新年祝賀式典   

一条真也です。
4日、サンレーグループの新年祝賀式典を行いました。
式典に先立って、松柏園ホテルの顕斎殿で新年神事を行いました。
皇産霊神社の瀬津神職によって執り行われた神事には、サンレーグループ佐久間進会長以下、北九州の幹部全員が参加しました。


新年神事のようす

一同礼

玉串奉奠する佐久間会長

わたしも玉串奉奠しました



そして会場を神殿からバンケットに移して、いよいよ新年祝賀式典の開始です。さまざまな部署から総勢400名以上が、会場の松柏園ホテルに参集しました。わたしは、例年通りに佐久間会長とともに入場しました。佐久間会長は82歳となった今年も元気な姿を見せてくれました。


会長とともに入場しました

一同礼!

新年祝賀式典のようす



まず、北九州紫雲閣の緒方支配人による「ふれ太鼓」で幕を明け、人事課の甲木課長による「開会の辞」に続いて全員で社歌を斉唱し、それから福岡東営業所の林所長によって「経営理念」「S2M宣言」が読み上げられ、全員で唱和しました。


「2018年 年頭所感」の会長メッセージ

会長訓示のようす



それから、佐久間会長による「会長訓示」が行われました。
参加者全員に配られた「2018年 年頭所感」にも詳しく書かれているように、佐久間会長は「第二創業期、不変の信念をもって前進を」と述べ、「当社の核は人間の幸せを探求する民俗学です。そこから生まれ、50年以上にわたって抱き続けてきた信念をもって、わたしたちはこれからも歩み続けていかねばなりません。その自覚と誇りを胸に、本年もよろしくお願いいたします」と述べました。


「2018年 年頭所感」の社長メッセージ

訓示の冒頭にみなさんと年始の挨拶をしました



そして、いよいよ「社長訓示」です。わたしは、以下のような話をしました。
平成30年、2018年の新しい年を社員のみなさんとともに迎えることができて、幸せを感じています。今年も、どうぞ、よろしくお願いいたします。
元旦にも誓ったのですが、今年はサンレーにとってワンダフルな年にしたいと思います。全社員が一丸となって第二創業期を盛り上げましょう。
ところで、みなさんは正月を祝いましたか? 
わが家では、いつものように正月の飾りをしました。正月を迎えると、「ああ、自分は日本人だ」と実感します。もともと正月というのは、年神を迎える年中行事です。古い信仰の形では、年神は祖霊神としての性格が強かったといわれています。ですから、お盆とは対の関係にあったのです。


「生活の古典」を大切に!



民俗学者折口信夫は、年中行事を「生活の古典」と呼びました。彼は、『古事記』や『万葉集』や『源氏物語』などの「書物の古典」とともに、正月、雛祭り、端午節供、七夕、盆などの「生活の古典」が日本人の心にとって必要であると訴えたのです。いま、「伝統文化とか伝統芸能を大切にせよ」などとよく言われますが、それはわたしたちの暮らしの中で昔から伝承されてきた「生活の古典」がなくなる前触れではないかという人もいます。國學院大学客員教授岩下尚史氏などは、「正月もそのうち実体がなくなる。おそらく今の80代の人たちが絶える頃には、寺社は別としても、古風な信仰を保つ人たちを除いては、単なる1月になるだろう」と予測しています。


元号が変わると文化も一変する!



文化が大きく変化し、あるいは衰退するのは、日本の場合は元号が変わった時であると言われます。明治から大正、大正から昭和、昭和から平成へと変わったとき、多くの「生活の古典」としての年中行事や祭、しきたり、慣習などが消えていきました。そして、平成も終わり、新しい元号へと変わります。来年の2019年4月30日、天皇陛下は退位されることになりました。平成は再来年の4月末で終わります。翌5月1日から改元となります。


