死を乗り越える老子の言葉

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よく生きながらえる人は十人に三人、ただ死んでいく人が十人に三人、命を守ろうとして動き回り、かえって死を早めてしまう人が十人に三人。(老子

 

一条真也です。
言葉は、人生をも変えうる力を持っています。
今回の名言は、老子の言葉です。老子は古代中国の春秋時代(紀元前770年~紀元前403年)の思想家です。単に「老子」と書いた場合、人物としての老子を意味することもあれば、その学説を記した書『老子』を意味することもあります。

 

老子 (岩波文庫)

老子 (岩波文庫)

 

 

老子という人物は、とにかく謎に満ちています。彼が書いたとされる書物も『老子』といいます。人物なのか、書物なのか。ここでも謎を呼ぶわけです。神秘的な色彩が強い同書の内容と同じく、老子という人物もまた人間ばなれした不思議な存在としてイメージされます。後世の画家たちのイマジネーションを刺激したように、ただ一人で青い牛に乗って、どこともしれぬ遠い彼方へ去ってゆく仙人というのが、多くの人にとっての典型的な老子像ではないでしょうか。

 

荘子 内篇 (講談社学術文庫)

荘子 内篇 (講談社学術文庫)

 

 

老子の思想の根幹は、無為自然の道に徹することです。そして、その道を徳として日常の中に実現することです。「道は常に為すなくして為さざるなし」というとき、この無為とは「自然に順う」ことであり、自然とは「もののありのままの姿」のことです。すなわち、老子の教えの要点とは、「あらゆる作為を捨てて、ものの自然に帰れ」ということなのです。老子の後には荘子が登場します。二人の形而上的思想は「老荘思想」と呼ばれました。道教のベースの1つです。なお、この言葉は『死を乗り越える名言ガイド』(現代書林)に掲載されています。また、老子の生涯および思想に関しては、『世界をつくった八大聖人』(PHP新書)に詳しく紹介されています。

 

死を乗り越える名言ガイド 言葉は人生を変えうる力をもっている

死を乗り越える名言ガイド 言葉は人生を変えうる力をもっている

  • 作者:一条 真也
  • 発売日: 2020/05/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

2020年8月20日 一条真也