周富徳さんらしいお別れ

一条真也です。
「中華の鉄人」として広く知られた料理人・周富徳さんのお別れの会が13日に東京の青山で開かれました。会場は青山葬儀所ではなく、周さんがオーナーシェフを務めていた中華料理店です。


スポーツニッポン」7月14日号




スポーツニッポン」7月14日号には、「周さん、天国で待ってね」の見出しで、以下の内容の記事が出ています。
「4月8日に誤嚥(ごえん)性肺炎のため71歳で他界した中華料理人、周富徳さんのお別れの会が13日、オーナーシェフを務めていた東京・青山の『広東名菜 富徳』で営まれ、料理人仲間ら約400人が参列した。
フジテレビ『料理の鉄人』(93〜99年)で名勝負を繰り広げるなど、約35年の付き合いがあった道場六三郎氏(83)は『周さんとの関係は、生きるとか死ぬとかを超越している。(天国で)待っててね』と親友に最後の別れを告げた。25年前からの付き合いという舛添要一東京都知事(65)は、20年東京五輪で『諸外国の皆さんを周さんの料理でおもてなししたいなと思っていた』と悔しがった。会場には食生活ジャーナリストの岸朝子氏(90)、料理人の神田川俊郎氏(74)、自民党鳩山邦夫総務相(65)、テリー伊藤(64)、周さんの実弟・富輝氏(63)の姿も。遺影やトレードマークだったコック帽などが飾られ、参列者には周さんが特にこだわっていたチャーハンが振る舞われた」


スポニチアネックスより)

スポーツ報知より)



「遺影やトレードマークだったコック帽などが飾られ、参列者には周さんが特にこだわっていたチャーハンが振る舞われた」というくだりを読んで、わたしは感銘を受けました。さらに定期購読している「スポーツ報知」を読むと、愛用のコック帽の他にも中華鍋などが飾られたことを知り、「ああ、周さんらしいお別れだなあ」と、しみじみと思いました。
ブログ「春一番さんらしいお別れ」にも書きましたが、あらゆる生命体は必ず死にます。もちろん人間も必ず死にます。親しい人や愛する人が亡くなることは、誰にとっても悲しいことです。しかし、死そのものは決して不幸なことではありません。残された者は、死を現実として受け止め、故人がこの世で生きた意味を知る必要があります。葬儀は故人の人となりを確認すると同時に、そのことに気がつく場です。


「あの人らしかったね」といわれる 自分なりのお別れ<お葬式>

「あの人らしかったね」といわれる 自分なりのお別れ<お葬式>

「あの人らしかったね」といわれる自分なりのお別れ』(扶桑社)にも書きましたが、葬儀は旅立つ側から考えれば、「最高の自己実現」であり、「最大の自己表現」であると思います。見事な「あの人らしかったね」といわれるお別れをされた周富徳さんのご冥福を心よりお祈りいたします。合掌。


14日の昼食は、周さんを偲んでチャーハンを食べました



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2014年7月14日 一条真也