リメンバー・フェス 

リメンバー・フェス」に参加しました!

 

一条真也です。
6日の夜、北九州市八幡西区折尾のサンレーグランドホールで、秋のイベントが盛大に開催されました。一昨年までは「隣人祭り・秋の観月会」という名称でしたが、昨年からは「リメンバー・フェス」としてアップグレード。ただし、昨年は父が緊急搬送されたため、参加は叶いませんでした。その3日後に父は旅立ちました。

リメンバー・フェス」のチラシ

サンレーグランドホールの前で

受付の前で


ガラポン抽選会


射的


エアダーツ

ヨーヨーつり

各種の屋台が並ぶ

各種の屋台が並ぶ


ドリンク、いかがですか?

 

この日は、射的、ヨーヨーつり、エアダーツなども出店して「縁日」気分を盛り上げていました。また、屋台(外部キッチンカー)として、ハンバーガー、やきとり、やきそば、ドリンク。屋台(社内テント)では、たこ焼き、フライドポテト、ポップコーン、かき氷なども出店しました。


浴衣に着替えました


「祭」の大団扇を持って

キッズダンス


キッズダンスで大盛り上がり!


魅惑のフラダンス


フラダンスは死者を供養するための踊り

 

さらに、ステージイベントとして、キッズダンス~BOOZER CRiB、日本舞踊、フラダンスも行われ、お祭りに華を添えていました。総合芸術であると同時に宗教的な行為でもあるハワイの伝統的な歌舞音曲「フラ」。フラにはダンス、演奏、詠唱、歌唱の全てが含まれます。美しく幻想的な「フラ」の魅力を堪能しました。月あかりの下で繰り広げられるフラダンスは、まるで天女の舞のようでした。ちなみに、フラダンスは死者を供養するためのハワイの踊りです。日本でいえば「盆踊り」と同じなのです。

 

リメンバー・フェス」というのは、拙著の書名でもありますが、ブログ「リメンバー・ミー」で紹介したディズニー&ピクサーの2017年のアニメ映画からインスパイアされたネーミングです。「リメンバー・ミー」は第90回アカデミー賞において、「長編アニメーション賞」と「主題歌賞」の2冠に輝きました。過去の出来事が原因で、家族ともども音楽を禁止されている少年ミゲル。ある日、先祖が家族に会いにくるという「死者の日」に開催される音楽コンテストに出ることを決めます。伝説的ミュージシャンの霊廟に飾られたギターを手にして出場しますが、それを弾いた瞬間にミゲルは死者の国に迷い込んでしまいます。カラフルな「死者の国」も魅力的でしたし、「死」や「死後」というテーマを極上のエンターテインメントに仕上げた大傑作です。



リメンバー・ミー」を観れば、死者を忘れないということが大切であると痛感します。わたしたちは死者とともに生きているのであり、死者を忘れて生者の幸福など絶対にありえません。最も身近な死者とは、多くの人にとっては先祖でしょう。先祖をいつも意識して暮らすということが必要です。拙著『ご先祖さまとのつきあい方』(双葉新書)にも書きましたが、わたしたちは、先祖、そして子孫という連続性の中で生きている存在です。遠い過去の先祖、遠い未来の子孫、その大きな河の流れの「あいだ」に漂うもの、それが現在のわたしたちにほかなりません。

大盆踊り大会がスタート!

月下の盆踊りが正統なのだ!

 

リメンバー・フェスは「秋祭り」と言いたいところですが、まだまだ気温が高くて「夏祭り」といった印象です。夏祭りといえば、「盆踊り」の存在を忘れることはできません。日本の夏の風物詩ですが、もともとはお盆の行事の1つとして、ご先祖さまをお迎えするためにはじまったものです。今ではご先祖さまを意識できる格好の行事となっています。盆踊りというものは、生者が踊っている中で、目には見えないけれども死者も一緒に踊っているという考え方もあるようです。照明のない昔は、盆踊りはいつも満月の夜に開かれたといいます。その意味で、このリメンバー・フェスでの盆踊りは正統なのです。

櫓に上がって挨拶しました


死者とともに踊る!

