儀式スケール

一条真也です。
旧ブログでは、「GOODS」が隠れた人気コーナーでした。
そこでは、「ムーンキャンドル“月あかり” 」とか「四大聖人フィギュア」とか「神仏儒ハンカチセット」とか「有縁凧」といった、誰も見たことのない世にも奇妙な(とはいえ、わたし自身は大真面目に考案した)品などを紹介してきました。


セレモニー・スケールの表面(上)と裏面(下)



いずれもサンレー・オリジナルグッズとして一部の好事家の間で話題になりましたが、かつて「セレモニー・スケール」というものをサンレー創立30周年記念に作ったことがあります。もともとは30周年記念祝賀会の引出物の1つとして、わたしが企画したものです。互助会の営業員さんたちがノベルティとして持ち歩いたりしましたが、なかなか好評でした。冠婚葬祭や人生儀礼の流れが一目でわかるというので結婚式場や葬祭会館などの現場でも重宝されたようです。


表面の左側から人生がスタートします!

表面の右側には人生のフィナーレが・・・・・




定規の表の右側には【CEREMONY SCALE 冠婚葬祭早見表】との文字が入り、左側に「おかげさまで30周年 サンレー」という文字およびロゴが入っています。そして表面には、イラストとともに以下のように記載されています。
初宮祝い(0歳)、七五三(3・5・7歳)、厄除け「男子」・半成人式(10歳)、志学(15歳)、厄除け「女子」(19歳)、成人式(20歳)、厄除け「男子」(25歳)、而立(30歳)、厄除け「女子」(33歳)、厄除け「女子」(37歳)、第2の成人式・不惑(40歳)、厄除け「男子」(42歳)、半世紀祝い・知命(50歳)、第3の成人式・耳願(60歳)、還暦祝い(61歳)、古稀祝い(70歳)、喜寿祝い(77歳)、傘寿祝い(80歳)、米寿祝い(88歳)、卒寿祝い(90歳)、白寿祝い(99歳)、上寿祝い(100歳)



各種の人生儀礼とともに、志学(15歳)、而立(30歳)、不惑(40歳)、知命(50歳)、耳順(60歳)、従心(70歳)などの言葉が枠線で囲まれています。これらは、ブログ「ライフ・マネジメント」でも紹介した『論語』に登場する言葉です。
セレモニー・スケールはライフ・マネジメント・スケールであり、論語定規でもあるのです。われながら、なかなかオツな物を作ったと自負しております。


裏面の左側には【結婚記念日】が紹介されています



また裏面には、【結婚記念日】と【法事・法要】の内容が紹介されています。
左側には【結婚記念日】の内容が以下のように赤のインクで記されています。
(1年目)紙婚式  (2年目)綿婚式  (3年目)革婚式  (4年目)書籍婚式  (5年目)木婚式  (6年目)鉄婚式  (7年目)毛織物婚式  (8年目)青銅婚式 (9年目)陶器婚式  (10年目)錦婚式  (11年目)鋼鉄婚式  (12年目)絹婚式  (13年目)レース婚式  (14年目)象牙婚式  (15年目)銅(水晶)婚式 (20年目)陶磁婚式  (25年目)銀婚式  (30年目)真珠婚式  (35年目)さんご婚式  (40年目)ルビー婚式  (45年目)サファイア婚式  (50年目)金婚式  (75年目)ダイヤモンド婚式


裏面の右側には【法事・法要】が紹介されています



裏面の右側には、【法事・法要】の内容が紫色のインクで記されています。
〔追善供養〕
(7日目)初七日  (14日目)ニ七日  (21日目)三七日  (28日目)四七日  (35日目)五七日  (42日目)六七日  (49日目)七七日
〔年忌法要〕
百ヵ日・新盆・一周忌・三回忌・七回忌・十三回忌・十七回忌・二十三回忌・二十七回忌・三十三回忌・三十七回忌・四十三回忌・四十七回忌・五十回忌・百回忌


冠婚責任者会議でセレモニー・スケールを示しました



ブログ「冠婚責任者会議」で紹介した会議で訓話をしたとき、わたしは冒頭でこの冠婚葬祭定規を持って、人生儀礼の話をしました。
わたしは、人生儀礼というものも季節のようなものだと思っています。
「ステーション」という英語の語源は「シーズン」から来ているそうです。
人生とは1本の鉄道線路のようなもので、山あり谷あり、そしてその間にはいくつもの駅がある。季節というのは流れる時間に人間がピリオドを打ったものであり、鉄道の線路を時間に例えれば、駅はさまざまな季節ということになります。


人生儀礼とは、人生の季節であり、人生の駅!



そして、儀式を意味する「セレモニー」も「シーズン」に通じます。
七五三や成人式、長寿祝いといった人生儀礼とは人生の季節、人生の駅なのです。わたしたちは、季語のある俳句という文化のように、儀式によって人生という時間を愛でているのかもしれません。そして、それはそのまま人生を肯定することにつながります。儀式を行うとは、人生を肯定することなのです。
その意味で、このセレモニー・スケールは「人生を肯定する」定規でもあります。
長い人生に目盛りを刻んで、そこにメモリーを刻みます。
そう、「目盛り」は「メモリー」に通じているのです!



サンレー・オリジナルグッズをこよなく愛してくれる人に、「ベスト50レビュアー」こと不識庵さんがいます。彼自身のブログである「不識庵の面影」には「たまらぬもの」というコーナーがあり、わが社のオリジナルグッズがよく登場します。
きっと、このセレモニー・スケールも不識庵さんが欲しがられるのではないかと思います。サンレー創立50周年の際にはデザインを一新した定規を製作する予定です。そのときは、ぜひ彼にも1本プレゼントしたいと思います。
このブログを愛読して下さっているみなさんにもプレゼントしましょう。



不識庵さんといえば、最近、その消息がつかめません。
ずいぶん長い間、レビューもブログも更新されていないようで、ちょっと心配しています。連日の猛暑の中、いま彼はどこで何をしているのでしょうか?
不識庵さん、もしこのブログ記事を読んでいたら、ぜひ連絡を下さいな。



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2013年8月21日 一条真也