古代ロマンで免疫力アップ!

一条真也です。
わたしは、「第2波」の真っただ中にある北九州市で暮らしている者です。不安な毎日ですが、新型コロナウイルスに感染しないためには免疫力を高める必要があるそうです。そして、免疫力を高めるためにはワクワクすることが大切だそうです。そういえば最近、古代に関する多くのロマン溢れるニュースに接し、わたしは大変ワクワクしております。

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ヤフー・ニュースより 

 

まずは、AFP=時事が4日に配信した「死海文書の由来 『羊皮紙』のDNA調査で謎深まる」という記事を興味深く読みました。「死海文書」とは、今から1800年以上前に書かれたとされるヘブライ語の聖書とその写本です。約900の写本群から成る死海文書は、1947年から56年にかけて死海北岸にあるクムラン洞窟で発見されました。最初の発見者は遊牧民ベドウィンの羊飼いでした。「死海文書」の調査は数十年前から続けられていて、羊皮紙とパピルスの巻物はヘブライ語ギリシャ語、アラム語で書かれており、世界最古の「十戒」の写本をはじめ、最古級の聖書写本が含まれていることなどが分かっています。今年3月、米国ワシントンDCの聖書博物館が所蔵する「死海文書」が、すべて偽物であることが判明していますが、その「死海文書」のDNA調査で、死海文書の一部については、発見された砂漠の地域に由来するものではないことが判明しました。2日に研究結果が発表されました。イスラエル考古学庁(IAA)の死海文書調査プロジェクトを統括する研究者のプニナ・ショル氏は、「死海文書はすべてヤギの皮に書かれているとこれまで考えられていたが、今回の研究では羊皮紙の断片の分析を通じて、一部の文書がウシやヒツジの皮に書かれていたことが明らかになった」と説明し、「この研究結果により、ウシやヒツジの皮に書かれた写本は、発見地の砂漠に由来するものではないことが分かる」と語りました。

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ヤフー・ニュースより 

 

「NATIONAL GEOGRAPHIC」が2日に配信した「謎の古代カナン人のDNAは、現代アラブ人とユダヤ人に生きていた」という記事も興味深かったです。「73人のDNAを一挙調査、遠くカフカス地方とのつながりも判明」として、「古代の中東にいた『カナン人』は、古代イスラエル人に征服され、歴史から姿を消した謎の民だ。『乳と蜜の流れる地』に住んでいた人々として聖書に描かれている。そのカナン人のDNAを大規模に調べた最新の研究成果が、5月28日付の学術誌『Cell』に発表された。研究の結果、カナン人の遺伝子は、現代に生きる多くのユダヤ人とアラブ人に受け継がれていることがわかった。また、独特なカナン文化が築き上げられたのは、遠くカフカス山脈からやってきた移民がこの地に元々いた人々と結びついた結果だという。カナン文化は、およそ紀元前3500年から前1200年まで続いた青銅器時代に、エジプトからメソポタミアにかけての地域で栄えた」と書かれています。古代史マニアは、たまりません!

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日本経済新聞」電子版より 

 

そして極めつけは、「日本経済新聞」が4日に配信した「最古最大のマヤ遺跡か 長さ1.4キロ 日本人ら発見」という記事。メキシコ東部の熱帯雨林で、紀元前1000年頃に建築されたとみられるマヤ文明最古で最大の建造物を発見したと、猪俣健・米アリゾナ大教授を団長とする茨城大などの国際調査団が3日付英科学誌「ネイチャー」に発表しました。長さ約1.4キロ、幅約400メートル、高さが15メートルの土の舞台(大基壇)で祭事に使われたと見られています。「アグアダ・フェニックス遺跡」と名付けられました。調査チームの青山和夫・茨城大教授は「文明初期に大きな建造物が造られていたのは驚きで、マヤ文明の起源に迫る成果だ」と話しています。記事には、「大基壇は自然の岩盤に土を盛って造ったとみられる。土の量は300万~400万立方メートルで、延べ1千万人以上の労働力が必要だったと推定した。これだけの規模にもかかわらず、支配者の存在を示す痕跡はなく、身分差のない人々が協力して造ったらしい。マヤ遺跡を巡っては、チームが13年に発表したグアテマラのセイバル遺跡が紀元前950年ごろの建造とされ、これまで最古だった」と書かれています。いやあ、こんなニュースがあると、ワクワクして免疫力がアップしますね!

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ヤフー・ニュースより 

 

古代遺跡といえば、わたしは全互協の海外研修で4月にギリシャの古代遺跡アクロポリスを訪れる予定でしたが、当然のことながら新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止になりました。共同通信が5月21日に配信した「ギリシャ古代遺跡が再開 入場者激減、観光に打撃」という記事には、「ギリシャの首都アテネで20日までに、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため2カ月以上閉鎖されていた観光名所の古代遺跡アクロポリスが再開した。パルテノン神殿が有名な同遺跡は世界遺産で、新型コロナ危機の前は1日平均2千人が訪れていたというが19日の入場者はわずか20人だった。地元メディアが報じた。ギリシャが加盟する欧州連合(EU)は域外からの不要不急の入域を原則禁止にしており、同国への外国人旅行者は激減。国内総生産(GDP)の約2割を占める観光業は大打撃を受けている」と書かれています。観光業界は世界的にしばらく厳しい時代が続きそうですね。観光といえば、6日に発売される『心ゆたかな社会』(現代書林)には、観光というものの本質、ポスト・パンデミックの観光について詳しく書きました。ワクワクして免疫力がアップする内容ですので、ぜひ、ご一読下さい!

f:id:shins2m:20200516165530j:plain6日に発売される『心ゆたかな社会』(現代書林) 

 

2020年6月4日 一条真也