営業責任者会議

一条真也です。
9月5日、サンレーグループの営業責任者会議を開催。各地から営業の責任者たちが集いました。会場は前回に続いて松柏園ホテルの「グランフローラ」です。16時30分から開始、1時間にわたって社長訓話を行いました。

営業責任者会議に入場!

みんな久しぶり! 元気だった?

最初は、もちろん一同礼!

各種表彰を行いました


表彰状を授与しました


社長訓話を行いました

 

社長訓話に先立って、営業部門の各種表彰を行いました。
わたしは感謝の念を込めて、表彰状や金一封を表彰の対象者の方々にお渡ししました。表彰式が終わると、わたしは60分ほどの社長訓話をしました。社長訓示は、パープルの不織布マスク姿で登壇。というのも、最近また新型コロナウイルスが猛威を奮い始めているからです。ようやくコロナ禍も落ち着いたものと思っていたのですが、なかなか油断はできませんね。わたしは、まず、「9月になっても、まだまだ毎日暑いですね。コロナも流行していますので、気をつけて下さい」と言いました。

『佐久間進のすべて』を全員に配りました


佐久間名誉会長、ガンバレ!!

 

それから、ブログ『佐久間進のすべて』で紹介したムックを全員に配布。その後、「陽転思考――何事も陽にとらえる」、「礼経一致――最高の満足 最高の利益」、「対話こそ人生」、「堂々と生きる――感謝と笑顔と思いやり」、「『はひふへほ』の法則」、「『これはよい』の法則」、「太陽はまた昇る」、「人類愛に奉仕する」、「八美道」などの佐久間進名誉会長の言葉を1つ1つ紹介し、「それを営業責任者という自分の仕事にどう結び付けるかをよく考えていただきたい」と述べました。

『佐久間進のすべて』を読む人びと

 

2013年、一般社団法人  全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)が創立40周年を迎えました。全互協の初代会長を務めた佐久間名誉会長は「設立時には3団体がひとつになり、347の互助会事業者の加盟でスタート致しました。当初は、加盟各社のほとんどが任意の組織でありましたから、それぞれの地域で思いのままに活動しており、考え方に大きな違いもありました。また、誹謗中傷もよく聞かされたりしてなかなか大変な船出でした。そのような中でも、自分達は『互助会』と称して仕事をさせていただいているのだから、業界内において問題を抱えている互助会、行き詰って意欲を失くした互助会、何よりもマスコミの目が非常に厳しかった時だけに、自分の会社にとっては負の資産・マイナス面となることを充分承知の上で引き受けていただいたり、統合や合併をしたりと、設立当初の混乱期を会員の皆様のご協力により何とか切り抜けてきました」と述懐しています。


佐久間名誉会長の言葉を解説しました

 

佐久間名誉会長は、全互協の初代会長としての責任を全うすべく、約20社の互助会を救済のかたちで引き受けてきました。このことで自社の経営上、大きな痛手を受けた苦しい経験なども淡々と語った後、40周年を期に、冠婚葬祭互助会は如何にあるべきかについて、「私はこの業界・冠婚葬祭互助会事業に更なる誇りと自信を持つようになりました。なぜなら、この事業・仕事は、心がけ次第で実に日本人に合っている、必要不可欠な仕事だと感じたからです」と語っています。その想いを受け継いで、このたび、わたしは、一般財団法人  冠婚葬祭文化振興財団の理事長に就任しました。この財団は、人の一生に関わる儀礼である冠婚葬祭に代表される人生儀礼の文化を振興し、次世代に引き継いで行く事業を行い、わが国伝統文化の向上・発展に寄与することを目的に平成28年に設立されました。

財団理事長就任への想いを述べました

 

「冠婚葬祭文化」といいますが、冠婚葬祭は文化そのものです。日本には、茶の湯・生け花・能・歌舞伎・相撲・武道など、さまざまな伝統文化があります。しかしながら、わたしは冠婚葬祭こそ文化の中の文化、「文化の核」であると思っています。冠婚葬祭文化の振興という仕事を天命ととらえ、全身全霊、命をかけて取り組む所存です。わたしは、冠婚葬祭業を単なる「サービス業」から「ケア業」への進化を提唱してきましたが、さらには「文化産業」としてとらえる必要があることを訴えています。

