九州ブロック研修会

一条真也です。
25日、全互協九州ブロック研修会が行われました。
会場はブログ「立命館アジア太平洋大学」で紹介した大分県別府市のAPUです。1年半ぶりの訪問でした。

f:id:shins2m:20190625230633j:plainAPUにまた来ました

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別府湾を背景に

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APUの出口学長の講演をお聴きしました

この日の講師は、ブログ「出口治明氏」で紹介した立命館アジア太平洋大学(APU)の学長さんです。1948年三重県生まれ。三重県立上野高等学校を経て、京都大学法学部を卒業後、1972年に日本生命保険相互会社に入社。 2006年に生命保険準備会社を設立し、代表取締役社長に就任。2008年の生命保険業免許取得に伴い、ライフネット生命保険株式会社を開業。2013年に代表取締役会長に就任。2017年6月に取締役を退かれています。そして、2018年1月よりAPUの第4代学長に就任されたのです。新学長は公募で決められ、100名以上の候補者がいたそうです。

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冒頭、ブロック長挨拶をしました

 

この日の講演の演題は「冠婚葬祭互助会をとりまくこれからの日本」でした。講演に先立って、わたしは九州ブロック長として次のように挨拶しました。
本日は、全互協九州ブロック研修会にご参加いただきましてありがとうございます。本日のご講演を頂きます出口学長とは、昨年の3月に本校の学長室にお招きいただきまして、対談させていただきました。その時には、リベラルアーツの本質や、「理系」偏重の教育界の問題点、日本における「読書離れ」と「儀式軽視」の危険性、さらにはサービス業の人材不足、生命保険と互助会との関連性、大学と企業のコラボなど、さまざまなお話をさせていただきました。

f:id:shins2m:20190625231052j:plain九州に来て下さり心から嬉しく思いました

 

わたしは、出口学長のような超一流の経営者が大学の舵取りをされるのは本当に素晴らしいことだと思いますし、日本の国益につながることだと思っております。出口学長のような本物の教養人が九州に来て下さり、心から嬉しく思った次第です。
その後、昨年の10月に小倉で開催された北九州貿易協会の50周年記念講演で、出口学長の講演をお聴きする機会があり、その時の講演も刺激に満ちていて大変勉強になりました。その中で、「社会全体の学歴を上げなければいけない。それは、みんなが人・本・旅で学ぶことだ」という言葉は心に沁みましたし、そのあとの質疑応答も大変刺激的で、出口学長の見識の高い応答の仕方に胸がすく思いが致しました。そして、わたしは「本日の講演でも皆さんから積極的な質疑応答をお願いいたしますし、わたし自身、大変楽しみにいたしております。出口学長、どうぞよろしくお願いいたします!」と述べました。

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講演する出口学長

 

出口学長の講演は示唆に富んだ素晴らしい内容でした。
令和の時代のキーワードを①女性②多国籍(ダイバーシティ)③勉強と指摘し、今後は「飯・風呂・寝る」から「人・本・旅」に生活の中心をシフトしなければならないと喝破されました。冠婚葬祭については、世界を俯瞰しながら、「人口が増えて、経済成長すれば冠婚葬祭にお金をかける。人口が減って、経済成長しなければ冠婚葬祭にお金をかけない」というスーパー・シンプルなものでした。

文庫 死者を弔うということ: 世界の各地に葬送のかたちを訪ねる (草思社文庫)

文庫 死者を弔うということ: 世界の各地に葬送のかたちを訪ねる (草思社文庫)

 

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質問させていただきました

 

しかしながら、出口学長はブログ『死者を弔うということ』で紹介したサラ・マレーの本を紹介され、「死者を弔う行為は世界共通のものです」と言われました。わたしはそれを受けて、質疑応答の時間に「確かに死者を弔う行為は世界共通ですが、さらに最古の人類が葬送儀礼を行っていたことから、わたしは死者を弔うことは人類の本能ではないかと思います。また、相互扶助も人類の本能だと思います。助け合わなければ、人類は初期の段階で滅亡していたのではないでしょうか。その意味で、人間にとっての2つの本能に根差した冠婚葬祭互助会は人口や経済成長の問題を超越した不滅の産業ではないかと考えています。出口学長のお考えをお聞かせ願えますか?」と言いました。すると、出口学長は「その通りです。ただし、業界のパイを小さくしないためには、『飯・風呂・寝る』から『人・本・旅』に生活の中心をシフトしなければなりません」と言われました。

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講演後、謝辞を述べる柴山社長

 

質疑応答の後、ラックの柴山社長より謝辞が述べられました。出口学長のお話をわたしが拝聴したのは、ブログ「出口治明氏講演会」で紹介した昨年10月5日の小倉での北九州貿易協会(KFTA)主催の講演会以来でしたが、その内容の濃さと面白さに「出口学長は、日本一の講師ではないか」と思いました。

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APUを視察しました

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参加者全員で記念撮影

 

講演後はAPUの施設見学を行いました。
APUのコンセプトは「ダイバーシティ」です。今や時代のキーワードとも言える「ダイバーシティ」ですが、「コトバンク」によれば以下のように説明されています。
ダイバーシティとは、多様な人材を積極的に活用しようという考え方のこと。 もとは、社会的マイノリティの就業機会拡大を意図して使われることが多かったが、現在は性別や人種の違いに限らず、年齢、性格、学歴、価値観などの多様性を受け入れ、広く人材を活用することで生産性を高めようとするマネジメントについていう。 企業がダイバーシティを重視する背景には、有能な人材の発掘、斬新なアイデアの喚起、社会の多様なニーズへの対応といったねらいがある」

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懇親会の冒頭、挨拶をしました

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令和の時代は、九州の時代です!

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懇親会のようす

 

その後、わたしたちはバスで大分市に移動しました。
冠婚葬祭互助会のセルモさんの結婚式場「セントクレアヒルズ」を訪れ、施設見学をさせていただきました。それから懇親会です。わたしは、ここでもブロック長として冒頭に挨拶しました。わたしは「令和の出典である『万葉集』の歌は大宰府で詠まれましたが、今日のAPU視察で、いよいよ九州の時代が始まったことを実感しました」と述べました。

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二次会で熱唱しました♪

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リクエストで「まつり」を歌いました♪

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勝手にシンドバッド」まで歌ってしまった!

 

懇親会は大いに盛り上がりました。最後は、日本フェニックスの守屋社長の中締めの挨拶がありました。その後、二次会のお店に行きましたが、そこで、わたしは多くの方からのリクエストで北島三郎「まつり」とサザンオールスターズ勝手にシンドバッド」を熱唱しました。今年の新年祝賀会で歌った2曲ですが、業界のみなさんがわたしのブログを読んでおられることに驚きました。気の合った同志たちと美味しいお酒を飲み、大分の夜は更けていきました。

 

2019年6月25日 一条真也