大谷翔平は死なず!

一条真也です。
米連邦当局が、ドジャース大谷翔平投手の通訳をエンゼルス時代の2018年から務めていた水原一平氏を、大谷選手の銀行口座から1600万ドル(約24億5000万円)以上を盗んだとして訴追したと、複数の米メディアが報じました。大谷選手の無罪確定です!

ヤフーニュースより

 

企業ならまだしも、個人からこれほど多額の金を盗んだという話はあまり聞いたことがありません。同騒動は、水原通訳が21年頃から違法スポーツ賭博に関与し、抱えきれなくなった借金を、大谷の口座から胴元へ大谷の了承なしに多額の金を送金したとされています。水原氏は3月20日に韓国・ソウルで行われた開幕戦後に自らの過ちをチームに告白し、即刻解雇。その後は、大谷がどれだけ関与していたのかなどが注目の的になっていました。わたしも、高い関心を抱いていました。

ヤフーニュースより

 

フロント・オフィス・スポーツ社によると、水原氏の賭博は、21年12月から24年1月までの約2年間で約1万9000件だったそうです。平均掛け金は約1万2800万ドル(約196万円)、最大掛け金は約16万ドル(約2450万円)、賭博で負けた総額は1億8290万ドル(約280億円)、勝った額を差し引いた純損失は4070万ドル(約62億円)とされた。野球に関する賭博はなかったといいます。ここで明らかにされたすべての数字や金額は常識外れであり、ただただ驚くばかり。大谷選手から大金を盗んだ水原氏は、メジャー級の詐欺師ですね!

ヤフーニュースより

 

イギリスの有力経済紙・フィナンシャル・タイムズ(電子版)は3月30日、「大谷翔平、野球界のスーパースターにのしかかる重圧」との記事を配信。大谷がドジャースと10年7億ドル(約1015億円)の巨額契約を結び、野球界を代表する“顔”であることを後、「どのようにして金が盗まれ、どのようにして大谷の銀行口座の管理権は水原氏に譲られたのだろうか?」「もし大谷が友人に嘘をつかれていたと実際に気づいたのなら、水原氏と職業上における他の関係についても調査を開始しているのだろうか?」「大谷がドジャースと契約交渉を行っている間、水原氏はメインのパイプ役だったのだろうか?」「もしそうなら、7億ドルの大半が後払いになるという契約で、水原氏が条件を提示したことはなかったのだろうか? あの後払いの契約は大谷のアイディアだったのだろうか?」と書いています。この記事には、わたしたちが見過ごしてしまっていた点を突いた重要な指摘がされています。たしかに、大谷がドジャース側との意思疎通を全面的に水原氏へ委ねていたとしたら、彼はやりたい放題、どんな契約でも勝手に結べたという疑惑が浮上するわけです。

ヤフーニュースより

 

水原氏の“送金手口”が明らかになりつつあり、SNSでは、「大谷翔平を信じてた!」などと喜ぶ声が集まりましたが、一方で非難の目が向けられているのが実業家のひろゆき氏です。ひろゆき氏は、水原氏の騒動後に「大谷さんは嘘をついている」という主張を続けてきました。3月26日の生配信で、ひろゆき氏は「銀行の口座ってログインから送金までめんどくさいんですよ。水原さんが悪さをしようと思ってログインしようとしても、パスワードを知っていたとしても、大谷さんの目を盗むか携帯を盗むかしないとまずできない。水原さんが稀代のハッカーであるか、大谷さんが手伝ったということでないと無理がある」「大谷さんもとうとう嘘をつく大人になってしまったんじゃないかと思うんですよね。誰かをかばうために嘘をついているのだとしても、嘘をつくのを許容する文化って、アメリカにはあんまりない」と語っています。


さらに、ひろゆき氏は自身のXで「おいらは大谷翔平・水原氏の信頼関係は崩れてない派です。大谷氏は水原氏の違法賭博の借金を男気で肩代わりし大谷氏自ら送金↓だが、違法賭博に送金すると大リーグの規約違反と気づく↓水原氏が窃盗した事にして回避しようと言い分が変わる↓実際には水原氏は大谷氏を騙して送金してはいない」と主張していました。疑惑段階で「嘘をつく大人になった」とまで断じたことに、ひろゆき氏に憤りを覚えた人は多かったようで、SNSでは改めてひろゆき氏を非難する声が相次いでいます。常に逆張りの発言で注目を集めて、動画の再生数を稼ぎ、著書を売ってきたひろゆき氏ですが、ついに化けの皮が剥がれたという声が大きくなっています。


そういえば、経営者の愛読書といえば、以前は安岡正篤中村天風松下幸之助、稲森和夫といった著者が人気でしたが、最近の若い経営者たちはこれらの著者の本を読まず、ひろゆき氏、あるいは堀江文貴氏(ホリエモン)の著書などを愛読している人が多いそうです。そういった人々には、ぜひ今回の一件で目を覚ましてほしいものですね。ホリエモンといえば、彼も自身の動画で「大谷翔平完全終了」などと断言していましたね。最後に、これだけの大騒動の中で、自身にも疑惑が向けられているにも関わらず、素晴らしい成績を残している大谷選手のメンタルの強さには心から敬服しました。本当に凄いことです。彼は結婚発表のグッドニュースから一転して違法賭博疑惑のバッドニュースの当事者となったわけです。今回の一件で学んだことは「好事魔多し」「禍福は糾える縄の如し」、そして「人事を尽くして天命を待つ」です。勉強になりました。ということで、これからも、がんばれ大谷翔平


2024年4月12日 一条真也