一条真也です。
みなさんもご存知のように、わたしは大の月狂いです。
スタートトゥデイの前澤友作社長が、自身が企画する月周回旅行「dearMoonミッション」について、同乗者となる8人を世界中から募集すると、同氏のYouTubeチャンネルで配信した動画で発表しました。
旅行には、公募する8人を含む計10~12人が参加する予定。月へ行くのに3日間、月の裏側を通り戻ってくるのに3日間のスケジュールを見込むそうです。費用は全額を前澤社長が負担されるとのこと。募集する人材は、幅広い意味での「アーティスト」とし、応募者に求める条件として「宇宙に行くことで自身の活動を成長させ、人や社会の役に立つ可能性を持っている人」、「同乗者をサポートできる人」を掲げています。
前澤氏(Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg)
わたしは、経営とはアートであると思っており、また自分は歌人であるとも思っていますので、広い意味での「アーティスト」だと自負しています。さらに、儀式こそは、「人間の魂を天に飛ばす」という意味においてアートそのものであるとも考えています。しかしながら、経営者たるもの、費用を全額、他人に負担してもらうのも気が引けます。本当は、わたしが社長を務める株式会社サンレーが以前から「月面聖塔」や「月への送魂」などの月に関するプロジェクトを推進しており、創立55周年を記念して月へ行きたかったのですが、現在はコロナ禍が冠婚葬祭業界を直撃している「業難」の最中にあり、それどころではありません。前澤社長のクルー募集のニュースは知っていながら、スルーしていました。
鎌田先生の応募完了画面
わたしの応募完了画面
すると、本日、「バク転神道ソングライター」こと宗教哲学者の鎌田東二先生からメールが届き、「今しがた、ZOZOTOWNの前澤友作さんが募集している『月周回旅行』同乗者8名に1人として応募しました」と書かれているではありませんか! もうすぐ70歳の大台を迎える鎌田先生を1人で月へやるわけにはいきません。わたしは、もう経営者としての恥も外聞も投げ捨てて、鎌田先生のお供をすることにいたしました。本日、正式に月クルーへの応募が受理されました。わたしは、満月の夜ごとに鎌田先生とWEB上の往復書簡「シンとトニーのムーンサルトレター」を交わしていますが、現在は第191信がUP中です。レター交換は月1回で、1年に12回ですので、191回ということは16年!
これまでの「シンとトニーのムーンサルトレター」は、第1信から第30信までが『満月交感 ムーンサルトレター(上)』、第31信から第60信までが『満月交感 ムーンサルトレター(下)』、第61信から第90信までが『満月交遊 ムーンサルトレター(上)』、第91信から第120信までが『満月交遊 ムーンサルトレター(下)』(いずれも水曜社)、そして第121信から第180信までが『満月交心 ムーンサルトレター』(現代書林)に収められています。
最新刊『満月交心 ムーンサルトレター』
往復書簡の継続期間および文章量は他に例を見ないということで、現在、ギネスブックへの申請も真剣に検討されています。なお、前澤社長には知人の編集者を通じて、わが月への熱い想いを綴った拙著『ロマンティック・デス〜月を見よ、死を想え』(幻冬舎文庫)をお送りしております。さてさて、どうなりますやら?
『ロマンティック・デス』(幻冬舎文庫)
2021年3月5日 一条真也拝