2月度総合朝礼

一条真也です。
新年を迎えたと思ったら、気がつけば2月になりました。1日の8時45分から、サンレー本社の総合朝礼を行いました。場所は小倉紫雲閣ですが、いつもの大ホールに社葬が入ったため、2階の「鳳凰の間」で行いました。

開始前のようす

最初は、もちろん一同礼!

社歌斉唱のようす

社歌斉唱のようす

社長訓話で登壇

成人式を汚した奴は許せん!

 

最初に全員で社歌を斉唱しました。それから社長訓示の時間となり、わたしが登壇しました。まず、わたしは「早いもので、2月になりました。昨年の2月度総合朝礼もここ(鳳凰の間)で行いましたね。そのとき、北九州市の成人式の振り袖墨汁事件に対する松柏園ホテル衣装部のコンパッション対応に対して、「コンパッション社長賞」を贈りました。1年が経つのは本当に早いですね。今年の北九州市成人式でも前代未聞の悲しい出来事が起こりましたが、その当事者は振り袖に墨汁をかけた犯人同様に逮捕してほしいぐらいです!」と言いました。

能登半島地震について

 

さて、今年の元旦は占いの世界では「最強開運日」と呼ばれたそうですが、その日の夕方に、最大震度7能登半島地震が発生しました。この地震による死者は石川県内で238人です。犠牲者の方々の御冥福を心よりお祈りいたしますとともに、被災者の方々にはお見舞いを申し上げます。元旦から悪夢のような出来事が起こったおかげで、日本人の正月ムードは吹き飛びました。コロナ終息で一気に明るくなった日本列島が新年早々に震撼しました。サンレーグループでは各地での社内行事を予定していましたが、式典のみを行い、祝賀会は行いませんでした。

大谷総支配人の奮闘を紹介

 

わたしは1月9日に石川県入りし、能登半島の七尾まで行ってきました。来週は珠洲まで行く予定です。このたびの震災では、 金沢紫雲閣の大谷総支配人の実家が全壊されました。彼が元旦に能登半島志賀町の実家に帰省していた際に地震が発生したのです。彼には高齢のご両親がおられ、近所の方々も高齢であったため、震災直後から自宅前に臨時の避難所を設置したりしていました。その後、ご両親と一緒に現地の避難所に入りました。自力でテレビを設営したり、自衛隊員と一緒に簡易トイレや簡易風呂を設営したりと大活躍の様子をLINEで報せてくれました。そんな大谷家は、今年の1月10日が大谷支配人のお祖母さまの一周忌でした。被災した大谷家はすぐに菩提寺と料理店に一周忌のキャンセルを伝えたそうです。

供養とは人間の本能である!

熱心に聴く人びと

 

それでも一周忌の当日が来ると、大谷総支配人は「何としてでも祖母のお参りはしなければならないと」いう思いにかられました。そして、自宅の中でも被害の少なかった玄関の下駄箱に祭壇を設え、お参り出来るようにしたそうです。そこで住職にお経をあげて頂いたといいます。彼は、LINEで「後で考えると『供養』とはまさに人間の本能ではないかと思います。それと同時に、珠洲市輪島市の惨状を目にすると、これから法要を予定していたけど出来ない方がたくさんいるのだと思いました。それを考えると、被災地には『お祈りする場所』が必要なのかもしれません。これは私を含め、今後グリーフケア士が災害支援を行う上での、大きなヒントとなるような気がしました」とのメッセージを送ってくれました。

供養の本質とは何か?

 

大谷総支配人からのLINEメッセージには、下駄箱の上に作られた祭壇の写真が添えられていました。それは、まさに「お祈りする場所」でした。彼が言うように、わたしも「供養」は人間の本能だと思います。拙著供養には意味がある産経新聞出版)にも書きましたが、わたしは、供養とはあの世とこの世に橋をかける、死者と生者のコミュニケーションであると考えています。そして、供養においては、まず死者に、現状を理解させることが必要です。僧侶などの宗教者が「あなたは亡くなりましたよ」と死者に伝え、遺族をはじめとした生者が「わたしは元気ですから、心配しないで下さい。あなたのことは忘れませんよ」と死者に伝えることが供養の本質だと思います。

大切なのは「こころ」である!

熱心に聴く人びと

 

供養には、故人のあの世での幸福を願う追善と、子孫である自分たちを守ってくれていることに対する感謝の気持ちが込められています。「おかげさま」という言葉で示される日本人の感謝の感情の中には、自分という人間を自分であらしめてくれた直接的かつ間接的な原因のすべてが含まれています。その中でも特に強く意識しているのが、自分という人間がこの世に生まれる原因となった「ご先祖さま」です。供養で大切なのは何よりも「こころ」です。その「こころ」を表す「かたち」は華美なものである必要はありません。いま・ここで可能な「かたち」でいいのです。そこに「こころ」さえあれば、「かたち」はどんなものでも構いません。大切なのは、祈る「こころ」です!

最後に、道歌を披露しました


拍手が起こりました

 

下駄箱に設えられた祭壇からは、亡くなられたお祖母さまへの大谷総支配人の気持ちが伝わってきます。今回のような災害でご冥福を祈る意味でも、生かされたことに感謝する意味でも「お祈りする場所」は心の拠り所となると思います。能登半島の全壊した自宅に素晴らしい祭壇を設えた大谷総支配人はさすが上級グリーフケア士だと思いました。彼が避難所で多くの方々を「こころ」を守ったこと、そして極限の状況の中でもお祖母さまの一周忌で素晴らしい供養をすることができたこと、これはサンレーグループのみなさんにとっても誇りではないかと思います。「最後に、被災者の方々が早く日常生活に復帰できることを心から願っています」と述べ、以下の道歌を披露しました。

 

ひとびとの暮らしを壊す
   おそろしき地震起これど
     供養は死なず(庸軒)

 

「今月の目標」を唱和

最後は、もちろん一同礼!

 

その後は「今月の目標」を全員で唱和し、最後はもちろん「一同礼」で総合朝礼を終えました。この後は、恒例の北九州本部会議を行います。コロナ禍以降も、わが社は黒字の確保はもちろん、ベストを尽くして走ってきました。おかげさまで昨年は創業以来最高益を出すことができました。今年も、1月から好調なスタートを切ることができました。明日から劇場版最新作が公開される「鬼滅の刃」ではありませんが、どうか、全社員が全集中の呼吸で力を合わせて、最後まで前向きに走り抜きたいです!

今年も、最後まで走り抜こう!

 

2024年2月1日  一条真也