多様なつながりの「有縁社会」を

一条真也です。
29日は、サンレー本社の仕事納めです。13時30分からは「年越大祓式」が執り行われます。そんな中、前日の28日に「ふくおか経済」2023年新年号(1月号)が届きました。ブログ「『ふくおか経済』年末取材」で紹介したわたしのインタビュー記事が掲載されています。

「ふくおか経済」2023年新年号

 

記事は、「2023年の抱負」のコーナーで、「多様なつながりの『有縁社会』を形成へ」「コンパッションを基軸とした取り組み加速」佐久間庸和 サンレー社長」の見出しで、以下のように書かれています。

―12月7日に新刊を発刊されました。
佐久間 110冊目の著書として、 一条真也名義で『葬式不滅』を上梓しました。これはかねてより葬儀の必要性で討議を重ねてきた島田裕巳氏が6月に発刊した『葬式消滅』へのアンサーブックの位置づけです。冠婚葬祭業はもちろん、寺社仏閣の方々からも反響をいただいています。

―著書を原案とした映画製作も決まられたそうですね。
佐久間 2007年に発刊した『愛する人を亡くした人へ』が原案の映画「愛する人」(仮題)の製作が決定しています。また、文部科学省の推奨を受けたグリーフケアドキュメンタリー映画製作も決まっており、こちらには私も出演予定です。実は12月9日に北九州で先行上映が始まった映画「レッドシューズ」にも小倉紫雲閣でのロケ協力とともに私も出演しており、記念舞台挨拶で主演の朝比奈彩さんに花束贈呈させていただきました。18年公開の映画「君は一人ぼっちじゃない」でも、 松柏園ホテルで撮影協力し、出演も果たしています。

―映画と縁深いですね。セレモニーホールでも映画上映されるとか。
佐久間 葬儀の入らない友引の日を活用した「友引映画館」を実施していきます。映画館と銘打ってますので、大型スクリーンを導入して過去の名作を上映することで「映縁」を紡いでいく方針です。北九州市政令指定都市の中で最も高齢化が進んでいますので、「老いと死」をテーマとした作品上映によって、死に対する不安を軽くするお手伝いができればと考えています。

紫雲閣を活用して縁づくり

―文化的な取り組みが多い年になりそうですね。
佐久間 縁づくりによって孤独死をつくらないコンパッション都市の構築には、多様なつながりのある「有縁社会」の形成が不可欠です。そのため当社では、映画のほかに囲碁大会による「碁縁」、俳句コンテストによる「句縁」、指定管理者として運営する温泉での「湯縁」、読書会による「読縁」、そしてグリーフケアによる「悲縁」と、さまざまな形で孤独をなくし、思いやりを持って支え合うコンパッションの取り組みを進めています。これからのセレモニーホールはただ葬儀をする施設ではなく、「葬儀もできる施設」としてのコミュニティホールになります。多くの方がSDGsの次のキーワードとして心身ともに良好な状態を表す「ウェルビーイング」を挙げられますが、人生において悲嘆は決して避けられません。大切なのは悲嘆の軽減と回復であり、そのためにはグリーフケア、そしてコンパッションが大きな役割を果たしていくのです。企業評価の新基準となりつつあるSDGsのように、コンパッションが新たなスタンダードとなっていくでしょう。

―コンパッションが事業の基軸になりますね。
佐久間 これまで「ハートフル」と「グリーフケア」を提言し、企業コンセプトとして「ミッショナリー(使命)」、「アンビショナリー(大志)」を掲げてアップデートしてきました。その全てを結び付け、包括するものが「コンパッション」ですので、当社は「コンパッショナリー・カンパニー」として社会に貢献していきたいと願っています。

 

2022年12月29日 一条真也