死を乗り越える稲盛和夫の言葉

 

波乱万丈の人生、どんな苦難や逆境に遭遇しようと、恨まず、嘆かず、腐らず、明るくポジティブに人生を受け止め、素直に努力すればよい。
稲盛和夫

 

一条真也です。
言葉は、人生をも変えうる力を持っています。今回の名言は、故稲盛和夫氏(1932年~2022年)の言葉です。稲盛氏は京セラ創業者、KDDI創業者。日本航空元会長。鹿児島県生まれ。鹿児島大学工学部卒業。1959年、京都セラミック(現・京セラ)を設立、社長、会長、名誉会長。『生き方』『働き方』『心。』など著書多数。2012年、第2回「孔子文化賞」を受賞。



松下幸之助というスーパースター亡きあと、まさに一隅を照らすが如く現れたのが京セラを創業した稲盛和夫氏でした。その活躍は経済界にとどまらず、松下幸之助同様、多くの著書でその思想を後世に語り継いでいます。京セラという製品を作る会社を創設したこともすごいことですが、1984年、第二電電(現・KDDI)を設立し、会長、最高顧問に就任します。通信事業を手掛け、現在のIT産業を支えています。



その後も、サービス業ともいえる日本航空の再生も実現します。まさに経営の天才です。さらには、稲盛財団を設立し「京都賞」を創設します。若手経営者育成のための経営塾「盛和塾」の塾長として後進の育成にも力を入れるなど、後進の育成も忘れません。松下幸之助松下政経塾とは一線を画す活動です。稲盛氏の言葉を読むとき、「人生は難しく考える必要はない」ということにいつも気づかされます。



「すべては心に始まり、心を終わる」というシンプルな真実を、多くの著書で訴えてこられました。わたしが最も影響を受けたのは「利他」の心の大切さです。わたしは、第2回「孔子文化賞」を稲盛氏と同時受賞させていただきました。孫子の代まで語り継ぎたい栄誉であると思っています。なお、この稲盛和夫氏の言葉は『死を乗り越える名言ガイド』(現代書林)に掲載されています。

 

 

 2023年3月23日 一条真也