天皇陛下について



天皇陛下ほど「儀式」をその存在で体現されている方はおられません。
代々の天皇陛下は、自ら稲を栽培され、収穫が終わると新嘗祭神嘗祭で、今年の収穫のご報告をされます。新嘗は、新しくできた米を嘗(な)めるお祭。神嘗は、神々が新穀を嘗(な)めるお祭りです。天皇陛下が即位後初めて行う新嘗祭だけは、「大嘗祭(だいじょうさい)」と呼び、その儀式は遠く神代の昔から毎年続いています。まさに天皇陛下とは儀式的存在です。一連の皇位継承儀式によって、日本人が儀式の大切さを再確認することを切に願います。皇室儀礼には冠婚葬祭の未来がかかっています。


大相撲について



また、いま大相撲が大騒ぎになっていますが、相撲も儀式と深い関わりを持っています。なぜなら、相撲の本質は神事だからです。
横綱白鵬の一連のふるまいは言語道断ですが、最も許せないのは、昨年の九州場所の11日目の取組の後に自ら物言いをつけただけでなく、礼をしないで土俵を下りたことです。長い大相撲の歴史でも、横綱の品格が最も損なわれた瞬間でした。相撲の原則は「礼に始まり礼に終わる」であり、礼をしないで横綱が土俵を下りるなど言語道断です。この行為ひとつで、白鵬は引退に値します。儀式としての大相撲をないがしろにしては、日本人はますます儀式の軽視し、結婚式も葬儀もしなくなるでしょう。


「民族的よりどころ」とは何か?



わたしたちの仕事である冠婚葬祭業は儀式産業です。結婚式ならびに葬儀に表れたわが国の儀式の源は、小笠原流礼法に代表される武家礼法に基づきます。その源は『古事記』に代表される日本的よりどころです。すなわち、『古事記』に描かれたイザナギイザナミのめぐり会いに代表される陰陽両儀式のパターンこそ、室町時代以降、今日の日本的儀式の基調となって継承されてきました。結婚式ならびに葬儀の形式は、国により、民族によって、きわめて著しく差異があります。これは世界各国のセレモニーには、その国の長年培われた宗教的伝統や民族的慣習などが反映しているからです。儀式の根底には「民族的よりどころ」があるのです。


儀式によって大和魂を守ろう!



日本には、茶の湯・生け花・能・歌舞伎・相撲といった、さまざまな伝統文化があります。そして、それらの伝統文化の根幹にはいずれも「儀式」というものが厳然として存在します。すなわち、儀式なくして文化はありえません。儀式とは「文化の核」なのです。そして、「文化の核」によって守るものとは、日本人の「大和魂」です。わたしたちも、国民の冠婚葬祭のお世話をさせていただくことによって、儀式の国であるニッポンを支え、大和魂を守っているのだという誇りを持って、日々の業務に励みましょう。


セレモニーホールからコミュ二ティセンターへ!



さて、今年のサンレーグループは2つの大きなテーマに取り組みます。
1つは「セレモニーホールからコミュニティセンターへ」です。
紫雲閣を従来の「葬儀をする施設」から「葬儀もする施設」への転換を目指しているのです。各地の紫雲閣を「子ども110番の家」「赤ちゃんの駅」に登録したり、常備薬やAEDを設置したりしています。さらには、映画、演劇、音楽コンサートなども上演できる地域の文化の殿堂化をめざします。
思い起こせば、わが社は、2004年に高齢者複合施設「サンレーグランドホテル」を北九州市八幡西区に作りました。セレモニーホールと高齢者用のカルチャーセンターなどが合体した前代未聞の施設として大きな話題になりました。今では、「盆踊り」や「観月会」などの年中行事の舞台でもあります。
最近、超高齢国ニッポンの未来を悲観的に論じた本がよく売れています。悲観的になるばかりでは未来が暗くなる一方なので、なんとか「明るい超高齢社会」のビジョンを描きたいものです。いたずらに悲観的になるよりも、みんなで少しでも楽しい生き方を考え、老いるほど幸福になるという「老福社会」をつくりたいものです。わたしたちは「後期高齢」を「光輝好齢」に変えるお手伝いに励みましょう!


婚活事業の推進を!



