5月度総合朝礼

一条真也です。5月になりました。
ゴールデンウィークの最中ですが、1日の午前8時45分から、わが社が誇る儀式の殿堂である小倉紫雲閣の大ホールにおいて、サンレー本社の総合朝礼を行いました。

5月度総合朝礼前のようす

最初は、もちろん一同礼!

社歌斉唱のようす


登壇して待遇改善を発表しました

 

一同礼の後、全員で社歌を斉唱しました。
その後、社長訓示の時間となり、わたしが登壇しました。まず、わたしは社員のみなさまの待遇改善の実施(内容は企業秘密!)を発表しました。企業の目的は存続にあります。そして事業を円滑に推進するためには、優秀かつ多様な人材を確保し、人材力を強化することが欠かせません。社員のみなさまの待遇改善に取り組み、より安心して働くことができる環境を整備することは、お客様に対するサービス向上につながるものと考えております。わが社は引き続き、人的資本への投資を行うとともに、みなさまのモチベーションを高めることで、中長期的な成長と企業価値の向上に努めてまいります。


R&R本を紹介しました

 

それから、わたしは最新刊の2冊の著書ロマンティック・デスリメンバー・フェス(ともに、オリーブの木)を掲げて紹介しました。そして、以下のように話しました。このたび、2冊の新刊を上梓しました。まず、33年前にコンセプトとして提案した「ロマンティック・デス」について。わたしは、「死を美化したい」、さらにいえば「死は美しくなければならない」と思いました。なぜなら、われわれは死を未来として生きている存在だからです。未来は常に美しく、幸福でなければなりません。もし未来としての死が不幸な出来事だとしたら、死ぬための存在であるわれわれの人生そのものも、不幸だということになってしまいます。わたしは不幸な人生など送りたくありません。幸福な人生を送りたいと思います。

「死のロマン主義」を訴えました

 

わたしたちは、この世に生を受けた瞬間から「死」に向かって一瞬も休まずに突き進んでいます。だからこそ、残された時間を幸福に生き、幸福に死にたい。これはわたしだけではなく誰もが願うことでしょう。言うまでもなく、わたしたち全員が「死」のキャリアです。ならば、あらゆる人々が「死のロマン主義」を必要としているのではないでしょうか。死は決して不幸な出来事ではありません。なぜなら、誰もが必ず到達する「生の終着駅」だからです。死が不可避なら、死を避ける、あるいは死を考えないのではなく、素晴らしい終着駅にするべきではないでしょうか。


前向きな死生観を持とう!


熱心に聴く人びと

 

わたしは「終活(終末活動)」を「修活(修生活動)」と言い換えています。人生を修めるという意味です。でも、相変わらず「死」はタブー視されています。人々は、死を恐れています。今こそ、人生の終着駅である「死」を考え、死までの「生」を充実させるべきではないでしょうか。わたしは「死」を考えることは人生をゆたかにする、心をゆたかにする行為であると信じています。死の不安や恐怖を乗り越えるために、前向きな死生観を現代人はもつべきではないでしょうか。

三たび、「ロマンティック・デス」を提案!

 

ロマンティック・デス』には3つのテーマを与えました。まず第1は「死」です。人間にとって永遠の謎であり、不可知の死をイメージするための手助けになればという思いからです。第2は「月」としました。死後の世界観を示す試みです。そして、第3は「葬」です。現代社会における「葬」の役割を、変わらないものと、変えていくべきものとの両面でとらえ直しました。誰もが幸福な死生観をもつことができる「ロマンティック・デス」を目指し、いま三たび、このコンセプトを提案します。


リメンバー・フェス」とは何か?

 

次に、「リメンバー・フェス」とは何か?
それは供養のアップデートです。日本人は古来、先祖の霊に守られて初めて幸福な生活を送ることができると考えてきました。その先祖に対する感謝の気持ちを形で表したものが「お盆」です。一年に一度帰ってくる先祖を迎えるために迎え火を焚き、各家庭の仏壇でおもてなしをしてから、送り火によってあの世に帰っていただくという風習は、現在でも盛んです。「春秋の彼岸」も同じですが、この場合、先祖の霊が戻ってくるというよりも、先祖の霊が眠っていると信じられている墓地に出かけて行き、供花・供物・読経・焼香などによって供養します。


なぜ、先祖を供養するのか?


熱心に聴く人びと

 

それでは、なぜこのような形で先祖を供養するのかというと、もともと2つの相反する感情からはじまったと思われます。1つは死者の霊魂に対する畏怖の念であり、もう1つは死者に対する追慕の情。やがて2つの感情が1つにまとまっていきます。死者の霊魂は死後一定の期間を経過すると、この世におけるケガレが浄化され、「カミ」や「ホトケ」となって子孫を守ってくれる祖霊という存在になります。かくて日本人の歴史の中で、神道の「先祖祭り」は仏教の「お盆」へと継承されました。

この想い、Z世代へ届け!

わが社は冠婚葬祭互助会です。毎年、お盆の時期には盛大に「お盆フェア」を開催して、故人を供養することの大切さを訴えています。しかしながら、家族葬をはじめ、直葬、0葬といったように葬儀や供養に重きを置かず、ひたすら薄葬化の流れが加速している日本にあって、お盆という年中行事が今後もずっと続いていくかどうかは不安を感じることもあります。特に、Z世代をはじめとした若い人たちは、お盆をどのように理解しているかがわかりません。お盆をはじめとした年中行事は日本人の「こころの備忘録」であり、きわめて大切な意味があります。


R&Rで死生観のevolutionを!

 

「お盆が古臭い」「形式的なものでなぜあるのかわからない」「お盆って夏休みじゃないの?」「お盆なんかなくなってもいいのでは」などの声もあるかもしれません。でも、わたしは先祖を供養してきた日本人の心は失ってはいけないと思っています。お盆という形が、あるいは名前が現代社会になじまないなら、新しい箱(形)を作ればいいのではないかと思いました。それが、ディズニー・ピクサーのアニメ映画の名作「リメンバー・ミー」からインスパイアされた「リメンバー・フェス」です。


最後に道歌を披露しました

 

Z世代にも届くように世に放った「リメンバー・フェス」という新コンセプトは、きっと、「お盆」のイメージをアップデートし、「供養」の世界そのものを大きく変えることでしょう。最後に、「インド映画に『RRR』という名作がありますが、ロマンティック・デスリメンバー・フェスで、死生観と葬儀と供養のレボリューションを起こそうではありませんか。これが、サンレー流RRRです!」と言ってから以下の道歌を披露しました。

 

弔ひと供養のかたち変われども
  亡き人想ふこころ変わらず 庸軒

 

「今月の目標」を唱和

最後は、もちろん一同礼!

 

その後は「今月の目標」を全員で唱和し、最後はもちろん「一同礼」で総合朝礼を終えました。この後は、恒例の北九州本部会議を行います。コロナ禍以降も、わが社は黒字の確保はもちろん、ベストを尽くして走ってきました。おかげさまで昨年は創業以来最高益を出すことができました。今年も、1月から好調なスタートを切ることができました。どうか、全社員の「こころ」を1つにして、最後まで前向きに走り抜きたいです!

 

2024年5月1日 一条真也