ヤンキーはオワコン。

一条真也です。
ヤフーニュースで見つけた「武井壮、『BreakingDown』参加求める一部に激怒 刺青入りで“暴行してるやつら”の現場に『行ける訳ねえ!』『犯罪者になって終わり』」という記事に、思わず膝を叩きました。タレントの武井壮さんがXで、1分間で闘う格闘技イベントである「ブレイキングダウン」への参加が不可能なことについて語っているのですが、まさに正論でスカッとしました!

ヤフーニュースより

 

武井さんは、「ブレイキングダウンに出て口だけじゃなく本当に強いのか証明しろ」という外野の要望を「出る訳ねえだろ!」と一蹴。「刺青入った人と写真撮っただけで世間から『付き合いがあるのか?』と叩かれて仕事無くなったりする仕事してんだぞ?」「刺青入って『殺すぞ!』とか凄んで試合でもねえとこで暴行してるやつらがいる現場に行ける訳ねえだろ!」とコンプライアンスが厳しいテレビの世界で生きる身として、参加の可能性は微塵もないことを断言しています。まったく、その通りですね!



ブレイキングダウンと思われる不良の似非格闘技に対する批判は、格闘家の鈴木千裕も発言したことが注目されました。アゼルバイジャンで行われたRIZIN初の海外大会のメインイベントで、同国出身のフェザー級王者ヴガール・ケラモフに挑戦した鈴木は、グランド状態で下からのパンチをヒットさせてケラモフを破り、念願のベルトを奪取。試合後の鈴木は、「やっと夢をひとつ叶えることができて、格闘技界の二刀流になることが夢で、現役のキックボクシングチャンピオン=KNOCK OUTチャンピオン、現役のMMAチャンピオン=RIZINチャンピオン、このふたつを現役で獲ることに意味がある、その夢を叶えることが出来たので、今すっごい嬉しいですね」と語りました。これは本当に素晴らしい快挙ですね! ちなみに、ブレイキングダウンダウンを主宰する朝倉未来も格闘家ですが、7月にケラモフに惨敗しています。

 

「試合を終えたばかりですが、今後の目標や展望を教えてください」というインタビュアーの質問に対して、鈴木は「まだ見えてこないです、今は自分でいっぱいいっぱいになっているので。でも、やっぱ子供たちに未来をやっぱ見せたいんですよね。格闘技で。今は日本の格闘技は不良の人が輝く時代になっちゃってて。ヤンキーとか、そういう人たちが表舞台に出て格闘技の質を下げちゃってるんですよね。じゃなくて、本物が本当に格闘技をちゃんとやって、格闘技で、一切遊びも全部断ち切って真面目にやっている人が報われる格闘技業界を俺は作りたいので。そういうのを子供たちに見せたいですね。真剣に、真面目に格闘技をやって夢を叶えられる。それを僕が今後、格闘技を通じて見せていきます」と答えました。素晴らしい!

ヤフーニュースより

 

この鈴木発言に反応したのが、K-1のレジェンドである魔裟斗でした。鈴木が「今の日本の格闘技界は不良やヤンキーが輝く時代になっていて、格闘技の質を下げている。本物がちゃんと格闘技をやって、一切遊びも全部断ちきってまじめにやってる人が報われる格闘技界をつくりたい」と語ったことに同調した魔裟斗は「格闘技の未来がなくなる。裾野がしぼんじゃうね。せっかく俺とかが格闘技をスポーツに持っていって、裾野を広げたのにさ。不良のやんちゃなものになっちゃうと、親が子供にやらせたくないからね。そうなると裾野が小さなパイになっていって、人口が減っちゃうんじゃない。不良が更生してスポーツやるんならいいけど。俺もやんちゃな頃もあったけど、途中から自分の中でアスリートに変わっていった。それなりの言動も会見の時にはそれなりのファッションもしたけど。正統派の方が裾野は広がるよ」と、現状に苦言を呈しました。わたしは、魔裟斗を見直しました。さすがですね!

 

 

魔裟斗は、さらに「井上尚弥くんをみると、(ボクシングを)させたいと思う親もいるんじゃないの。うちの子も大谷くんみたいにって感じで。俺も錦織圭くんきたら(長男の)エイトはテニスだって思ったもんね。チャンピオンが格闘技界のイメージ決めるから。総合格闘技の選手って気は優しくて力持ちって感じなんだねって」と語っています。じつは、わたしは『怪物に出会った日――井上尚弥と闘うということ』森合正範著(講談社)を読み終えたところなのですが、アスリートとしてのプロボクサーのフィジカルとメンタルに大きな感動をおぼえました。「やはり、格闘技の選手はこうでないと!」とも思いました。その一方で、ブレイキングダウンの連中は、単なる不良・ヤンキー・ヤカラ・半グレで、犯罪自慢や前科自慢をする始末です。全身刺青、顔面刺青も珍しくなく、揃いも揃って口癖は「クソガキ」か「ハゲ」か「殺すぞ!」(笑)。そのあまりのボキャブラリーのなさに、「お前ら、少しは本読んで、映画でも観ろよ!」と言いたくなりますね。(苦笑)


