死を乗り越えるジョン・レノンの言葉

 

僕は死を恐れてはいないよ。
だって、死を信じていないから。
死とは、一台の車から降りて、
別の車に乗り換えるものだからね
ジョン・レノン

 

一条真也です。
言葉は、人生をも変えうる力を持っています。
今回の名言は、ジョン・レノン(1940年~1980年)の言葉です。彼は英国のミュージシャンで、「ザ・ビートルズ」のリーダーでした。ニューヨークで凶弾に倒れ、40歳で亡くなっています。



ジョン・レノンが凶弾に倒れたのは1980年12月8日の冬の日の出来事でした。当時、高校生だったわたしは大きなショックを受けたことを今も憶えています。音楽で世界を変えた「ザ・ビートルズ」はたしかに4人組のバンドですが、ジョン・レノンとポール・マッカトニーという二人の才能が不可欠であったことに異論はないでしょう。



ビートルズの2人の天才の片翼であるレノンのこの言葉を聞いた時、「永遠」という言葉の意味を改めて感じました。生物の肉体は1つの乗り物で、生き残り続けるために遺伝子は乗り物を乗り換えていくという、イギリスの生物学者リチャード・ドーキンスが唱えた「利己的遺伝子」の考え方によく似ています。これに類似した考え方で、たとえば孔子にはじまる儒教の死生観は、生命科学におけるDNAに通じています。



「孝」の本質を知れば、個体としての死は怖くなくなります。同じような実感をジョン・レノンも持っていたのかもしれません。彼が残した「イマジン」は現在も、世界平和実現のために欠かせないメッセージソングです。歌い手という乗り物を換えながら、永遠に歌われ続ける名曲ですね。なお、このジョン・レノンの名言は、死を乗り越える名言ガイド(現代書林)に掲載されています。

 

 

2024年2月20日  一条真也