サンレー創立55周年記念式典

一条真也です。
17日、東京での業界の会議を終え、夜遅く北九州に帰ってきました。18日は、サンレー創立55周年の記念すべき日です。この日、小倉の松柏園ホテルで創立55周年記念式典が万全のコロナ対応スタイルで開かれました。

f:id:shins2m:20211118093716j:plain神事のようす

f:id:shins2m:20211118093756j:plainコロナ対応スタイルで

f:id:shins2m:20211118095017j:plain拍手を打ちました

f:id:shins2m:20211118095147j:plain最後は一同拝礼!

 

朝から松柏園ホテルの神殿で恒例の月次祭が行われました。コロナ後のニューノーマル仕様で、コロナ以前よりも人数を減らしてソーシャルディスタンスに配慮し、マスクを着用した上での神事です。わたしも礼装に合わせたシルバーの不織布マスクを着けて参加しました。わが社の守護神である皇産霊大神を奉祀する皇産霊神社の瀬津神職が神事を執り行って下さいました。佐久間進会長に続き、わたしも玉串奉奠を行いました。会社の発展と社員のみなさんとそのご家族の健康を祈念しました。

f:id:shins2m:20211118100722j:plain会長とともに入場しました

f:id:shins2m:20211118100750j:plain勇壮なふれ太鼓

f:id:shins2m:20211118100840j:plain最初は、もちろん一同礼!

f:id:shins2m:20211118133947j:plain第二会場のようす

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各地の事業部とはオンライン中継

f:id:shins2m:20211118100925j:plain社歌斉唱のようす

f:id:shins2m:20211118101420j:plainS2M宣言」唱和のようす

 

コロナ前は500名を超える社員が参加していましたが、昨年からは半数以下に制限して、「創立記念式典」が開催されました。また、新館ヴィラルーチェに第二会場も用意しました。最初に、佐久間会長とわたしが第一会場に入場。まず、北九州紫雲閣の緒方支配人による「ふれ太鼓」で幕を明け、総務部の國行部長による「開会の辞」に続いて全員でマスクを着けたまま小声で社歌を斉唱し、それから門司営業所の浦壁所長によって「経営理念」「S2M宣言」が読み上げられ、これも全員で小声で唱和しました。

f:id:shins2m:20211118101632j:plain創立記念式典のようす

f:id:shins2m:20211118134319j:plain会長訓示のようす

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第二会場のようす

 

それから、佐久間会長の訓示です。会長はまず、岸田首相の掲げた「成長と分配」に言及し、わが社も利益を社員のみなさんに大いに還元したいと述べました。それから、若い頃に影響を受けた出水佐三翁の「互譲互助」に触れ、「利他」の精神や「和」の心を追求してきたら、気づけば55周年になっていたとして、「ようやく、ここまで来られたんだな」と述べました。

f:id:shins2m:20211118134640j:plain訓示する佐久間会長

さらに、佐久間会長は故郷である千葉県富津市から北九州市に来た縁、新日鉄の工場が富津市のお隣りの君津市に移転した思い出、さらには仁右衛門島の話や日蓮上人が太陽光によって悟りを開いたこと、古代エジプト以来ずっと太陽神は地球の人類を見守っていること、太陽神と関係の深い「日王の湯」など、多彩な話題で訓示を述べました。

f:id:shins2m:20211118104227j:plainわたしが登壇しました

f:id:shins2m:20211118135620j:plain第二会場のようす

 

続いて、わたしの「社長訓示」の時間となりました。
わたしは、礼装に合わせたシルバーマスクで登壇し、それを外してから以下のような内容の話をしました。おかげさまで、ついにわが社は創立55周年を迎えました。55年前、つまり1966年はイギリスで音楽革命を起こしたビートルズが来日して、空前の大ブームを巻き起こしました。彼らの影響で日本には多くのグループサウンズが生まれ、若者たちの間では長髪が流行しました。アメリカでは大衆文化の革命を起こしたウォルト・ディズニーが亡くなり、中国では毛沢東が「文化大革命」を起こしました。

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社長訓示のようす

 

そんな年に誕生したサンレーは、日本で冠婚葬祭の文化大革命を起こす道を歩んできたように思います。今まで本当に多くの出来事がありました。特に、ここ2年は新型コロナウイルスの感染拡大という想定外の出来事があり、緊急事態宣言なども発令されて、冠婚葬祭業は大きな打撃を受けました。それでも、わが社は黒字を死守しました。何とかここまで来られたのは社員の皆様のおかげです。心から感謝しております。早いもので、わたしも社長に就任してから20年が経ちました。

f:id:shins2m:20211118135437j:plainサンレーM&Aは「使命」と「志」!

