島薗進先生からのメール

一条真也です。
東京大学名誉教授の島薗進先生といえば、日本を代表する宗教学者として知られています。また、上智大学グリーフケア研究所の前所長であり、日本におけるグリーフケア研究の第一人者です。その島薗先生とわたしは、昨年12月16日に金沢紫雲閣トークショーを行いました。 グリーフケア自助グループ月あかりの会」の発足記念イベントでしたが、新聞やテレビでも大々的に報道されました。

金沢紫雲閣の前で島薗先生と

 

その島薗先生がブログ「能登半島からのLINE」を読まれ、上級グリーフケア士である金沢紫雲閣の大谷賢博総支配人の実家が全壊したことについて、メールを送って下さいました。そこには、「元旦の大地震にはたいへん驚きました。石川県には知り合いが多いので、案じております。大谷総支配人には12月17日、たいへんお世話になりました。とても有意義な学びの半日を過ごさせていただいたのです。そのとき、大谷さんのご実家が志賀町というか、富来であることをうかがっておりました。12月15日に私が夕食をともにしつつ、亡くなった彼の奥さんの弔いをした友人も富来の出身でした。学生時代、その友人の世話になって富来で数日を過ごしたことをお話ししておりました。その富来の大谷さんのご実家が全壊されたとのこと、さぞかしたいへんなことと思います。実は私の友人にも金沢のお宅の周辺のこととともに、兄弟が住んでいるはずの富来の様子を尋ねるメールを出したところです。奥さんのお墓も富来にあるのです。そのメールへの返事がまだ来ておりません」と書かれていました。

トークショーで発言される島薗先生

 

また、島薗先生は「佐久間さんと大谷さんのやりとりを見ていて、たいへんな状態であることがわかりました。私からも大谷さんに応援していることをお伝え下さい。お礼のご挨拶もまだしておらず、失礼をしておりました。富来はたいへん美しい海岸のあるところです(地頭という地域と思います)。たくさんの被害が出ているようで、ほんとうに心配です。早い回復を念じています」と書かれています。このメールを大谷総支配人に転送したところ、「なんと! ありたがいです!」という返信がありました。また、12月17日に大谷総支配人と共に島薗先生に同行したサンレーグリーフケア事業部の市原泰人部長にも転送したところ、「大谷総支配人をたくさんの方が心配し、応援していることは心の支えになるのではと思います。島薗先生のご友人がご無事であること、そして全ての方々が少しでも早く安心して生活できるように願っています」とのメッセージが届きました。グリーフケアが取り扱う「グリーフ」とは死別の悲嘆だけではありません。家屋などの喪失もグリーフです。どうか、上級グリーフケア士である大谷総支配人のグリーフがケアされることを願っています。


島薗先生を囲んでの記念撮影(右端が大谷総支配人)

 

2024年1月2日  一条真也