西郷隆盛像

一条真也です。
鹿児島といえば、なんといっても西郷隆盛でごわす。
西郷は、鹿児島というよりも近代日本で最大の英雄と言えるでしょう。
今回の旅では、鹿児島市内に残る西郷像、西郷の旧跡を訪ねました。


維新の英雄・西郷隆盛銅像

西郷隆盛銅像を背にして

西郷像を背にする男三匹!

ホテルの売店で求めた西郷本



戦前、ある雑誌が英雄の人気ランキングを企画したところ、物故者では西郷隆盛がトップで、存命者では頭山満がトップだったそうです。
頭山満とは、アジアを侵略する欧米に抗い、アジアの植民地解放の邁進した政治結社である玄洋社のリーダーです。終生、西郷隆盛を尊敬し続けた生粋の九州男児でした。かの中村天風は、頭山満の弟子でした。


西郷南洲翁終焉百年之碑

西郷隆盛終焉の地で

致命傷を負った西郷洞窟の前で

せごどん像の前で



西郷隆盛という人は、とにかく大人物だったようです。自身も大物ぶりを存分に発揮したあの坂本龍馬でさえ、「大きく叩けば大きく響き、小さく叩けば小さく響く。馬鹿なら大馬鹿だし、利口なら大利口だ」と西郷を評しています。龍馬の師匠にあたる勝海舟も、「いわゆる天下の大事を負担するのは、はたして西郷ではあるまいかと、ひそかに恐れたよ」とまで述べています。勝海舟はまた、「西郷はどうにも人にわからないところがあった」とも述べています。もともと西郷は島津斉彬の「忍者」ではなかったかという説もありました。それくらい、彼の生涯は大きな謎に包まれています。そもそも、彼の正式な写真が残っておらず、正確な顔がわかりません。


さまざまな西郷の肖像画



一般に西郷の顔については、上野の西郷像でも参考にされたキヨソーネの肖像画が元になっています。しかし、ブログ『西郷の貌』にも書いたように、あれは西郷の本当の顔ではないという説が広く流布しています。
ブログ「維新ふるさと館」で紹介した施設の「維新体感シアター」には西郷隆盛の等身大ロボットも登場しました。しかし、やっぱり、キヨソーネ画の呪縛が解かれていませんでした。果たして、地元・加治屋町の人々は西郷ロボットの顔についてどう思っているのか?
そのことが、わたしは非常に気になったでごわす。


西郷の貌―新発見の古写真が暴いた明治政府の偽造史

西郷の貌―新発見の古写真が暴いた明治政府の偽造史



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2013年6月13日 一条真也