音楽について♪

一条真也です。
人類最古の文化は埋葬であるとされています。
そして、それに次いで古いのが音楽です。
じつに5万年前には、人類は音を組織づけて「音楽」を発明していたようです。
そんな壮大な音楽の歴史を7分で紹介した動画が大きな話題になっています。


この動画では、ホワイトボードに次々に図を描きながら音楽の歴史について説明します。実際の音源も流されますが、太古の音楽からはじまり、中世の教会音楽、クラシックの歴史、ジャズ、ビートルズの登場にロック、パンクの誕生を経て、ついにはエレクトロニカに至ります。目も耳も圧倒される展開ぶりですが、最後には遊び心に富んだオチが用意されており、思わずニヤリとしてしまいます。



音楽は、人類の「こころ」をどれほど豊かにしてきたことでしょうか。
わたしが尊敬してやまない孔子は、「礼楽」ということを唱えました。
「礼」を重視した孔子はまた、度はずれた音楽好きでもあったのです。
論語』には、以下のような言葉があります。



「楽は内に動くものなり、礼は外に動くものなり」
音楽は、人の心に作用するものだから内に動く。
礼は、人の行動に節度を与えるものだから外に動く。



「礼は民心を節し、楽は民生を和す」
礼は、人民の心に節度を与えて区切りをつけるものであり、音楽は、喜怒哀楽の情をやわらげて人民の声を調和していくものである。



「仁は楽に近く、義は礼に近し」
仁の性格は音楽に近く、義の性格は礼に近い。
つまり、仁は情を主とし、音楽は、和を主とするからである。
また、義は裁判を主とし、礼は節度を主とするからだ。それゆえ、礼楽は教育のもとであると同時に、仁義に通じる人の道の根本である。



「楽は同を統べ、礼は異を弁(わか)つ」
音楽は、人々を和同させ統一させる性質を持つ。
一方で、礼は人々の間のけじめと区別を明らかにする。
つまり、師弟の別、親子の別というように礼がいたるところで区別をつけるのに対して、音楽には身分、年齢、時空を超えて人をひとつにする力があるのだ。


音楽は「人間関係を良くする魔法」です!



このように、孔子は「楽」を「礼」と組み合わせたのです。
それは大いなる「人間関係を良くする魔法」でした。
冠婚葬祭においても、音楽は不可欠です。
結婚披露宴では華やかな曲あるいは心に沁みるラヴ・バラードが、告別式では荘厳なクラシックや生前故人が好きだった歌謡曲などが流れます。



わたしは、毎日さまざまな音楽に触れています。朝のトレーニング時にかけるユーロビート、原稿を書くときに低音で流すクラシック、出張のときにiPhoneで聴くジャズやロックやボサノヴァ、眠れない夜にPodで聴く各種のヒーリング・ミュージック、そしてカラオケで自ら歌う永ちゃんやサザンのナンバー!
とにかく、音楽のない人生など考えられません。


世界的作家&不世出の指揮者の対談本とCD



最近では、「『小澤征爾さんと、音楽について話をする』で聴いたクラシック 」のCDばかり聴いています。小澤征爾氏と村上春樹氏による対談本『小澤征爾さんと、音楽について話をする』の対談本も読みましたが、やはり音楽の話だけに実際にCDを聴くほうがいいに決まっています。また、CDを聴くことによって、本の内容で理解できた部分が少なくありませんでした。
CDは3枚組みで、以下のような内容になっています。



ディスク:1
1.バーンスタイン、演奏前のスピーチ (1962年4月6日 カーネギー・ホール)(モノラル)
2.ピアノ協奏曲第1番ニ短調 作品15から 第1楽章 (モノラル)
3.ピアノ協奏曲第3番ハ短調 作品37第1楽章:Allegro con brio
4.ピアノ協奏曲第3番ハ短調 作品37第2楽章:Largo
5.ピアノ協奏曲第3番ハ短調 作品37第3楽章:Rondo.Allgro−Presto



ディスク:2
1.交響曲 第1番ハ短調 作品68から 第4楽章
2.交響曲 第5番変ホ長調 作品82から 第3楽章
3.バレエ組曲火の鳥≫から 終曲
4.バレエ音楽春の祭典≫から 序奏
5.バレエ音楽春の祭典≫から「春のきざしと乙女たちの踊り」
6.幻想交響曲 作品14から 第4楽章:断頭台への行進



ディスク:3
1.交響曲 第2番 ハ短調 ≪復活≫から 第5楽章終結部:「おお、信ぜよ」
2.交響曲 第8番 変ホ長調 ≪千人の交響曲≫から <神秘の合唱>
3.交響曲 第1番 ニ長調 ≪巨人≫から 第3楽章
4.交響曲 第1番 ニ長調 ≪巨人≫から 第3楽章
5.戦争レクイエム 作品66から <怒りの日>
6.ブルース・コンチェルト≪ストリート・ミュージック≫から I.



世界的指揮者である小澤征爾氏がこれまで録音してきた数々の名曲や、特に印象に残った作品を収録したコンピレーション・アルバムだけあって、3枚とも聴きごたえは満点です。また、すべての曲のライナーノーツを世界的作家である村上春樹氏が書いており、贅沢な気分になれます。大型連休といっても、わたしは別にどこに行くあてもありません。せめて書斎で原稿でも書きながら、この至福の音楽たちを心ゆくまで堪能したいと思います♪


『小澤征爾さんと、音楽について話をする』で聴いたクラシック

『小澤征爾さんと、音楽について話をする』で聴いたクラシック

*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2013年5月2日 一条真也