今年のサンレーが取り組むもう1つのテーマは、婚活事業の推進です。
日本が直面している最大の国難北朝鮮問題ではありません。それよりも深刻なのが人口減少問題です。人口減少を食い止める最大の方法は、言うまでもなく、たくさん子どもを産むことです。そのためには、結婚するカップルがたくさん誕生しなければならないのですが、現代日本には「非婚化・晩婚化」という、「少子化」より手前の問題が潜んでいます。国が国難に対応できないのは困りますが、じつはこの問題、わが社のような冠婚葬祭互助会が最も対応可能な業界であると思います。
昨年のNHKの朝のドラマ「ひよっこ」は、今から50年前の日本が舞台でした。登場人物がよく結ばれて、半世紀前の日本人は本当によく結婚していたということを見事に描いていました。そして、ちょうどその頃、サンレーグループをはじめとする冠婚葬祭互助会が各地に誕生して、発展していったわけです。わが社では、さらに本格的に「婚活」事業に取り組み、日本最大の国難を克服するお手伝いをしたいと考えています。


わたしたちの仕事は、日本人を幸せにする仕事です!



「文化の核」としての儀式を提供し、高齢者を輝く存在へと変え、多くの若者が結ばれるお手伝いをする。そして、それを互助会の営業員さんたちがサポートする。わたしたちの仕事は、日本人を幸せにする仕事です。
そして、日本人のソウルである「大和魂」とは「大いなる和の魂」ということ。
「和」とは「和風」の和であると同時に「平和」の和でもあります。


日の本の 儀式がつなぐ こころとは 神を敬ふ 大和魂



日本には八百万もの神々がいて、みな平和に共生しておられます。
儀式のお世話をするということは神々を敬うお手伝いでもあります。
わたしたちの仕事は「世界平和」にもつながっているのです。
これほど心から誇りを持って取り組める仕事はありません。今年も、みんなで力を合わせて、日本人を幸せにし、世界を平和にしましょう!
そして、わたしは「日の本の 儀式がつなぐ こころとは 神を敬ふ 大和魂」という道歌を披露し、盛大な拍手の中を降壇しました。


1級葬祭ディレクターの合格者を表彰しました

宅地建物取引士の合格者を表彰しました



「社長訓示」の後は、「社長訓示」の後は、各種表彰が行われました。
まずは、第22回「葬祭ディレクター技能審査」1級合格者の表彰です。本来なら昨年11月18日の創立記念式典で表彰式が行われたはずですが、合格者の発表が間に合わなかったため、表彰式を新年祝賀式典に移行したのです。わたしは、社長として13名の合格者に心からの敬意を込めて表彰状と金一封をお渡ししました。
続いて、「宅地建物取引士」合格者表彰です。流通事業課の梅林課長に敬意を込めて表彰状と金一封をお渡ししました。これは快挙です!


決意表明のようす

最後は北九州本部長の決意が述べられる

東常務から「魂の決意表明」を受け取る



部門別決意表明」です。営業推進部の玉中取締役、冠婚事業部の山下執行役員、紫雲閣事業部の青木部長、業務管理部の松田取締役、企画開発部の石田執行役員経営管理部の槇ゼネラルマネージャー、財務部の久保田部長、総務部の國行部長、株式会社ハートピアの古庄ゼネラルマネージャー、株式会社クリーンサンジュウの渡部支配人、株式会社オラシオンの柿本ゼネラルマネージャーの計11人がそれぞれの今年の決意を表明しました。最後は、「北九州本部長決意表明」として、東常務がサンレー北九州全体の今年の決意を力強く表明しました。


入社予定者のみなさんを紹介しました

和のこえ」で締めました                



その後、今春に入社予定のみなさんを紹介しました。もうすぐ新社会人となる若者たちの顔は緊張しながらも、キラキラと輝いていました。
最後は、全員で手をつないでの「和のこえ」を玉中部長が音頭を取り、新年祝賀式典がめでたく終了。「和のこえ」で全員の心が1つになりました!
その後、わたしは佐久間会長とともに退場しました。


会長とともに退場しました



2018年1月4日 一条真也