 

この日、わたしは浴衣を着て盆踊りの櫓の上にあがって、主催者挨拶をしました。わたしは、「みなさま、『リメンバー・フェス』にご参加くださり、ありがとうございます。ただいまの盆踊り、素晴らしかったですね。浴衣姿で踊るお子さん、手拍子を送ってくださったご年配の方々、そして踊りながら空を見上げる、皆さまの表情がとても美しくて・・・・・・胸がいっぱいになりました。この『盆踊り』という文化は、もともとお盆の時期にご先祖さまをお迎えし、一緒に踊るという行事でした。今夜のこの踊りは、まさに“亡き人と生きている人が心を通わせる時間”だったと、わたしは思います」と述べました。

亡き人を想いながら、いまを楽しむ


月下の大演説となりました

 

それから、わたしは「さて、この『リメンバー・フェス』は、家族や友人、地域の人たちと集まって、亡き人を想いながら、いまを楽しむという、ちょっと新しい形のお祭りです。英語で“Remember”、つまり「思い出す」。大切な人のこと、心に残る出来事を思い出して、感謝の気持ちを伝える。それがこのフェスの名前に込めた願いです。射的やヨーヨー、屋台にキッズダンス、フラダンスなどなど、楽しいことを通して、わたしたちは自然と“あの人”を思い出します。一緒に過ごした時間、かけてもらった言葉。心の奥に残っている“あの笑顔”。それこそが、今を生きる力になると、私は信じています」とも言いました。

愛する人を亡くした人へ』 (PHP文庫)

 

今年1月に公開された映画君の忘れ方の原案である拙著愛する人を亡くした人へ(現代書林・PHP文庫)でも紹介しましたが、アフリカのある部族では、死者を二通りに分ける風習があるそうです。人が死んでも、生前について知る人が生きているうちは、死んだことにはなりません。生き残った者が心の中に呼び起こすことができるからです。しかし、記憶する人が死に絶えてしまったとき、死者は本当の死者になってしまうのです。誰からも忘れ去られたとき、死者はもう一度死ぬのです。映画「リメンバー・ミー」の中でも、同じメッセージが訴えらえました。

夜の屋台も大盛況!

これがリメンバー・フェスだ!

 

わたしたちは、死者を忘れてはなりません。それは死者へのコンパッションのためだけではなく、わたしたち生者のウェルビーイングのためでもあります。映画「リメンバー・ミー」から発想された「リメンバー・フェス」は、なつかしい亡き家族と再会できる祝祭ですが、都会に住んでいる人が故郷に帰省して亡き祖父母や両親と会い、久しぶりに実家の家族と語り合う祝祭でもあります。そう、それは、あの世とこの世の誰もが参加できる祭りなのです。日本には「お盆」、海外には「死者の日」など先祖や亡き人を想い、供養する習慣がありますが、国や人種や宗教や老若男女といった何にもとらわれない共通の言葉として、わたしは「リメンバー・フェス」を提案しました。

R&Rツインブックス

 

本日は超満員の人出で、熱気もすごかったようです。月を一方的に愛でるのではなく、月明かりの下で死者も含めた皆で笑い合う、縁に満ちた空間の創出。長年のわが理想が実現したことは、「秋の観月会」から「リメンバー・フェス」へのアップデートの最大の意義でした。この日、この場にいた皇産霊神社の瀬津隆彦権宮司は、「今回のアップデートを通じまして、先祖を迎えて歓待し、そして送り出すというストーリーが完成したように思います。こちらは日本で言うなら同じ構造を持つお盆・お彼岸をアップデートしたものとして、年中行事の新たな歴史を刻まれたものではないでしょうか」との感想を寄せてくれました。将来、ニュースなどで「今日は世界共通のリメンバー・フェスの日です」などと言われる日を夢見ています。この後は瀬津権宮司が祭司を務める月への送魂が行われます。そう、今夜はロマンティック・デスリメンバー・フェスのR&Rツインブックスのリアル・イベントなのです。この日は最新刊の死者とともに生きる産経新聞出版)も販売し、よく売れました。ということで、次はいよいよ、「月への送魂」です!

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最新刊『死者とともに生きる』もよろしく!

 

*よろしければ、佐久間庸和ブログもお読み下さい!

 

2025年9月6日  一条真也