旧ジャニーズと旧統一教会

一条真也です。
統一教会の問題と同じく、いやそれ以上に旧ジャニーズ事務所の問題が混迷を極めています。テレビ局をはじめとした各メディアが今でも旧ジャニーズ事務所に忖度していることもあり、「日本は大丈夫か?」と心配になります。

ヤフーニュースより

 

今日の早朝に文春オンラインが配信した「《性犯罪に厳しい米国なら終身刑も・・・》アメリカ人がジャニー喜多川氏の性加害事件を聞いて“耳を疑ったワケ”」という記事では、アメリカの著名なエンターテインメント紙「ハリウッド・レポーター」が「日本のジャニー喜多川氏の性的虐待スキャンダル:478人の被害者が名乗り出る、社名変更する企業は愚かだと非難されている」というタイトルの記事を紹介。サブタイトルは「かつて強力だった芸能事務所は社名を変更し、被害者に補償する計画を明らかにしたが、あまりにも小さくあまりにも遅い対応で“ジャニーズの芸能活動は完全に中止されるべきだ”と主張する声もある」です。2017年、アメリカのエンターテインメント業界で大規模なセクハラ事件が発覚しました。ハリウッドの著名プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインが犯したセクハラ事件で、被害者は約90人でした。ワインスタインは現在収監中ですが、ジャニー喜多川が生きていたら確実に終身刑になっていたと予測しています。


ヤフーニュースより

 

ダイヤモンド・オンラインが配信した「ジャニーズファンはどこへ向かうのか?目からウロコが落ちた当事者たちの吐露」という記事では、「日本のエンタメ業界の中で最も知名度が高いと言ってもいい芸能事務所が、この度社名変更を行った元・ジャニーズ事務所であっただろう。累計ファンクラブ会員数が1300万人以上と言われるこの巨大グループのファンたちは、今どのようなことを考えているのだろうか。この時代において、誰かのファンであったり誰かを『推し』したりしている人は、このような問題を他人事と思えないはずである」と書かれています。ジャニーズファンの中には、性被害を訴える当事者に「売名」や「嫉妬」などの、耳を疑うほど害意ある言葉を投げつけた者もいました。また、「ジャニー喜多川の性加害報道そのものがフェイク・ニュース」と信じている者もいるようです。まさに、旧オウム真理教や旧統一教会の信者と同じく、彼ら(彼女たち)は洗脳されているのでしょう。


ヤフーニュースより

 

わたしは「ジャニーズ事務所」は「オウム真理教」「統一教会」と同じ、「スマイルアップ」は「アレフ」「世界平和統一家庭連合」と同じだと思っています。「芸能事務所と宗教団体を一緒にするな」という声が聞こえてきそうですが、ジャニー喜多川が行った人類史上最悪の性加害事件は宗教団体の犯罪をも凌駕する罪の大きさです。旧統一教会といえば先週、文部科学省が教団に対する解散命令を東京地裁に請求しましたが、司法判断が出るまでに教団が多額の保有資産を韓国の本部に移した場合、被害者救済に充てるための財産が残らない可能性が指摘されています。こうした声を受け、臨時国会召集日の今月20日、立憲民主党は解散命令請求を受けた宗教法人の財産の保全を可能とする特別措置法案を国会に提出しました。また、日本維新の会も、宗教法人の財産を保全するため、宗教法人法の改正案を提出しました。与党側も対応策の検討に入り、教団の財産保全臨時国会の大きな焦点となりそうです。


ヤフーニュースより

 

わたしは、旧統一教会と同じく、旧ジャニーズ事務所にも、財産の保全を可能とする特別措置を考えるべきだと思います。その目的は、もちろん、被害者救済のためです。このままでは、ジャニーズ事務所の前社長である藤島ジュリー景子氏の資産を守るだけの結果になってしまいます。日刊ゲンダイDEGITALが配信した「メディアは旧ジャニーズの“広報”をいつまで? 1000億円ともいわれる資産・遺産の行方が大切だ」という記事では、「この問題で重要なのは性加害の結果、蓄財できたジャニーズの財産がどうなるか、被害者への補償がどうなるか、どんな事情があるにせよ、残されたタレントがどうなるか。具体的ではないことがとにかく多い。まず、500億円とも1000億円ともいわれるジャニー氏とメリー喜多川氏が残した遺産の相続税を払ってもらうこと。ジャニーズ事務所の社長だった藤島ジュリー景子さんは事業承継税制による相続猶予を諦め、相当の相続税を払い、残されたお金を被害者に払うという。そもそも、その額がいくらか、手続きは進んでいるか、いつ終了するのか。関心があるのはそこだ」と書いています。まさに、ドンピシャですね!


2023年10月22日  一条真也