12月度総合朝礼

一条真也です。
ついに12月になりました。今年も、あと1ヵ月!
1日の朝、わが社が誇る儀式の殿堂である小倉紫雲閣の大ホールで、サンレー本社の総合朝礼を行いました。空調やソーシャルディスタンスには最大限の配慮をしています。

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開始前のようす

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最初は、もちろん一同礼!

f:id:shins2m:20211201084913j:plain社歌斉唱のようす

f:id:shins2m:20211201085056j:plainマスク姿で登壇しました

 

全員マスク姿で、社歌の斉唱および経営理念の唱和を小声で行いました。それから社長訓示の時間となり、わたしがチリアンパープルの不織布マスクに同色のネクタイをつけて登壇。わたしは、まず、「昨年18日、わが社は創立55周年を迎えました。何とかここまで来られたのは社員の皆様のおかげです。心から感謝しております。日経新聞の一面で『志を探して』という連載が開始しました。いよいよ、アンビショナリー・カンパニーの時代が到来したことを実感させます」と言いました。また、コロナの新規感染者は減少しましたが、新たにオミクロン株が登場しており、油断はできません」と言いました。

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オミクロン株に御用心!

f:id:shins2m:20211201105309j:plainマスクを外しました

 

さらに、以下の話をしました。11月23日、京都で「日本人と死生観」と題するシンポジウムが開催されました。会場は京都大学稲盛財団記念館で、やまだようこ氏(ものがたり心理研究所所長・京都大学名誉教授)、鎌田東二氏(上智大学グリーフケア研究所特任教授・京都大学名誉教授)、広井良典氏(京都大学こころの未来研究センター教授)とともに、わたしも出演しました。やまだ先生は物語研究の、鎌田先生は宗教哲学の、広井先生は定常型社会、すなわちSDG´sの、わが国における第一人者です。わたしは儀式研究の専門家として登壇し、「死生観の『かたち』」について発表しました。

f:id:shins2m:20211201115446j:plain社長訓示のようす

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熱心に聴く人びと

 

日本人の死生観の「かたち」である葬儀は、昨今、家族葬直葬に代表されるように「薄葬」化しています。現在の日本では、通夜も告別式もせずに火葬場に直行するという「直葬」が増えつつあります。あるいは遺灰を火葬場に捨ててくる「0葬」といったものまで注目されています。しかしながら、「直葬」や「0葬」がいかに危険な思想を孕んでいるかを知らなければなりません。葬儀を行わずに遺体を焼却するという行為は「礼」すなわち「人間尊重」に最も反するものです。そこで、わたしは「永遠葬」を打ち出しました。「人は永遠に供養される」という意味です。日本仏教の特徴の1つに、初七日から百ヶ日の忌日法要、一周忌から五十回忌までの年忌法要があります。

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「成仏」とは何か?

 

五十回忌で「弔い上げ」を行った場合、それで供養が終わりというわけではありません。故人が死後五十年も経過すれば、配偶者や子どもたちも生存している可能性は低いと言えます。そこで、死後半世紀も経過すれば、死者の霊魂は宇宙へ還り、人間に代わってホトケが供養してくれるといいます。つまり、「弔い上げ」を境に、供養する主体が人間から仏に移るわけで、供養そのものは永遠に続くわけです。まさに、永遠葬です。有限の存在である「人」は無限のエネルギーとしての「仏」に転換されるのです。これが「成仏」です。あとは「エネルギー保存の法則」に従って、永遠に存在し続けるのです。つまり、人は葬儀によって永遠に生きられるのです。葬儀とは、「死」のセレモニーではなく「不死」のセレモニーなのです。

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四大「永遠葬」について語る

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熱心に聴く人びと

 

そして、現在取り組んでいる葬イノベーション――四大「永遠葬」を紹介しました。日本人の他界観を大きく分類すると、「山」「海」「月」「星」となりますが、それぞれが対応したスタイルで、「樹木葬」、「海洋葬」、「月面葬」、「宇宙葬」となります。その中でも、月面葬がこれから注目されると思われます。月は死者の霊魂が赴く死後の世界だとされています。多くの民族の神話と儀礼において、月は死、もしくは魂の再生と関わっています。規則的に満ち欠けを繰り返す月が、死と再生のシンボルとされたことは自然です。夜空にくっきりと浮かび上がる月は、あたかも輪廻転生の中継基地そのものと言えます。かくして、月に地球人類の墓標としての「月面聖塔」を建立し、レーザー(霊座)光線を使って地球から故人の魂を月に送る「月への送魂」を、わが社は提唱しています。

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最後に道歌を披露しました

 

2025年に大阪万博が開催されます。高度成長の只中に行われた1970年の大阪万博は「人類の進歩と調和」がテーマでしたが、25年の万博は「老いと死」がテーマのようです。ならば、前回のシンボルが「太陽の塔」なら、今回は「月の塔」とするべきではないでしょうか。ずっと月を追い求めてきたサンレー思想が大阪万博に反映されることを大いに楽しみにしています」と述べてから、以下の道歌を披露しました。

 

太陽を見上ぐる人は生追えど

  老いと死ならば月を見上げん

 

f:id:shins2m:20211201090656j:plain「今月の目標」を唱和

f:id:shins2m:20211201105833j:plain最後は、もちろん一同礼!

 

総合朝礼の終了後は、サンレー北九州本社の本部会議を行います。昨年はなんとかコロナイヤー1年目を黒字で乗り切りましたが、コロナ2年目となる今年は正念場を迎えています。全社員が全集中の呼吸で全員の力を合わせて最後まで走り抜きたいです。泣いても笑っても、今年もあと1ヵ月。これから日毎に寒くなりますが、体調に気を配り、新型コロナウイルスの感染にも万全の注意を払いながら、気を引き締めていきたいです。

 

2021年12月1日 一条真也