営業責任者会議 

一条真也です。
15日の15時から、サンレー本社の会議室で営業責任者会議を行いました。いつもは同じ会議室に全国の責任者たちが所狭しと一同に会するのですが、新型コロナウイルスの感染防止のため、前回の9月13日と同じく福岡県以外の営業責任者たちはオンラインで参加しました。

f:id:shins2m:20220415150451j:plain最初は、もちろん一同礼!
f:id:shins2m:20220415150601j:plain社長訓示を行いました

 

社長訓示の冒頭で、わたしはパソコン画面の向こうにいる営業責任者たちに向かって、まずは、「コロナ禍で、じゅうぶんな営業活動もできなかったと思います。みなさんのストレスや焦りもよく理解できますが、どうか感染防止を第一に考えて行動していただきたい。ワクチンを3回接種しても油断せず、みなさんも感染対策には最大の注意を払って下さい」と述べました。また、「このような時期のリーダーシップは、高い目標に向けて部下を鼓舞するポジティブ・コミュニケーションとともに、部下の苦悩や悲しみに寄り添うネガティブ・コミュニケーションというか、グリーフケア的対応が求められます」と述べました。

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今日のマスクは立体パープル!

f:id:shins2m:20220415161634j:plainマスクを外しました

 

もともと営業という行為には、目標を到達するためには無理してでもやれといった側面がありましたが、それは今ではハラスメントにつながる行為となりかねず、そんなことをしている会社は「ブラック企業」と呼ばれます。コロナ時代の営業とはケアの行為であるべきです。営業員はお客様の悩みや不安を汲んで、適切な商品を販売することが求められます。また、営業員を管理する上司も、ハラスメント的管理ではなく、ケア的管理が必要です。ケア的管理をする会社は「ホワイト企業」と呼ばれます。

f:id:shins2m:20220415151529j:plain「ハラスメント」と「ケア」は反対語である!

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暴力団」の反対語は「互助会」である!

そう、「ハラスメント」と「ケア」は反対語です。ハラスメントのプロ集団が暴力団だとしたら、互助会はケアのプロ集団であるべきです。その意味で、「暴力団」と「互助会」も反対語となります。暴力団といえば、ブログ「奥田知志さんの来社」で紹介した認定NPO法人抱樸さんは、日本で最も有名な暴力団の本部跡に一大福祉拠点を作ろうとされています。また、抱樸さんは、「2021北九州SDGs都市アワード」の一般部門の大賞を受賞されています。じつは、わが社は企業部門でSDGs奨励賞を受賞しました。他の受賞企業は製造業が多く、いわゆる非製造業ではわが社のみのようです。まことに名誉なことです。

f:id:shins2m:20220415151100j:plainSⅮGsについて話しました

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熱心に聴く営業責任者たち

 

SⅮGs(Sustainable Development Goals)とは「持続可能な開発目標」という意味です。「SDGs(持続可能な開発目標)は、国連で採択された「未来のかたち」です。健康と福祉、産業と技術革新、海の豊かさを守るなど経済・社会・環境にまたがる17の目標があり、2015年の国連総会で全加盟国が合意しました。そして、2030年までにそのような社会を実現することを目指しています。感染症への対処、ワクチンなど医薬品の開発、「元に戻る」ためのレジリエント(復元力の高い)なインフラ構築、差別の撤廃、廃棄物の大幅削減、そして貧困の解消。これらはすべてSⅮGsの目標に含まれています。

f:id:shins2m:20220415151244j:plain全体として課題を解決せよ!

 

SⅮGs研究の第一人者である蟹江憲史氏は、著書『SDGs(持続可能な開発目標)』(中公新書)において、現代社会の多くの課題を大きく分けると、これらの課題は、経済の問題、社会の問題、環境の問題と3つに分けることができると指摘し、「より身近な言い方をすれば、カネ・ヒト・地球の問題である。それらは一見独立した問題のようにも思われるが、実はそれぞれが深く強く関連している」と述べています。課題が相互に関連しているということは、課題解決も一筋縄では行かないということであり、何かを解決しようとしても、総合的に考えて行動を取らない限り、全体として課題を解決できません。

f:id:shins2m:20220415154412j:plainサンレーズ・アンビション・プロジェクト」とは?