サービス業から文化産業へ

熱心に聴く人びと

 

文化とは何でしょうか? 「日本文化」といえば、代表的なものに茶道があります。わが社の 佐久間進名誉会長が小笠原家茶道古流の会長を務めている関係で、わたしも少しだけ茶道をたしなみます。茶道といえば、茶器が大切です。茶器とは、何よりも「かたち」そのもの。水や茶は形がなく不安定です。それを容れるものが器です。水と茶は「こころ」です。「こころ」も形がなくて不安定です。ですから、「かたち」としての器に容れる必要があるのです。その「かたち」には別名があります。「儀式」です。茶道とはまさに儀式文化であり、「かたち」の文化です。人間の「こころ」は、どこの国でも、いつの時代でも不安定です。だから、安定するための「かたち」すなわち儀式が必要なのです。

「縁」を見える化するのが冠婚葬祭

 

現在の日本社会は、「無縁社会」などと呼ばれています。しかし、この世に無縁の人などいません。どんな人だって、必ず血縁や地縁があります。そして、多くの人は学校や職場や趣味などでその他にもさまざまな縁を得ていきます。この世には、最初から多くの「縁」で満ちているのです。ただ、それに多くの人々は気づかないだけなのです。「縁」という目に見えないものを実体化して見えるようにするものこそ冠婚葬祭なのです。自動車産業をはじめ、産業界には巨大な業界が多いです。その中で冠婚葬祭業の存在感は小さいです。サービス業に限定してみても、大きいとは言えません。日本郵政も、電通も、リクルートも、楽天も、セコムも、オリエンタルランドも、すべてサービス業に属します。

冠婚葬祭は「文化の核」である!

 

冠婚市場は約2兆円、葬祭市場は約1兆7000億円、互助会市場は約8000億円とされていますが、サービス業と同じ第三次産業である卸売業・小売業の約540兆円に敵わないことは言うに及ばず、情報通信業の約83兆円、運輸業・郵便業の約71兆円とも比較にもなりません。「サービス業」としてとらえると小さな存在にすぎない冠婚葬祭業ですが、「文化産業」としてとらえると一気に存在感が大きくなります。日本伝統文化の市場規模を見ると、茶道が約840億円です。授業料・会費・着付け・交際費・交通費など茶道に関するすべての消費を含むと約1639億円。他の伝統文化の市場規模は、華道が約332億円、書道が約399億円、歌舞伎が約30億円(歌舞伎座の売上)、大相撲が約100億円(日本相撲協会の売上)となっています。冠婚葬祭業を冠婚葬祭という日本の伝統文化を継承する文化産業としてとらえれば、一転して最大の存在となるのです。


われわれは「文化の防人」だ!

 

また、冠婚葬祭とは単なる文化の1ジャンルではありません。わたしは冠婚葬祭業国際交流研究会の座長として、世界中を視察しましたが、世界各国のセレモニーには、その国の長年培われた宗教的伝統や民族的慣習などが反映しています。儀式の根底には「民族的よりどころ」というべきものがあるのです。日本には、茶の湯・生け花・能・歌舞伎・相撲・武道といった、さまざまな伝統文化があります。そして、それらの伝統文化の根幹にはいずれも「儀式」というものが厳然として存在します。すなわち、儀式なくして文化はありえません。儀式とは「文化の核」と言えるでしょう。わたしたちは、日本人の「こころ」を守る「かたち」という、文化の核を担っているのです。わたしたちは、「文化の防人」なのです!


