弘文堂訪問

一条真也です。東京に来ています。29日の午前中は互助会関係の打ち合わせをしました。昼は、現代書林の関係者とランチ・ミーティング。次回作である『死を乗り越える映画ガイド』の表紙案などについて打ち合わせましたが、素晴らしいデザインの表紙に決まりました。同書は9月初めに刊行予定です。どうぞ、お楽しみに!


弘文堂が入っている駿台予備校8号館



それから14時からは千代田区神田駿河台にある弘文堂の本社を訪れました。土居健郎著『「甘え」の構造』をはじめ、数多くの名著を生みだした学術書出版の名門です。特に社会学や宗教学、あるいは文化人類学の分野における殿堂のような存在となっています。わが代表作となる『儀式論』を刊行していただくにあたり、同社の鯉渕友南社長に御挨拶に伺ったのです。


内藤湖南書の看板の前で鯉渕社長と



山の上ホテルのすぐ近くのビルに入り、エレベーターで9階に上がると、担当編集者である外山千尋さんが笑顔で迎えてくれました。玄関前に飾られていた「弘文堂」の看板は非常に立派でした。なんでも、東洋史学の大御所として知られた内藤湖南の書だそうです。いやあ、さすがに伝統を感じます。同社の鯉渕社長と一緒に看板の前で記念撮影させていただきました。


鯉渕社長とガッチリ握手!



また応接間に通され、そこで『儀式論』についての打ち合わせ。鯉渕社長は『儀式論』について、「よくぞ、ここまでの大作を書かれましたね。驚きとともに敬意を表します」と言って下さり、わたしは感謝の気持ちでいっぱいになりました。鯉渕社長が「よほどの意気込みで書かれたのでしょうね」と言われたので、わたしは「はい、これを書き上げたら死んでもいいと思って書きました」と申し上げると、「死なれては困りますよ」と笑われていました。鯉渕社長はわたしより1つ年上だそうですが、元キリンビールの営業マンだそうで、非常にスマートな紳士であるという印象でした。クセの強い怪人・奇人の多い出版界にあって、爽やかな印象を覚えました。



外山さんも交え、『儀式論』の造本、定価、部数などについて意見交換。その結果、四六版(『唯葬論』と同じサイズ)で約600ページ、総クロス貼りの箔押し、さらには箱入りという超豪華な本にすることが決まりました。鯉渕社長が「一条さんの代表作ですから、妥協のない最高のものを作りましょう!」と言って下さったのです。わたしはもう、かたじけなさに涙こぼるる思いでした。『儀式論』は10月刊行予定です。どうぞ、お楽しみに!



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2016年7月29日 一条真也