「俺はやるんだ」

一条真也です。
ブログ「冠婚葬祭」には、大きな反響がありました。
「こんな歌を佐久間会長が作詞していたとは知らなかった」とか「すごく良い歌ですね」などの声をいただきましたが、あの「冠婚葬祭」はB面曲です。
A面は、「俺はやるんだ」という歌でした。


この歌は、1972(昭和47)年の8月10日のコロムビア・レコードから発売されました。佐久間会長自身が「平安太郎」のペンネームで作詞を手掛けました。もともとは都はるみさんが歌う予定でしたが、結局は新人の西来路ひろみさんが歌いました。内容はまさに「世直し」の志を込めた内容で、「ピンチをチャンスに変えるんだ」とか「厭なやつほど声かけて」などのフレーズは今でも心に響きます。また、3番の「公害(ドク)だ交通事故(ジコ)だと明け又暮れる」なんて歌詞は、素人の作品とは思えません。もう素敵過ぎます! 案外、いま、氷川きよしあたりに歌わせたらヒットするのでは?(微苦笑)
なお、歌の基本データ&歌詞は以下の通りです。



流行歌「俺はやるんだ」
平安太郎:作詞
福島一美:作曲
山田良夫:編曲
西来路ひろみ:歌
コロムビア・オーケストラ

一、嘘が真か 真が嘘か 
   暗い世情の世の中に 
   俺の出番と 人が言う
   ピンチをチャンスに 変えるんだ
   やろうぜドッコイ やらねばならぬ
   生きる為にも やるんだぜ

二、愚痴や不満で 一日過ごす 
   馬鹿な奴等の 多い世に
   俺は忠誠(まこと)に 生きるんだ 
   厭な奴ほど 声かけて
   やろうぜドッコイ やらねばならぬ 
   人の為にも やるんだぜ

三、公害(ドク)だ交通事故(ジコ)だと明け又暮れる  
   人の生命の 軽い世に
   今だ男が 奮起(たっ)てこそ 
   明るい世界が 出来るんだ
   やろうぜドッコイ やらねばならぬ 
   社会(せけん)の為にも やるんだぜ
   (演奏時間3分28秒)


この歌が発表されたとき、わたしは小学3年生でした。
父が「もしかしたらレコード大賞を取るかもしれん」などと言っていたのを記憶しています。それで、その年の大みそかの「日本レコード大賞」を楽しみに観たのですが、まったく登場しませんでした。(苦笑)
その40年後、作詞家としてのDNAが騒いだのか、息子であるわたしは、「また会えるから」という歌を作詞しました。今度はレコード大賞ではなく、「日本有線大賞」を狙ったのですが、まったくカスリもしませんでした。(涙)
佐久間家の作詞リベンジは、おそらく今後も続きます。(微苦笑)


『写真でつづるサンレー20年の歩み』より

俺はやるんだ」および「冠婚葬祭」の2曲は、1972年に小倉市民会館で初めて発表されました。当時の大スターだった霧島のぼる、西来路ひろみなどが歌うコンサートも同時開催され、会場は超満員となりました。「俺はやるんだ」には、なんと振付もありました。レコードジャケットの裏に、振付の説明が書かれています。いつか、実際に踊りを見てみたいものです。





西来路ひろみサンは、「俺はやるんだ」を歌った5年後の1977年に「男のみち」というヒット曲を飛ばします。この曲は、なんと映画「空手バカ一代」の主題歌で、「ゴッド・ハンド」こと極真会館大山倍達総裁と並んだ写真がレコード・ジャケットに収まっています。西来路サン、今もお元気でしょうか?



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2014年 11月20日 一条真也