 

コロナ禍で、企業の在り方も大きく変化しました。「資本主義の終焉」とか「ビジネスの時代の終わり」などとも言われています。一方、「人間性」とか「相互扶助」といった言葉がコロナ後のキーワードになりつつあります。これからの企業に求められるものは「M&A」ではないでしょうか。M&Aといっても、企業の合併・買収のことではありません。M&Aの「M」とは「Mission(ミッション)」のことです。そして、「A」とは「Ambition(アンビション)」のことです。すなわち、サンレーの「M&A」は「使命」と「志」のことなのです。

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「アンビション」は「パーパス」を超える!

 

いま、企業理念を象徴する概念としてのパーパス(目的)が注目されています。パーパスは「志」と訳されることも多いですが、いかにも経営用語といった印象ですね。わたしは「志」にはアンビションという言葉を使っています。「大志」といった方がいいでしょうか。そもそも英語の「Ambition」は、「野望」と「大志」というように、良い意味でも悪い意味でも使います。「天下布武」という「信長の野望」の英訳は「Nobunaga‘s Ambition」ですが、「天下布礼」というわが社の大志は「Sunray‘s Ambition」。すなわち、サンレーの「M&A」は「使命」と「大志」のことです。

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「志」とは他者の幸福を願うこと

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熱心に聴く人びと

 

いわゆる経営書を読むと、志の重要性について言及しているものが多くなってきましたが、「夢」と「志」を混同しているものが多いように思います。わたしは、志というのは何よりも「無私」であってこそ、その呼び名に値するのであると強調したいです。松陰の言葉に「志なき者は、虫(無志)である」というのがありますが、これをもじれば、「志ある者は、無私である」と言えるでしょう。平たく言えば、「自分が幸せになりたい」というのは夢であり、「世の多くの人々を幸せにしたい」というのが志です。夢は私、志は公に通じているのです。自分ではなく、世の多くの人々、「幸せになりたい」ではなく「幸せにしたい」、この違いが重要なのです。

f:id:shins2m:20211118104501j:plainサンレーの志とは何か?

 

真の志は、あくまで世のため人のために立てるものなのです。サンレーには無縁社会を乗り越え、有縁社会を再生するという志、また、グリーフケアによって世の人々の悲嘆を軽くするという志、そして冠婚葬祭という儀式によって日本人を幸福にするという志があります。コロナ後の企業には、ミッション(使命)とアンビション(大志)による「M&A」が必要とされます。今後は、ますます「ハード」よりも「ハート」、つまりその会社の「想い」や「願い」を見て、お客様が選別する時代に入ります。

f:id:shins2m:20211118104901j:plainあなたの仕事には意味はあるか?

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第二会場のようす

 

さて、この世には、多くの仕事があります。アメリカの文化人類学者デヴィッド・グレーバーの著書『ブルシット・ジョブ』では、さまざまな職業に従事する人々に「あなたの仕事は世の中に意味のある影響を与えていますか」という質問をしたことが書かれていました。その中で、「いいえ」にチェックする者がおよそゼロだった仕事がいくつかありました。その仕事とは、看護師、バス運転手、歯科医、道路清掃員、農家、音楽教師、修理工、庭師、消防士、舞台美術、配管工、ジャーナリスト、保安検査員、ミュージシャン、仕立屋、そして、子どもの登下校の交通指導員でした。

f:id:shins2m:20211118104916j:plain社会に必要な仕事をしよう!

 

さらに、グレーバーは読者に「ある職種の人間すべてがすっかり消えてしまったらいったいどうなるだろうか、と問うてみること」を薦めています。もし仮に看護師やゴミ収集人、あるいは整備工の方々が消えてしまったら社会は壊滅的になりますし、教師や港湾労働者の方々のいない世の中はただちにトラブルだらけになるでしょう。一方、企業の株の売り買いで収益を得るCEOやロビイスト、広報調査員、保険数理士、テレマーケター、裁判所の廷吏、リーガル・コンサルタントが消えた場合はどうなるか? グレーバーによれば、人々は何ら困らないといいます。

f:id:shins2m:20211118105438j:plain人間は社会的動物である!

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熱心に聴く人びと

哲学者アリストテレスは、「人間は社会的動物である」と述べました。人間は元来、共感する存在であり、他者とコミュニケーションし合うものです。それゆえに、わたしたちは、たえず互いの立場を想像して、他者が何を考え、何を感じているか、理解しようと努めなければなりません。トイレの清掃を例に挙げると、トイレというものは清掃を必要としています。だとすれば、その仕事にあたる人は、その仕事が他者に利する行為だと自覚することによってもたらされる自尊心をもっています。

f:id:shins2m:20211118105920j:plainハートフル・エッセンシャルワークとは?

