デューン2を札幌のIMAXで再鑑賞しました

一条真也です。
札幌に来ています。18日の夜、夕食を済ませた後、サッポロ・ファクトリーという商業施設に向かい、そこに入っているユナイテッドシネマ札幌で、ブログ「デューン 砂の惑星PART2」で紹介したSF大作映画のレイトショーを再鑑賞しました。終わったのは23時45分です。


映画怪人、札幌にあらはる!

 

わたしは基本的に時間貧乏にもかかわらず多くの映画作品を観たい人間なので、同じ作品を映画館で再鑑賞することはまずありません。もう一度観たいときはDVDを購入して観ます。60年の人生を振り返っても、映画館で再鑑賞した映画というのはジェームズ・キャメロン監督のタイタニック(1997年)ぐらいではないでしょうか。そんなわたしが、27年ぶりに同じ映画を初鑑賞からわずか3日後に映画館で観たことは、わが人生の大事件です!


テーマパークシアター誕生!!


圧倒的体感をしてみたい!

 

なぜ、わたしは、「デューン 砂の惑星PART2」を映画館で再鑑賞したのか? それは、同作を公開初日にシネプレックス小倉の4番シアターで観たからです。そこは、いわゆる通常のシアターなのですが、その後に続々とUPされた同作のYouTube解説動画のほとんどすべてに「この映画は絶対にIMAXで観て下さい!」と書かれていたのです。当然ながら、わたしの心は疼きました。


特に、最近わたしが注目している茶一郎さんという映画通の【最高峰の映画体験にして “神” を浴びる神話体験】というデュ―ン2の解説動画を観て、「これは、もう一度、IMAXで観ないとダメだな」と思ったのです。茶一郎さんの「とにかく大きい映画」「動く宗教画」「言葉を失う。現段階で最高峰の映画体験では?」「IMAXで、即ち現行の上映設備でこれ以上の映画体験が今後できるのか?」「到達点にして限界とすら思ってしまう圧巻の出来。圧倒され、言葉が出なかった」「『デューン 砂の惑星PART2』を観ていると、到底、自分と同じ人間が作ったとは思えない」「同じ人間が作ったと思えない巨大なパワーと神々しさ、荘厳さ」などの言葉が心に響きました。


また、茶一郎さんは「IMAX上映でより魅力がわかるIMAXに特化したシリーズ」「世が世なら規制されてもおかしくない暴力的ともいえる映像」「IMAX映画体験の最高峰」「見事な映像設計と圧巻の映像圧力」「千年後には信仰の対象になる巨大な神話映画」「普通の映画では刺激が足りなくなる中毒性の高い映画体験」とも語り、もうこれ以上ないほどの最大級の賛辞を送っています。決め手は、「昔、わし、あの時この『デューン 砂の惑星PART2』を映画館でIMAXで観たんじゃと自慢できる」という一言でした。これはもうIMAXで観るしかありません。小倉にもコロナワールドシネマにIMAX設備があるのですが、ちょうど札幌に出張する予定があったので、ユナイテッドシネマ札幌で観たわけです。


いやあ、IMAXで観る「デューン 砂の惑星PART2」は本当にド迫力でした。映画鑑賞というよりも、テーマパークのアトラクションのシミュレーション施設に入った感じです。画面も大きく、本当に砂漠の中にいるようでしたし、音響もリアルです。この映画はデビッド・リーン監督のアラビアのロレンス(1962年)に強い影響を受けているそうですが、よく理解できました。これほど砂漠を雄大に描いた映画は「アラビアのロレンス」以来でしょうし、砂漠の民フレメンを率いるターバン姿のポールはまさにアラブ人を率いるロレンスに重なりました。


ユナイテッドシネマ札幌の入口で


IMAXシアターの前で

 

ユナイテッドシネマ札幌の11番シアターがIMAXでしたが、ちょうど全体のど真ん中の通路側の席を取りました。座席の前には鉄パイプの柵があり、いかにもテーマパークのライドといった感じです。座席の前の空間が狭くて窮屈でしたけど。あと、外国人の観客が多いことに驚きました。TOHOシネマズ六本木でも、こんなに外国人はいませんよ。IMAXの迫力に圧倒されて、166分の上映時間はあっという間に過ぎました。前回はちょっと寝落ちしましたが、今回は一睡もしなかったです。また、鑑賞直前に大量のサッポロビールを飲んでいたにもかかわらず1度もトイレに行かなかったことは自分でもビックリ!


館内には公開予定作品の大看板も・・・

 

再鑑賞効果で、最初はよくわからなかった「デューン 砂の惑星PART2」の謎のシーンの意味も理解することができました。一度観てストーリーは頭に入っているので、細かい部分の確認や、演出そのものを堪能できますね。1つ気になったことは、ポールの父親が残した大量の核兵器について「大いなる力」などと肯定的に語られていたことです。実際、ポールは香料工場を核爆弾によって破壊すると皇帝を脅して、自身が権力を握ります。このように核を背景にした権力者誕生の物語というのはいかがなものか?


次は、いよいよ「オッペンハイマー」!

 

核兵器が誕生したのは、1945年7月16日、米国ニューメキシコ州ビンガム近くで行われた「トリニティ実験」においてです。ポール・アトレイデスが核兵器で皇帝を脅した8245年前に核融合実験を成功させた男の名は、ロバート・オッペンハイマー。そういえば、「デューン 砂の惑星PART2」の上映前には第96回アカデミー賞で7冠に輝いたオッペンハイマーの予告編がIMAXで流れ、すごい迫力でした。この「原爆の父」の伝記映画は全米では昨年7月21日に公開されたので、今年3月1日公開の「デューン 砂の惑星PART2」よりも前です。核兵器の開発者の伝記映画が大ヒットした直後に、核兵器肯定の大作映画が作られたことに嫌な予感がするのは、わたしだけでしょうか? いずれにせよ、次は、いよいよ、今月29日から日本公開される「オッペンハイマー」を観なければ!


2024年3月19日  一条真也