北陸へ!

一条真也です。
9日の朝、JR小倉駅を訪れました。小倉から京都で乗り換えて、目的地である金沢に向かうためです。本当はこの日の12時から開かれる北九州商工会議所の新年賀詞交換会に参加してから行こうかと思っていましたが、7日に行われた「二十歳の記念式典」で悲しい出来事があり、傷心のまま早めに北陸入りすることにしました。

JR小倉駅の前で

小倉駅のホームで

のぞみ20号に乗車

 

小倉駅からは、10時31分発「のぞみ20号」に乗り込みました。今年初めての北陸入りで、本来ならばサンレー北陸の新年祝賀式典を開催するところです。そこで、社長訓示を述べ、各種の表彰を行い、各部署の責任者から決意表明を受けるはずですが、今回は式典は行いません。金沢での新年祝賀式典は19日に行います。今回の出張は、1月1日に発生した能登半島地震の被災地訪問とお見舞いが目的です。石川県は8日午後、死者が168人、安否不明者は323人になったと発表しました。現地では、相変わらず余震が続いており、震度5強以上の地震の発生確率は平常時の100倍以上となっています。それでも、被災地で寒さに凍えている方々のことを思えば、行かないわけにはいきません!

車内では読書しました

 

のぞみ20号の車内は空いていました。わたしは、いつものように読書をしました。この日は、現在執筆中の『ロマンティック・デス』最新版と『リメンバー・フェス』のR&Rツインブックスの参考文献として、『これからの供養のかたち』井出悦郎著(祥伝社新書)という本を読みました。供養の形は時代によって変わりますが、故人を偲ぶ思いは変わりません。著者は、人々と寺院を結ぶポータルサイト「まいてら」を主宰し、現代にふさわしい供養を模索してきました。すなわち、どのような供養なら家族は納得し、関係者は満足するのか。血縁、地縁、社縁が廃れていくなか、新しい供養の形とはどのようなものか。本書は、「供養の英知を持つ多くの僧侶に力を借り、現代における死者とのつながり、供養という営みについて考察」し、各人に合った理想の供養を実現しようとするものです。

小倉駅で買った博多幕の内弁当

中身は、こんな感じでした

本を読み終えると、朝から何も食べていなかったのでお腹が空いてきました。それで、昼食に駅弁を食べました。今日は、小倉駅で買っておいた博多幕の内弁当です。本当は京都駅で京風の弁当を買って金沢行きのサンダーバードの車内で食べたかったのですが、コロナ以降は便数が減っているため、乗り換え時間が約10分しかなく、事前に小倉駅で買っておくことにしたのです。味はイマイチでしたが、これから被災地に向かうのであり、旅行に行くわけではありません。御馳走を食べている場合ではない!

JR京都駅に到着

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急いで、乗り換えのホームへ!

北陸へ向かう0番線のホームで

サンダーバードで金沢へ!

 

12時59分に京都駅に到着すると、乗り換えの時間がないので急いで0番線ホームに移動しました。京都駅はけっこう人が多かったです。0番線ホームは屋外にあるのですが、陽射しが強かったので、目の弱いわたしはサングラスを掛けました。そして、13時10分京都発の「サンダーバード23号」に乗り込みました。

サンダーバード車内で

新しい本を読みました

 

サンダーバードの車内では、また読書をしました。『これからの供養のかたち』は読み終えたので、今度は『絶滅する「墓」』鵜飼秀徳著(NHK出版新書)という本を読みました。これも、次回作である『ロマンティック・デス』最新版と『リメンバー・フェス』のR&Rツインブックスの参考文献です。時の権力や死生観、土地や風土に根ざした文化によって、日本ではじつに多様な葬送文化が育まれてきました。しかしながら、過疎化や高齢化により、今その文化が風前の灯となっています。土葬の現在から、肉体と魂を分けて埋葬する「両墓制」、沖縄の風葬やアイヌの男女別葬、無数の遺骨を粉末状にして固めた「骨仏」まで――。全国各地を歩いて取材した僧侶が、知られざる弔いのかたちを写真とともに明らかにしながら、日本人がいかにして死と向き合ってきたかを問い直した本です。この本も、非常に参考になりました。

車窓からの眺め

車窓からの眺め

JR金沢駅に到着しました


閑散としたJR金沢駅前で

明日、能登半島に向かいます!

 

読書に疲れると、車窓から景色を眺めました。今回は冬なので、京都から北陸に向かうにしたがって雪景色が車窓に流れました。JR金沢駅には、15時26分に到着しました。金沢は雨でした。ホームにサンレー北陸の郡事業部長、改札口に東専務が迎えに来てくれていました。わたしは、まず駅に隣接した定宿にチェックインしました。これから、被害状況の報告を受け、被災地訪問の打ち合わせなどをします。じつは昨夜寝違えたのと、わたしももうトシですので、列車での長旅はけっこうしんどく、首と腰が痛くなりました。しかし、被災者の方々の苦悩を思えば、そんなことは言っておられません。これから金沢で打ち合わせして、明日は朝から能登半島に向かいます!

ホテル客室から見た金沢駅前のようす


北國新聞」2024年1月9日夕刊

 

2024年1月9日 一条真也