 

他方で、他人から尊敬と敬意の払われる仕事をする人たちがいます。その仕事に就いた人間は、高い収入を得て、大きな利益を受け取っています。しかし内心では、みずからの職業や仕事がまったく無益なものだと自覚しながら労働しているのかもしれません。まことに悲しいことです。「ブルシット・ジョブ」の反対に「エッセンシャルワーク」という言葉があります。医療・介護などの社会に必要な仕事のことですが、トイレの清掃も含まれます。

f:id:shins2m:20211118105954j:plain栄光の道を共に歩みましょう!

 

わたしは冠婚葬祭業も含まれると考えています。しかも、冠婚葬祭業は他者に与える精神的満足も、自らが得る精神的満足も大きいものであり、いわば「心のエッセンシャルワーク」「ハートフル・エッセンシャルワーク」とでも呼ぶべきでしょう。最後に、「サンレーは、何事も陽にとらえながら、また他者の幸福を願う大志を抱きながら、サービス業からケア業へと進化し、輝ける創立60周年へと向かいます。その栄光の道を共に歩んでまいりましょう!」と述べてから、以下の道歌を披露しました。

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最後に道歌を披露しました

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スクリーンに映される道歌

 

志つねに忘れず何事も  
  陽にとらへて前に進まん

 

f:id:shins2m:20211118111014j:plain表彰式のようす

f:id:shins2m:20211118111209j:plain表彰状と記念品をお渡ししました

 

「社長訓示」の後は、各種表彰が行われました。まずは、「情報売上」上位者表彰(営業の部・内勤の部)の6名の方々に記念品を添えて、また、「不動産情報提供」をして下さった方に金一封を添えて、社長であるわたしが表彰状をお渡ししました。

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会場に向かって一礼する表彰者たち

f:id:shins2m:20211118112703j:plain会場に向かって一礼する表彰者たち

それから、「ソムリエ」表彰として、松柏園ホテルの前川亮太さん、「グリーフケア士」表彰として北九州合格者40名の中から代表して紫雲閣事業部の郡信行部長、「終活コーディネーター」表彰として北九州合格者20名の中から代表して営業推進部の小谷研一部長、「お客様対応専門員」表彰として北九州合格者6名の中から代表して北九州MSセンターの 藤原一正支配人を表彰いたしました。

f:id:shins2m:20211118112945j:plainサンレーおもてなし賞」の表彰をする佐久間会長

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表彰状を授与する佐久間会長

 

続いて、「サンレーおもてなし賞」の表彰式です。同賞を受賞された9人の方々の中から代表して、田川紫雲閣の木戸和彦さんに佐久間会長が金一封を添えて表彰状を渡しました。表彰されたみなさん、おめでとうございます。人こそが、わが社の宝です!

f:id:shins2m:20211118113227j:plainこれが「和のこえwithコロナ」だ!!

f:id:shins2m:20211118113333j:plainがんばろー!×3回

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第一会場も「がんばろー!」

f:id:shins2m:20211118142340j:plain第二会場も「がんばろー!」

f:id:shins2m:20211118142503j:plain最後はもちろん一同礼!

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第二会場も一同礼!

f:id:shins2m:20211118113506j:plain会長とともに退場しました

 

ラストは北九州本部長の松田常務による「和のこえ」です。しかしながら、ニューノーマルでは手が繋げないので、各自が拳を突き上げて「がんばろー!」と3回唱える「和のこえwithコロナ」です。大いに盛り上がって、記念式典は終了しました。

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集合写真を撮影しました

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昼食会の冒頭、挨拶しました

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みなさんは会社の宝です!

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ウーロン茶で乾杯!

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いただきます!

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黙食もまた楽し!

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最後は、「末広がりの五本締め」で!

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お祝いの胡蝶蘭を頂きました

f:id:shins2m:20211118130135j:plain朝日・毎日・読売・西日本新聞11月18日朝刊

 

その後、松柏園ホテルの写場へと移動し、役員と表彰者が揃って記念撮影しました。 そして、最後は恒例の昼食会。昨年はコロナ対策のために昼食会は中止され、受賞者のみなさんには松柏園特製お弁当をお渡ししました。今年は新規感染者が激減したこともあり、昼食会を復活しました。サンレーグループのみなさん、めでたく55周年を迎え、コロナなんかに負けずに、さらに一致団結して新しい時代を拓いていきましょう! GOGO!!

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何事も陽にとらえて前進あるのみ!

 

2021年11月18日 一条真也