一条真也です。
5月10日、わたしは58回目の誕生日を迎えましたが、多くの方々からお祝いのお花、プレゼント、バースデーカード、メール、LINEメッセージなどを頂戴しました。みなさん、本当に、ありがとうございます!
58歳の誕生日に自宅前で
その日の午後、福岡空港からANA4648便で北陸の小松空港へ飛びました。明後日の12日から福岡県には緊急事態宣言が発出されますが、出張先の石川県も過去最大の感染拡大となっています。不要不急の県外移動は控えるべきでしょうが、今回は会議や交渉などがあり、仕事上どうしても必要な出張です。誕生日に会社から贈られた新緑色の小倉織のマスクに同色のネクタイとポケットチーフを合わせて出かけました。
福岡空港の前で
閑散とした福岡空港のロビーで
閑散としたANAラウンジで
青汁を飲みながら読書しました
緊急事態宣言下ということもあって、福岡空港は人が非常に少なかったです。わたしはANAのラウンジで好物の青汁を飲みながら、読書をしました。読んだのは、『孝経 全訳註』加地伸行著(講談社学術文庫)です。著者の加地氏は日本における儒教研究の第一人者として知られる中国哲学者です。わたしは今月、加地先生と対談する予定でしたが、加地先生が腰を痛められたのと最近の感染状況を鑑み、延期することになりました。さらに勉強する時間ができたので、人間観・死生観の結晶であり、『論語』と並ぶ儒教の古典である『孝経』を読み直すことにしたのです。
バスで飛行機に移動
小さな飛行機に乗り込む
機内では緑色の不織布マスクを
機内で読書の続きをしました
わたしは小倉織のマスクから緑色の不織布マスクに替えて、バスに乗りました。バスが着くと、小さな飛行機に乗り込みました。機内は思ったよりも多くの乗客がいました。わたしは、コーヒーを飲みながら、『孝経 全訳註』の続きを読みました。本文18章と付篇1章から成る小篇である『孝経』は、孝道を論じた儒教の経書で、古来永く読み継がれてきた。しかし、単に親への孝行を説く道徳の書ではなく、中国人の死生観・世界観が凝縮された書です。『女孝経』『父母恩重経』「法然上人母へのことば」など中国と日本の『孝経』周辺資料も多数紹介・解読し、精神的紐帯としての家族を重視する人間観を分析しています。久々に手に取った『孝経 全訳註』ですが、現代日本社会の諸問題の解決方法が書かれている気がして、夢中になって読み耽りました。
石川県が見えてきました
上空から見た小松の街
小さな飛行機から降りました
小松空港は雨でした
小松空港にて
ホテル客室から見た金沢の街
1時間25分ほどのフライトでした。空港に到着して小さな飛行機から降りると、雨がしとしと降っていました。北陸はだいたい日照時間が少ないですが、この日もどんよりとした天候です。なんだか気が滅入ってきます。金沢駅前のホテルにチェックインしましたが、薄暗い金沢の街を見下ろしながら、わたしは「この地に太陽光線あれ!」と念じました。
金沢で祝っていただきました
2021年5月10日 一条真也拝