ブレイキングダウン10(23日開催、さいたまスーパーアリーナ/コミュニティアリーナ)のオーディションでは、前代未聞の大乱闘を繰り広げられました。いろいろとトラブルを起こしていたラッパーのSATORUが〝関西の地下格闘技界のレジェンド〟サップ西成と同組で登場し、サップとド突き合いになったのです。揉み合いの中でSATORUの攻撃がエスカレート。サップを慕う関西の仲間たちが怒り、一斉にSATORUを目がけて飛びかかり、大乱闘となりました。SATORUは椅子でサップの手を負傷させましたが、自身も〝関西の狂犬〟シェンロンから鉄缶で後頭部を殴られ負傷しています。昭和のプロレスもビックリの大乱闘を見て、まともな格闘技ファンの心は完全に離れたことだと思います。

ヤフーニュースより

 

ブレイキングダウンなどといった格闘技を貶める最悪のイベントを主宰している朝倉未来も批判を浴びていますが、朝倉を知る人物に言わせれば、こうした議論が起きる時点で術中にハマっているといいます。5日に公開された動画では、今後、“素人の喧嘩自慢VSプロ格闘家”の対抗戦が組まれることを朝倉が明らかにしているのです。朝倉は「ブレイキングダウンって賛否を呼んできたと思うんですけど、一番良く思ってないのって、日の目を浴びてない、もっと努力して頑張っているプロの格闘家だと思っている」と発言しました。つまり鈴木-ケラモフ戦の前から、アンチ・ブレイキングダウンの反応を予測し、先手を打っていたというのです。その朝倉はRIZINファイターとして7月のケラモフ戦になす術なく敗れ、モチベーション低下が叫ばれています。恒例の大みそか大会にも「気持ち的に90%以上の確率で出ない」と語っていました。

 

ブレイキングダウンですが、人生崖っぷちの中年男女や、とにかく目立って有名になりたいだけのYouTuberとかTikTokerをタダ同然で使って、使い捨ててる構図が見えます。まあ、ブレイキングダウン出身者でも割烹(こめお)や焼肉店(飯田将成)をオープンするまでにこぎつけた成功者もいますが、一番儲けたのは朝倉未来であることは間違いありません。以前のブログで、わたしは「朝倉未来のビジネスセンスはなかなかのものですが、もともと少年院出身だった彼が世に出たのは前田日明が創設したアウトサイダーのおかげです」と書きました。いわば前田日明朝倉未来の恩師なわけですが、その恩師に多大な迷惑をかけたサップ西成をブレイキングダウンに起用するのはいかがなものでしょうか? どうも、朝倉未来は「礼」というものを知らないようですね。



ブレイキングダウンでは、全国のヤンキーを集めて「喧嘩自慢100人企画」などを展開していますが、ヤンキーなど前時代の遺物です。ヤンキーはカッコ悪いし、1人では何もできないし、何よりも人に迷惑をかけるクズです。じつは喧嘩もそれほど強くありません。ただ、イキがるだけのクソガキです。実際、プロボクサーと闘ったら、一瞬でKOされるでしょう。そして、わたしは、そんな時代遅れのヤンキーどもがバカ騒ぎをする北九州市の成人式を深く憂いています。ブログ「ハロウィーンからリメンバー・フェスへ」で紹介したように、「渋谷のハロウィーン」が今年ようやく正常化されて喜ばしい限りです。しかし、まだ「北九州の成人式」という日本の恥が残っています。そういえば、朝倉未来は、自身の動画撮影のために北九州の成人式を訪れていましたね。



北九州の成人式は「派手すぎる」と注目を浴びてきました。派手なカラーのはかまで拡声器をもって練り歩く男性たち。花魁のように肩を出した女性たち。その異様な姿が多くのメディアで取り上げられ、あろうことかインターネット上では「安定のヤンキー文化」「修羅の国」などと正月の風物詩(?)として拡散しました。情けないかぎりです。ハロウィーン参加者の暴徒化を食い止めた渋谷区のように、北九州市も行政として「STOP!修羅の国」に真剣に取り組むべきです。今年は渋谷区長が「ハロウィーン目的で渋谷に来ないでほしい」と海外メディアに訴えましたが、北九州市長も「ド派手成人式を取材しないでほしい」と国内メディアに訴えるべきです。渋谷区のように、北九州市も本気を見せなければなりません。ド派手衣装を着て、浮かれている場合ではないのです! 



2023年11月10日 一条真也