017年のアニメ映画からインスパイアされたネーミングです。「リメンバー・ミー」は第90回アカデミー賞において、「長編アニメーション賞」と「主題歌賞」の2冠に輝きました。過去の出来事が原因で、家族ともども音楽を禁止されている少年ミゲル。ある日、先祖が家族に会いにくるという「死者の日」に開催される音楽コンテストに出ることを決めます。伝説的ミュージシャンの霊廟に飾られたギターを手にして出場しますが、それを弾いた瞬間にミゲルは死者の国に迷い込んでしまいます。カラフルな「死者の国」も魅力的でしたし、「死」や「死後」というテーマを極上のエンターテインメントに仕上げた大傑作です。
「リメンバー・ミー」を観れば、死者を忘れないということが大切であると痛感します。わたしたちは死者とともに生きているのであり、死者を忘れて生者の幸福など絶対にありえません。最も身近な死者とは、多くの人にとっては先祖でしょう。先祖をいつも意識して暮らすということが必要です。拙著『リメンバー・フェス』(オリーブの木)にも書きましたが、わたしたちは、先祖、そして子孫という連続性の中で生きている存在です。遠い過去の先祖、遠い未来の子孫、その大きな河の流れの「あいだ」に漂うもの、それが現在のわたしたちにほかなりません。
さて、お盆といえば、「盆踊り」の存在を忘れることはできません。日本の夏の風物詩ですが、もともとはお盆の行事の1つとして、ご先祖さまをお迎えするためにはじまったものです。今ではご先祖さまを意識できる格好の行事となっています。昔は、旧暦の7月15日に初盆の供養を目的に、地域によっては催されていきました。盆踊りというものは、生者が踊っている中で、目には見えないけれども死者も一緒に踊っているという考え方もあるようです。
照明のない昔は、盆踊りはいつも満月の夜に開かれたといいます。太鼓と「口説き」と呼ばれる唄に合わせて踊るもので、やぐらを中央に据えて、その周りをみんなが踊ります。地域によっては、初盆の家を回って踊るところもありました。太鼓とは死者を楽しませるものでした。わたしの出身地である北九州市小倉では祇園太鼓が夏祭りとして有名ですが、もともと先祖の霊をもてなすためのものです。
さらに、夏の風物詩といえば、大人気なのが花火大会です。そのいわれをご存知でしょうか? たとえば隅田川の花火大会。じつは死者の慰霊と悪霊退散を祈ったものでした。時の将軍吉宗は、1733年、隅田川の水神祭りを催し、そのとき大花火を披露したのだとか。当時、江戸ではコレラが流行、しかも異常気象で全国的に飢饉もあり、多数の死者も出たからです。花火は、死者の御霊を慰めるという意味があったのです。 ゆえに、花火大会は、先祖の供養という意味もあり、お盆の時期に行われるわけです。大輪の花火を見ながら、先祖を懐かしみ、あの世での幸せを祈る。日本人の先祖を愛しむ心は、こんなところにも表れています。つまり、太鼓も花火も死者のためのエンターテインメントだったわけです。
『愛する人を亡くした人へ』 (PHP文庫)
今年1月17日に全国公開された日本映画「君の忘れ方」の原案である拙著『愛する人を亡くした人へ』(現代書林・PHP文庫)で紹介しましたが、アフリカのある部族では、死者を二通りに分ける風習があるそうです。人が死んでも、生前について知る人が生きているうちは、死んだことにはなりません。生き残った者が心の中に呼び起こすことができるからです。しかし、記憶する人が死に絶えてしまったとき、死者は本当の死者になってしまうというのです。誰からも忘れ去られたとき、死者はもう一度死ぬのです。映画「リメンバー・ミー」の中でも、同じメッセージが訴えらえました。死者の国では死んでもその人のことを忘れない限り、その人は死者の国で生き続けられますが、誰からも忘れられてしまって繋がりを失ってしまうと、その人は本当の意味で存在することができなくなってしまうというのです。
わたしたちは、死者を忘れてはなりません。それは死者へのコンパッションのためだけではなく、わたしたち生者のウェルビーイングのためでもあります。映画「リメンバー・ミー」から発想された「リメンバー・フェス」は、なつかしい亡き家族と再会できる祝祭ですが、都会に住んでいる人が故郷に帰省して亡き祖父母や両親と会い、久しぶりに実家の家族と語り合う祝祭でもあります。そう、それは、あの世とこの世の誰もが参加できる祭りなのです。日本には「お盆」、海外には「死者の日」など先祖や亡き人を想い、供養する習慣がありますが、国や人種や宗教や老若男女といった何にもとらわれない共通の言葉として、わたしは「リメンバー・フェス」という言葉を提案します。将来、ニュースなどで「今日は世界共通のリメンバー・フェスの日です」などと言われる日を夢見ています。
「リメンバー・フェス」の会場で
2025年8月4日 一条真也拝
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