一条真也です。
コロナ禍にあっても、日本各地で桜が咲いています。
わが家の庭の桜の老木も、今年もなんとか花を咲かせてくれました。日本人は「限りある生命」のシンボルである桜を愛してきました。日本人がいかに桜好きかは、毎年のように桜に関する歌が発表されて、それが必ずヒットすることからもよくわかります。
わが庭の老木に咲いた桜
わが庭の夜桜with満月
わたしが桜好きと知っている全国の知人や読者の方々から素晴らしい桜の写真の数々がLINEで届きました。LINEの情報は韓国で丸見えだそうですが、この美しい桜の写真を見れば、韓国の人々はみな日本が好きになるのではないでしょうか?
小倉城の夜桜(末藤様提供)
平安時代より以前は、日本で単に「花」といえば梅を指しました。平安以後は桜です。最初は「貴族の花」また「都市の花」であった桜だが、武士が台頭し、地方農民が生産力を拡大させるにしたがって、次第に「庶民の花」としての性格を帯びてきます。よく「花は桜木、人は武士」などといわれますが、これは江戸中期の歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」に用いられて以降、流行語となりました。
金沢城址の満開の桜(青木様提供)
日本人は、月と花に大きな関心を寄せてきました。月も花も、その変化がはっきりと眼に見える「かたち」であらわれることから、自然の中でも時間の流れを強く感じさせます。特に日本においては、桜が「生」のシンボルとされました。桜ほど見事に咲いて、見事に散る花はないからです。そこに日本独自の美意識も生まれました。
桜は日本人の心です!
2021年3月31日 一条真也拝