花鳥のしらべ

一条真也です。
ブログ「出光美術館」に書いたように、今日は展覧会の開会式に参加させていただきました。「花鳥のしらべ〜琳派・文人画から放菴まで」という展覧会です。


出光美術館(門司)の前で

花鳥のしらべ」のポスター



同館の公式HPには、以下のように書かれています。
「いまや日本美術の代名詞となった『琳派(りんぱ)』が象徴するように、花や鳥は日本絵画でもっとも愛されてきたモチーフです。
江戸時代には四季折々に花鳥画の襖絵や屏風などを模様替えし、また花鳥に彩られた華やかな小袖を楽しむ文化が、新興の上層町人にまで浸透しました。
江戸時代前期に公家を中心におこった王朝文化復興の機運は、本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)・俵屋宗達(たわらやそうたつ)に代表されるたおやかで力強い花鳥の装飾意匠を生み出しました。また、江戸時代中期には幕府の庇護のもと来日した隠元(いんげん)など黄檗(おうばく)僧たちによって、中国・明清時代の写実的な花鳥画や多色刷り絵手本がもたらされました。
新しいメディアに刺激された人々の花鳥愛好熱は、琳派文人画(ぶんじんが)、円山四条派(まるやましじょうは)、長崎派など花鳥画を得意とした町絵師を生みだしました。まさに花鳥画の百花繚乱というべき18〜19世紀から、本展会場の前半では出光コレクションが誇る尾形光琳(おがたこうりん)・酒井抱一(さかいほういつ)・鈴木其一(すずききいつ)ら琳派と、山本梅逸(やまもとばいいつ)・田能村竹田(たのむらちくでん)・渡辺崋山(わたなべかざん)・立原杏所(たちはらきょうしょ)など文人画の優品を中心に取り上げて構成いたしました。また、会場の後半では、大正・昭和時代に優れた花鳥画を描いた小杉放菴(こすぎほうあん)を門司で初めて特集いたします。
文人画に憧れて日本画家に転向した放菴ですが、花と鳥が織りなす優れたデザイン感覚は、琳派とも通じ合うことを感じさせられます。
かたちと色彩とを音符のように駆使する琳派の遊戯や、心洗われる文人画の詩的情感に、日本美独自の純なるしらべを楽しんでいただければ幸いです」



開会式では、出光昭介・出光美術館館長、北橋健治北九州市長らによるテープカットが行なわれました。展示された美術品は素晴らしいものばかりでしたが、特に「四季花鳥図屏風」山本梅逸筆(弘化2年)の美しさには息を呑みました。


桜の花びらが浮かぶ我が庭のバードバス



「詩歌に詠まれた花鳥」などの展示もあり、へっぽこ歌人のわたしにとっても大変勉強になりました。わたしの住む小倉は赤坂のボロ家の周辺は自然も豊かで、わが家の庭にも花が咲き、野鳥が訪れます。小鳥が水浴びするバードバスも、いくつか置いてあります。日頃から花鳥を愛でる心だけは持っているつもりですので、とても心休まる作品の多い展覧会でした。


素敵なおみやげを頂戴しました



帰りには、おみやげの入った封筒を渡されました。
帰社してから開封してみると、素敵なレターケースと栞が入っていました。
こういう美しい贈り物は本当に嬉しいですね。愛用させていただきます。
出光美術館関係者のみなさま、今日はありがとうございました。
花鳥のしらべ」は、4月5日(金)から6月2日(日)までの開催です。
みなさんも、ぜひ行かれて下さい。ハートフルな時間が持てますよ!



*よろしければ、本名ブログ「天下布礼日記」もどうぞ。



2013年4月5日 一条真也