ギリシャ文字クッキー完成!

一条真也です。
21日の東京都の新規感染者は9699人、福岡県は2668人で、いずれも過去最多を更新。そんな嫌な空気の中、わたしはオミクロンを呪殺しました。驚かれた方もおられるでしょうが、まあ、わたしの話を聞いて下さい!

f:id:shins2m:20220121161007j:plain
ギリシャ文字クッキーがついに完成!

 

大寒」の翌日の朝、小倉は気温4度で非常に寒かったです。ずっと出張続きで、ようやくサンレー本社に出社することができました。みんな「ご出張お疲れ様です!」と声をかけてくれます。社長室で溜まった郵便物などの整理をしていると、企画開発担当の山下取締役と流通事業課の梅林課長がアポを求めてきました。「ご依頼のギリシャ文字クッキーを作ってまいりました」とのことで、わたしは「おお、ついに完成したか! すぐ持ってきて!」と言いました。大きなバットの中には、ΑからΩまでのギリシャ文字のクッキーが24個並んでいるではありませんか! 「ギリシャ文字クッキー」は、じつは世界初登場です!

f:id:shins2m:20220121112927j:plain
24個の雄姿を見よ!

 

みなさんは、「ABCクッキー」というものをご存知ですか? 動物の形をした「動物クッキー」のように、英語のアルファベット26文字をかたどったクッキーですが、アメリカの幼児はこれを食べながら英語を学ぶという一種の教育菓子ですね。昨今、アルファ株、ベータ株、ガンマ株、そしてオミクロン株などギリシャ文字新型コロナウイルスの呼称に使われていることに注目したわたしは、「そうだ、ギリシャ文字のクッキーを作れば世界中で売れるかもしれない」と思い立ち、商品開発を重ねました。


ギリシャ文字とは、古代ギリシャ人がギリシャ語を表記するために作った文字で、今のギリシャでも使われています。また、英語、数学、物理、化学、地理などの勉強とも深い関係があります。その順番は、英語ならabc・・・・・・と書きますが、ギリシャ文字ならアルファ(α)、ベータ(β)、ガンマ(γ)、デルタ(δ)、イプシロン(ε)、ゼータ(ζ)、イータ(η)、シータ(θ)、イオタ(ι)、カッパ(κ)、ラムダ(λ)、ミュー(μ)、ニュー(ν)、クサイ(ξ)、オミクロン(ο)、パイ(π)、ロー(ρ)、シグマ(σ)、タウ(τ)、ユプシロン(υ)、ファイ(φ)、カイ(χ)、プサイ(ψ)、オメガ(ω)となります。ちなみに英語のアルファベットの語源は、最初のアルファと2番目のベータを並べたアルファベータからきているとか。


変異株はイギリス株、インド株など、最初に見つかった国の名前を使って呼ばれていました。しかしながら、それでは差別や偏見につながるとして、WHOは2021年5月から意味を持たないギリシャ文字で表すことにしました。当初は、見つかった順にアルファ株、ベータ株、ガンマ株といった具合に名付けられました。ミュー株までの12種類の変異株が見つかっていましたが、その次はミューの次のニューとクサイを飛ばしてオミクロン株としました。どうして、ニューとクサイは飛ばされたのでしょうか?



朝日新聞「EduA」の「一色清の『このニュースって何?』」には、「新たなコロナウイルス変異株は『オミクロン株』→ ギリシャ文字って何?」という記事があります。それによれば、「WHOは、ニューは新しいを意味する英語のニューと混同しやすく、クサイは英語でxiと表記し、xiを姓にする人が多いので飛ばしたと説明しています。ただ、中国の習近平国家主席の習が英語表記でxiなので、それを忖度して飛ばしたのではないかという疑いも出ています。変異株は次々に出てきますので、24のギリシャ文字では足りなくなる恐れがあります。WHOはそのときには星座の名前をあてる見通しだそうです」と書かれています。次は「星座クッキー」作らんといかんな!

f:id:shins2m:20220121165118j:plainデルタなんて俺様が食ってやる!

 

そんなわけで、世界中でギリシャ文字が流通する運びとなったわけです。特に日本において、これだけギリシャ文字が広く知られたのは歴史を振り返っても前代未聞だと思います。わが社ではギリシャ文字クッキーを作り、インターネットを使って世界中で販売してやろうという企みを抱いていましたが、梅林課長によれば、ギリシャ文字は形状が複雑で製作が煩雑な上にロットが合わず、商品化は不可能とのこと。ガッカリしましたが、俺様はあきらめんぞ! 
せめて、クッキーを食べて、各種の新型コロナウイルスを呪殺してやろうと思い、わたしはデルタやオミクロンに齧りつきました。目に見えない相手には、やはり目に見える手段で対抗するのが一番です。どうか、この「呪」が世界にとって「祝」に変わりますように!

f:id:shins2m:20220121165136j:plainオミクロンだって、ガブリ! 

 

 松柏園ホテルの戸川シェフが作ったというギリシャ文字クッキーは、鎌倉の「鳩サブレ―」みたいな味がしました。それを鬼気迫る形相でクッキーを齧ったものの、わたしも心中では「俺は何をやってるんだろう?」と思い、一抹の虚しさを感じてしまいました。しかし、サンレー社長室の鳥丸室長の「社長は、本当にユーモアがありますね!」の一言で救われました。(笑)一昨日に東京で聴いた講演でも、講師の方が「コロナにかからないためには、楽しく感じるとか、ワクワクすることが大切です!」と言われていました。またしても「まん延防止」で気も滅入りがちですが、馬鹿でもやって楽しく行きたいものですね!

f:id:shins2m:20220121162001j:plain

 

2022年1月21日 一条真也