 

わが社は「サンレーズ・アンビション・プロジェクト」として、「天下布礼」を進めています。具体的には「社会貢献」「有縁社会再生」「老福社会実現」「グリーフケア」の4つのカテゴリーで数多くのプロジェクトを推進しています。最近、わが社の社会貢献事業が多大な注目を集めています。わが社の大志、すなわちサンレーズ・アンビションが次々に「かたち」となっているのです。

f:id:shins2m:20220415160034j:plain晴れ着の無償提供について

 

まず、わが社では今年から児童養護施設に入居している新成人に晴れ着などを提供し、記念の写真を撮影する取り組みを始めました。昨年12月4日、北九州市児童養護施設で暮らす新成人2人が 松柏園ホテルで晴れ着を選び、今年1月9日に行われた北九州市の成人式式典には、この晴れ着で出席されました。また、わが社は同様に経済的理由から七五三の晴れ着撮影ができない北九州市内の6児童養護施設の児童に対しても、今年から晴れ着の提供を呼びかけ、計28人の児童が七五三の晴れ着姿を撮影しました。良い思い出になったようで、お礼のお手紙や絵が届いたときは涙が出るほど感動しました。

f:id:shins2m:20220415152401j:plainソーシャルビジネスとは何か?

 

さらに、昨年12月より、わが社が指定管理者を務める天然温泉「ふるさと交流館 日王の湯」(田川郡福智町神崎)で「子ども食堂」を開催し、小中学生を無料招待しています。これらの活動は大きな話題となり、全国紙をはじめとしたマスコミ各社からも取材の申し込みが相次ぎました。取材ではよく、「なぜ、このような社会貢献事業をされるのですか?」という質問があります。わたしは、「わが社の本業である冠婚葬祭互助会はソーシャルビジネスだからです」とお答えしています。ソーシャルビジネスとは、高齢者や障がい者の介護・福祉、子育て支援、まちづくり、環境保護地域活性化など、地域や社会が抱える課題の解決をミッション(使命)として、ビジネスの手法を用いて取り組むもの。「人間尊重」としての礼の精神を世に広める「天下布礼」の実践です。

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すべての人に儀式を提供したい!

 

晴れ着の無料レンタルは、儀式というわが社の本業というべきものの意味と価値を世に広く問うものです。七五三は不安定な存在である子どもが次第に社会の一員として受け容れられていくための大切な通過儀礼です。成人式はさらに「あなたは社会人になった」というメッセージを伝える場であり、新成人はここまで育ててくれた親や地域社会の人々へ感謝をする場です。長寿祝いも含めて、すべての通過儀礼は「あなたが生まれたことは正しい」「あなたの存在と成長をこの世界は祝福している」という存在肯定のセレモニーです。万物に光を降り注ぐ太陽のように、サンレーはすべての人に儀式を提供する志を抱いています。

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冠婚葬祭が人類を存続させた!

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熱心に聴く営業責任者たち

 

これらの一連の活動は、SDGsにも通じています。SDGsとは「持続可能な開発目標」という意味ですが、要するに社会を持続させるために必要なことを実行するということ。そして、冠婚葬祭互助会は社会を持続させるシステムそのものであると考えます。結婚式は、夫婦を生み、子どもを産むことによって人口を維持する結婚を根底から支える儀式です。一方で葬儀は、儀式とグリーフケアによって死別の悲嘆によるうつ、自死などの負の連鎖を防ぐ儀式です。冠婚業も葬祭業も単なるサービス業ではありません。社会を安定させ、人類を存続させる文化装置です。

f:id:shins2m:20220415154138j:plain互助会こそはソーシャルビジネスであるべき!

そして、互助会の根本理念である「相互扶助」は、社会の持続性により深く関わります。貧困ゆえに入浴の習慣を知らない小学生がいるという。また、一日に一回しか食事ができない子どもがいるという。その事実を知り、「なんとかしなければ!」と強く思いました。SDGsは環境問題だけではありません。人権問題・貧困問題・児童虐待・・・・・・すべての問題は根が繋がっています。そういう考え方に立つのがSDGsであるわけです。その意味で入浴ができない、あるいは満足な食事ができないようなお子さんに対して、見て見ぬふりはできません。「相互扶助」をコンセプトとする互助会こそはソーシャルビジネスであるべきです。今回の受賞を機に、さらに「サンレーズ・アンビション・プロジェクト」を推進したいです!

f:id:shins2m:20220415163126j:plain最後は、もちろん一同礼!

 

2022年4月15日 一条真也