10月度総合朝礼

一条真也です。
10月になりましたね。1日の午前8時45分から、わが社が誇る儀式の殿堂である小倉紫雲閣の大ホールにおいて、サンレー本社の総合朝礼を行いました。

10月度総合朝礼前のようす

最初は、もちろん一同礼!

社歌斉唱のようす

マスク姿で登壇しました

 

例年は9月いっぱいでクールビズが終わるのですが、今年はあまりの猛暑につき10月は移行期間としました。それで、わたしはこの日もクールビズでした。一応、コロナ感染への警戒を緩めずに、全員マスク姿で社歌の斉唱は黙唱で行いました。社長訓示の時間となり、わたしがコバルトブルーの不織布マスク姿で登壇しました。まず、わたしは「10月になりました。今日は映画の話をしたいと思います。拙著愛する人を亡くした人へ(現代書林)を原案としたグリーフケア映画君の忘れ方が、先月からクランクインしました。わたしは埼玉ロケを訪れ、同作に出演しました。撮影場所の『セレモニー浦和ホール』に着くと、作道雄監督に挨拶。小倉の銘菓である湖月堂の『祇園太鼓』の30個入りを差し入れると、とても喜んで下さいました。じつは映画の撮影現場に差し入れをするというのは長年の夢だったので、それがようやく叶って嬉しかったです」と言いました。


映画「君の忘れ方」の話をしました


マスクを外しました

 

今回のわたしの役は、なんとフューネラル・ディレクター。いわゆる「おくりびと」ですね。黒の礼服に紫雲閣のネクタイを着用しました。みなさんがスクリーンでわたしの姿を見たとき、「社長が紫雲閣のネクタイをしている」と気づいてくれれば嬉しいです。わたしが重要な登場人物の遺影を祭壇に飾って、そのままタイトルインするという重要な役でした。所作の美しさや気品が求められるということで緊張しましたが、なんとかやりきりました。撮影はテイク2でOKが出ましたが、アドリブで遺影に向かって合掌し、祭壇に一礼しました。


グリーフケア映画への想い

 

撮影の翌日、作道監督より「一条先生、昨日はありがとうございました。一条先生に現場に来ていただけて嬉しかったというのが一番の感想です。遺影を祭壇に置き、タイトルを出すというこの映画の要のポイントは、グリーフケアや映画への思いがある方に全うしていただきたいと思っていましたので、それが叶いました。ありがとうございます。祭壇への一礼もそうですし、はけていかれるときのお顔つきもとても良かったです」とのLINEが届きました。安心しました。

愛する人を亡くした人へ』の刊行から15年・・・


熱心に聴く人びと

 

撮影後はインタビュー取材を受けました。映画の公式メイキング動画とDVD&Bluerayの特典に収録するためです。インタビュアーから「感想をお願いします」と言われたので、「わたしが『愛する人を亡くした人へ』を書いたのは2007年ですが、当時は誰も『グリーフケア』という言葉を知りませんでしたが、15年が経過して、グリーフケアが全国に普及し、資格認定制度も立ち上がり、こんな素晴らしい映画まで作られて、本当に感無量です!」と言いました。その3日後、「君の忘れ方」の情報がついに解禁、主演が坂東龍汰西野七瀬の2人であると明かされました。


西野七瀬は乃木坂46の絶対的エース!

 

ヒロインの西野七瀬さんは、言わずと知れた、乃木坂46で最多のセンターを務めた絶対エースです。西野さんはなんていっても演技力が素晴らしいことから、今回のヒロインが西野さんに決まって良かったです。なにしろ、彼女は日本アカデミー賞の優秀女優賞を受賞している名優ですから。撮影は東京ではじまり、日本アニメ映史上に燦然と輝く新海誠監督の名作「君の名は。」の舞台にもなった岐阜県飛騨市高山市雄大な自然を背景に行われました。

「アリスとテレスのまぼろし工場」について



いま、「君の名は。」の名前が出ましたが、新海誠宮崎駿もかすんでしまうような素晴らしいアニメ映画をシルバーウィークに観ました。タイトルは、「アリスとテレスのまぼろし工場」。「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」シリーズの脚本などを手掛けてきた岡田麿里が、「さよならの朝に約束の花をかざろう」に続いて2作目の監督を務めるアニメーションです。製鉄所の爆発事故により全ての出口を失い、時間が止まった町で、少年少女たちの恋する衝動が閉じられた世界を動かしていきます。製鉄所の上空を煙の狼が空を駆けるシーンは、まるで稲妻が大気を切り裂いているように見えました。登場人物たちがそれを“神の御力”と直感しても不思議ではありません。


小倉原爆と八幡製鉄所について

 

わたしは、このシーンを観て、1945年8月9日の八幡製鉄所を連想しました。この日、3日前の広島原爆に続いて小倉に原爆が投下される予定でしたが、当日に投下場所が長崎に急遽変更されたのです。その変更理由については諸説ありますが、八幡製鉄が大きく関与しているという説があります。米軍爆撃機B29の来襲に備え、八幡製鉄所で「コールタールを燃やして煙幕を張った」と、製鉄所の元従業員が証言しているのです。戦後70年近く歴史に埋もれていた真実ですが、2014年7月26日の「毎日新聞」朝刊一面で大きく報道されました。

死者を忘れて生者の幸福なし!


熱心に聴く人びと

わたしは小倉に生まれ、今も小倉に住んでいます。本当は小倉に原爆が落ちて母が死に、わたしもこの世に生まれなかったかもしれません。そうであるなら、今ここに生きているわたしは「まぼろし」です。「アリスとテレスのまぼろし工場」の中で街の住人の1人が「俺たちは、まぼろしか!」と叫ぶシーンがありますが、わたしのことを言っているのではないかと思いました。わたしは、死者によって生かされているという意識をいつも持っています。そして、死者を忘れて生者の幸福など絶対にないと考えます。

最後に道歌を披露しました

 

「君の忘れ方」は2025年正月の公開予定ですが、その前に各地の映画祭を回る予定。完成した作品を早く映画館で観たいです! 12月1日からはドキュメンタリー映画グリーフケアの時代に」が公開されます。文化庁支援のこの作品にもわたしが出演しています。「すべての映画はグリーフケア映画」というのはわたしの口癖ですが、グリーフケアをテーマにした二本の映画で「グリーフケアの時代」の幕が開けることでしょう。最後に、わたしは以下の道歌を披露しました。

 

悲しみに寄り添ふこころ
  銀幕に映し出されて
    幕は開けり  庸軒  

 

「今月の目標」を唱和

最後は、もちろん一同礼!

 

その後は「今月の目標」を全員で唱和し、最後はもちろん「一同礼」で総合朝礼を終えました。この後は、恒例の北九州本部会議を行います。丸3年間、コロナ禍にもかかわらず、黒字の確保はもちろん、ベストを尽くして走ってきました。コロナ4年目となる今年は、1月から歴代最高記録ラッシュで、ロケットスタートに成功しました。今年も、全社員が全集中の呼吸で全員の力を合わせて、最後まで前向きに走り抜きたいです!

今年も、最後まで走り抜こう!

 

2023年10月2日 一条真也拝