『リーダーの気くばり』を紹介

 

それから、リーダーシップについて話しました。ブログ『リーダーの気くばり』で紹介した柴田励司氏のベストセラーを取り上げ、その内容を紹介しながら、自説を述べました。同書によれば、「俺について来い」はもう古いとのこと。いま、優れたリーダーとして慕われる最大の要素とは「気くばり」だといいます。AIと仕事をする時代には、これまで以上に「人間ならではの魅力」が問われるようになります。これまで、ビジネスは上意下達。上司が決めたことを部下が実行していれば成果は出ていました。ところが、今は顧客ニーズが複雑化した影響で、「顧客との接点に近い現場のメンバー」が細かいニーズを吸い上げなければ成果が出なくなっています。つまり、現代のリーダーは、現場のメンバーが最高の環境で働くことができるように「気くばり」するのが仕事なのです。


営業は気くばりだ!!

 

同書の「営業は気くばり」では、お店は「売り場」ではなく「買い場」であるべきだといいます。売ろう、売ろうと思えば思うほど、相手の買う気持ちは萎えていきます。そうではなく相手が買いたくなるような環境をつくるという柴田氏は、「買い手からすると売り場ではなく買い場のほうがいいに決まっています。『絶対売ろう』『利益をあげてやろう』と自分に見返りを期待する行為をしていると、長い付き合いや大きな付き合いはできないと思っています「相手がどういう心境や感情でいるかをよく理解し、その感情の背景となっている経済的理由、諸事情を含めたすべてを知ったうえで提案する。それが相手やお客さまの何をどう解決してあげられるのか気くばりするということです。これが営業の仕事です」と述べます。

気くばりに必要なスキルとは?

熱心に聴く人びと

 

「気くばりに必要なスキル」の「環境を好転させる『感謝』の気持ち」では、著者は、「人生の中であなたの身の回りでは、いろんなことが起きます。いいこともあれば、悪いこともあります。それらをいかに自分にとって意味があるように考えられるか。これが人生を好転させるキッカケになります」と述べます。たとえば、仕事が重なってとても忙しいとき、それを愚痴ることなく自分自身の修行だと思うことが大事だといいます。いまの自分にとって必要な環境が与えられているのだと考えるのです。つらい環境も今後の自分の成長のため、周りの人のため、と思うようにしていくといいます。


「さ・し・す・せ・そ」を紹介

 

「家族編」の「弛む場所を考える」では、リーダーは素でやるものではないといいます。その場で求められている姿をイメージし、それに近づくべく努力するとして、著者は「これは私のリーダー論です。家においても同じだと思います。家の中で期待される姿があるはずなので、それをイメージして近づくべく頑張るのです。家も本番の舞台です。『外で働いているんだから、家では好き放題にしていい』。これこそ、化石化した昭和の発想です。私は、そうではないと思います」と述べています。また、「ありがとう」のほか、夫婦関係を劇的によくする「さ・し・す・せ・そ」というものが紹介されます。それは、「さすが」「しらなかった」「すごい」「センスがいい」「そうなんだ」となります。

最後は、もちろん一同礼!

 

最後に、互助会の「本義」について語りました。晴れ着の無料レンタルは、儀式というわが社の本業の意味と価値を世に広く問うものです。七五三は不安定な存在である子どもが次第に社会の一員として受け容れられていくための大切な通過儀礼です。成人式はさらに「あなたは社会人になった」というメッセージを伝える場であり、新成人はここまで育ててくれた親や地域社会の人々へ感謝をする場です。長寿祝いも含めて、すべての通過儀礼は「あなたが生まれたことは正しい」「あなたの存在と成長をこの世界は祝福している」という存在肯定のセレモニーです。万物に光を降り注ぐ太陽のように、サンレーはすべての人に儀式を提供する志を抱いています。そして、その志は互助会の「本義」というものに通じていると確信しています。最後に、わたしは「文化の防人であるわれわれは、地域社会の太陽となって、世の中を明るくしよう!」と言って社長訓話を終えました。

懇親会の冒頭で挨拶しました

営業のみなさんにメッセージを伝えました

乾杯の挨拶をする岸取締役

カンパ~イ!

