8月度総合朝礼

一条真也です。
8月になりましたね。1日の午前8時45分から、わが社が誇る儀式の殿堂である小倉紫雲閣の大ホールにおいて、サンレー本社の総合朝礼を行いました。今日からは、新たに総務部長に就任した石田取締役が司会を務めました。

8月度総合朝礼前のようす

最初は、もちろん一同礼!

社歌斉唱のようす

マスク姿で登壇しました

 

もちろん、この日もクールビズです。一応、コロナ感染への警戒を緩めずに、全員マスク姿で社歌の斉唱は黙唱で行いました。社長訓示の時間となり、わたしがコバルトブルーの不織布マスク姿で登壇しました。まず、わたしは「8月になりました。毎日、とにかく殺人的に暑いです。東京に出張に行っても災害級の暑さです。地球温暖化の猛威を痛感しますが、みなさん、くれぐれも熱中症には気をつけて下さい」と言いました。

マスクを外しました

 

それから、「米メジャーリーグエンゼルス大谷翔平投手が今季3度目の週間MVPに選ばれました。通算7度目で、自身の持つ日本選手最多を更新したというから素晴らしいですね。また、先日、ブログ「ミッション:インポッシブル  デッドレコニング PART ONE」で紹介した映画を観たのですが、制作費が約3億ドル(約416億円)という史上最高額でありながら世界的に大ヒットして、巨額の製作費は回収できる見込みというから凄い。主演のトム・クルーズは61歳でスタントマンなしの危険なアクションに挑んでいて、もう凄すぎる!」と言いました。


大谷翔平トム・クルーズ二宮金次郎・・・

 

それから、わたしは以下のような話をしました。
大谷翔平トム・クルーズも、わたしが最もリスペクトする人物です。また、先の天道塾の講話でも言及しましたが、わたしは最近、尊徳二宮金次郎に多大な関心を寄せています。晩年の二宮尊徳は、「学者と坊主」が嫌いだったそうです。「理論や教説よりも、現実を良く変えなければ意味がない」と考えたのです。彼は、貧しい農民たちが豊かに生きていくのはどうすればいいかを考え続け、実践し続けた人でした。具体的な方策として「五常」というものを発案しました。しかし、彼の名前ではなく小田原藩儒学者であった宇野椎之進の名で発表します。自分のような名も地位もない人間よりも、大学者の名前で発足した方が効果的であるとの実践的な考えからでした。


五常講は互助会のルーツ


熱心に聴く人びと

 

尊徳の頼みを受けた椎之進は、五常講について「五常とは仁義礼智信・・・儒教が重んじる5つの徳目を言う。この人倫五常の道によって、余裕のある者は仁をもって金を貸し出し、借りる者は義をもって講より借り入れをする。礼をもって貸してくれた者に感謝し、誠実かつ一日でも努力工夫する。貸した者に借りた者が相互に信頼しあうのが信だ。これを実行に移す小田原藩服部家の中で互いを助け合うという制度として、名づけて五常講じゃ」と言います。五常講のコンセプトは、互助会の理念そのものだと思います。「相互扶助」という言葉もそのまま使われており、互助会のルーツは二宮金次郎にあったのかもしれません。


二宮尊徳の「コンパッション都市」構想とは

 

わたしは、思いやりを意味する「コンパッション」と健康・幸せを意味する「ウェルビーイング」という二つの考えが陰陽の関係にあると考えていますが、江戸時代に「コンパッション村」「コンパッション藩」「コンパッション共同体」と、そこにおける「ウェルビーイング」の実現を図ろうと社会実践をしていたのが、二宮尊徳だという説があります。宗教哲学者で京都大学名誉教授の鎌田東二先生が唱えておられます。二宮尊徳こそ、江戸時代における「コンパッション都市」づくりの先駆者だというのです。尊徳の思想は、すべての事象は根本的に陰陽の関係にあるというのが鎌田先生の考えです。

尊徳に学ぶリーダーシップ


熱心に聴く人びと

 

二宮尊徳は、終生、コンパッションの精神をもって農民のウェルビーイングに尽力し続けた人でした。そのため、武士階級と衝突することが多々ありました。「おのれは武士をなめすぎておる。この国は武士が治めているのだ」と言う武士に対して、尊徳は毅然と「あなたにとって国を治めるとは民になめられるな! それが第一ですか? 民の上に君臨するだけですか?」と言い放つのでした。この言葉は、わが社のあらゆる部署のあらゆる上司にも心に刻んでほしい言葉です。上司とは部下になめられず、部下の上に君臨するのが仕事ではありません。

最後に道歌を披露しました

 

わたしが最も尊徳を尊敬する点は、心の底から農業に誇りを持っていたことです。ブログ『猛き黄金の国 二宮金次郎』で紹介した本宮ひろ志のコミックにも描かれていましたが、極貧の中にあっても、少年・金次郎は「父ちゃん、母ちゃん、おいらを農民に生んでくれて、ありがとう!」と田んぼに向かって叫びます。この場面が一番感動しました。人間の幸せとは「自分の仕事に誇りを持つ」ことに尽きます。大谷翔平は野球に、トム・クルーズは映画に、誰にも負けない強い誇りを持っています。わたしたちは、冠婚葬祭業という礼業に対して心からの誇りを持ちましょう。そこに、持続的幸福としての「ウェルビーイング」が生まれるのです。そして、以下の道歌を披露しました。

 

自らの生業(なりわい)信じ
  心より誇り抱くは幸せの道 庸軒

  

「今月の目標」を唱和

最後は、もちろん一同礼!

 

その後は「今月の目標」を全員で唱和し、最後はもちろん「一同礼」で総合朝礼を終えました。この後は、恒例の北九州本部会議を行います。丸3年間、コロナ禍にもかかわらず、黒字の確保はもちろん、ベストを尽くして走ってきました。コロナ4年目となる今年は、1月から歴代最高記録ラッシュで、ロケットスタートに成功しました。今年も、全社員が全集中の呼吸で全員の力を合わせて、最後まで前向きに走り抜きたいです!

今年も、最後まで走り抜こう!

 

2023年8月1日 一条真也拝