死を乗り越えるヘミングウェイの言葉

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わが人生は、ほんの一行で要約できるだろう。そう、私は生きることを十分に楽しんだと。ヘミングウェイ

 

一条真也です。
言葉は、人生をも変えうる力を持っています。今回の名言は、アーネスト・ヘミングウェイ(1899年~1961年)の言葉です。ヘミングウェイは、アメリカの小説家・詩人。1954年度ノーベル文学賞受賞。削ぎ落とされた独特の文体で、その後の小説家たちに与えた影響は測り知れません。代表作に『老人と海』『誰がために鐘は鳴る』『武器よさらば』など。

 

 

ヘミングウェイは、人生を謳歌した作家というイメージです。酒を愛し、女性を愛し、趣味を愛した男、それがヘミングウェイです。世界的なアメリカ作家といっていいでしょう。そんな彼が晩年に書いたのが『老人と海』です。超高齢社会を迎えた現代日本人が読む小説ではないでしょうか。いかに人は老いを受け入れ、そして死を迎えるのか。男の老後の美学が描かれています。



しかし、実際のヘミングウェイの晩年はどうだったかというと、ノーベル賞を受賞した1954年、ヘミングウェイは二度の飛行機事故によって重傷を負ってしまいます。行動する作家というイメージがあった彼だけに、精神的な落ち込みは想像に難くありません。その後、彼は事故の後遺症や数々の病気を併発し、晩年は躁うつ病の兆しがありました。



そして、精神の動揺は収まらず、1961年に猟銃によって自ら命を絶ってしまうのでした。彼は十分に楽しんで生き切ったのでしょうか? なお、このヘミングウェイの言葉は『死を乗り越える名言ガイド』(現代書林)に掲載されています。

 

 

2022年3月20日 一条真也