 

社長訓話が終わった後は、松柏園ホテルの「松柏の間」で懇親会が開かれました。最初にわたしが「これから、わたしたちはわたしたちは食事をします。『食事』という文字は『人に良い事』と書きます。一緒に食事をしたり、盃を交わすのは腹を割った人間関係をつくる最高の方法です。営業のみなさんはよく頑張っていますが、さらに高い目標を持って前進していただきたい。これらのコンパッション時代を先取りして、業界のフロントランナーになりましょう!」と述べました。それから、岸執行役員の音頭で乾杯しました。

大いに盛り上がりました

渋みのあるテーブル笑


こちらは、ちょい渋かな?笑


歓談のようす

 

その後、各地から参集したみなさんは、お酒や料理を楽しみながら会話の花を咲かせました。久しぶりに再会した営業責任者も多く、松柏園の美味しい料理に舌鼓を打ちながら互いに近況報告をしたり、それぞれの仕事の悩みを相談したり・・・・・・まさに「食事」は「人に良い事」であると再認識しました。「ここにいる彼らが、冠婚葬祭という『文化の核』を守ってくれる『文化の防人』なのだ」と思うと、胸が熱くなりました。

サプライズで花束を贈られました


お祝いの謝辞を述べました

 

懇親会も終わり近くになって、サプライズがありました。司会の武田課長が「このたび、一般財団法人  冠婚葬祭文化振興財団の理事長に就任された佐久間社長に、営業責任者会議の参加者全員からお祝いをさせていただきたいと思います」と言って、“宮崎のゴルゴ30”こと本田課長から素晴らしい花束をいただきました。虚を突かれたわたしは動揺しましたが、盛大な拍手を聴きながら次第に嬉しさが込み上げてきました。わたしも、みなさんに何かお礼をしたいと思いました。

怪しい人物が登場から帽子を渡される


ボルサリーノを被りました

 

すると、「社長!」というものすごい大声が響き、会場の隅から怪しい人物が登場しました。一瞬、身構えましたが、よく見ると松柏園の中田支配人でした。彼は、「わたしは、コンパッションマン!」と名乗りました。ますます怪しい。彼は、わたしがホテルのフロントに預けた青の帽子を手に持っており、「とにかく、これをどうぞ!」と言って帽子を渡しました。わたしは、「おお、これは故アラン・ドロンも愛用したボルサリーノではないか!」と言って、頭に被りました。とんだ茶番の寸劇でした。(笑)

お礼に「愛の讃歌」を歌いました♪

両親を想って歌いました♪

 

ボルサリーノを装着したわたしは、愛の讃歌を歌うことにしました。というのも、ブログ「花束を手に『愛の讃歌』を歌う♪」を読んだ複数の営業責任者たちから「わたしたちにも、ぜひ『愛の讃歌』を聴かせて下さいよ!」とリクエストされていたのです。用意したカラオケセットで、わたしは花束を持ったまま「愛の讃歌」を熱唱しました。歌いながら、病を闘う父とそれを心配する母のことを想いました。『佐久間進のすべて』の裏表紙には、両親の結婚式のときの写真が掲載されています。思えば、七五三も成人式も結婚式も葬儀も、そこには家族の「愛」があります。歌い終わると、「冠婚葬祭業ほど素晴らしい仕事はありません。わたしは何度生まれ変わっても、この仕事がしたい。みなさん、これからも、よろしくお願いします。ありがとう!!」と言いました。いつまでも拍手が鳴り止みませんでした。

最後は、「末広がりの五本締め」で!

全員で記念撮影をしました

 

楽しい懇親会も終わりに近づきました。
最後は、小久保取締役による中締めの挨拶でした。サンレー・オリジナルの「末広がりの五本締め」で締めました。これをやると、みんなの心が本当にひとつになる気がします。やはり、リアル・コンパはいいものですね! 

二次会を開催

万朶の前でカンパ~イ!

 

その後、二次会も開かれました。二次会では、沖縄の瀬名波執行役員が素晴らしい乾杯の音頭をしてくれました。会場は、 ブログ「人間国宝を囲む会in松柏園」で紹介した加藤唐九郎作の大陶壁「万朶」の前のラウンジです。この日は、みんなの「こころ」が1つになりました。これからも、一緒に頑張ろう!

 

2024年9月5日  一条真也