人間には水と葬儀が必要!

一条真也です。
3月1日、ブログ「3月度総合朝礼」で紹介したように、サンレー北九州本部の総合朝礼を行いました。そこで、わたしが「人間にとって最も必要なものは水と葬儀」だということを述べたのですが、大きな反響がありました。

サンレー北九州本部の総合朝礼のようす

 

ブログ記事を読んだ「出版寅さん」こと内海準二さんからLINEがあり、「心の渇き・・・これをケアするものは葬儀ということ。素晴らしいお仕事ですね。悲しみのケアとしての映画、友引映画館は必要なことを痛感しました」と書かれていました。友引映画館というのは、「セレモニーホールからコミュニティセンターへ」の進化を図る紫雲閣で上映される「死」や「死後」や「グリーフケア」をテーマにした映画の上映会です。映画通である内海さんには、このイベントの企画アドバイスもいただいています。


映画館といえば、昨夜、2月29日に世界同時配信開始のNETFLIX映画「パレード」を観ました。「新聞記者」「余命10年」の藤井道人監督が長澤まさみを主演に迎え、この世から旅立った人々から残された人々への思いをテーマに描いたオリジナルのヒューマンドラマです。瓦礫が打ち上げられた海辺で目を覚ました美奈子(長澤まさみ)。離ればなれになったひとり息子の良を捜す彼女は、道中でアキラ(坂口健太郎)という青年や元ヤクザの勝利(横浜流星)、元映画プロデューサーのマイケル(リリー・フランキー)らと出会い、やがて自分がすでに亡くなっていること、未練を残して世を去ったため、まだ“その先”に行くことができずにいることを知るのでした。この作品では、死者たちがあの世で映画製作に取り組みます。また、死後の世界の映画館も登場し、わたしは「これこそ、 友引映画館だ!」と思いました。映画「パレード」については、近いうちにブログに詳しく書きたいと思います。


人間には水が必要!(撮影:大谷賢博)

 

映画「パレード」の冒頭は、東日本大震災の直後の海岸のシーンでした。津波で命を失った主人公の美奈子が町へ出ると、そこは震災後の瓦礫の山でした。その場面を見て、わたしは能登半島珠洲を連想しました。金沢紫雲閣の大谷賢博総支配人の実家は能登半島地震で実家が全壊しましたが、総合朝礼のブログ記事を読んだ彼からLINEが届きました。そこには、「ブログありがとうございます。今でもこんなにも能登半島地震の事を伝えてくれる事に感謝しかありません。避難生活にて水がいかに生きていく上で大切か、を思い知らされました。洗い物に使う水を屋根から落ちてくる雨水を溜めて確保したこと。2月に帰省した時には九州地方からも水の支援に来てくれたこと。今、ブログを読んで思い返されます。震災から今日でちょうど2ヶ月経過しました。16時10分には黙祷致します。そして明日から一泊二日で避難所に戻ります。ありがとうございます」と書かれていました。わたしも、16時10分に能登半島の方角を向いて黙祷したいと思います。

「水と葬儀」の道歌を詠みました

 

大谷総支配人は日本最初の上級グリーフケア士ですが、もう1人、 サンレーグリーフケア推進部長である市原泰人部長がいます。彼もまた総合朝礼のブログ記事を読んで、LINEを送ってくれました。そこには、「本日お詠みいただいた道歌『人はみな 水なくしては生きられず 弔ひなくば旅立ちできず』は葬儀が重要であり、必要とされることであることを教えてくれる素晴らしい一首だと感じています。本日は総合朝礼での訓話をいただきありがとうございました」と書かれていました。



人が生きていく上で、一番大切なものは「水」です。そして、水の次に大切なものが「葬儀」だと思います。水がなければ、人は生きられません。そして、葬儀がなければ、人は旅立てないのではないでしょうか。また、人は喉が渇けば水を必要とするように、愛する人を亡くして心が渇けば葬儀を必要とするのです。わが社も多くの旅立ちのお世話をさせていただいた能登半島地震の犠牲者の方々に、改めて心からの哀悼の誠を捧げさせていただきます。

葬式は必要!

 

2024年3月1日 一条真也