手取紫雲閣起工式  

一条真也です。
4日の朝、福岡空港から小松空港に飛びました。
15時からは、手取紫雲閣の新築工事起工式が行われ、わたしは施主として参加しました。場所は、石川県白山市湊町巳30番1であります。一等地です。設計管理は翠建築設計室さん、施工はトーケンさんです。

f:id:shins2m:20190904145852j:plain身を清めて、儀式の場へ!

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起工式のようす

f:id:shins2m:20190904151224j:plain式次第

f:id:shins2m:20190904151216j:plain起工神事の神饌

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暑かったです!

 

神事は、氏神様をおまつりする藤塚神社の藤基辰正宮司にお願いしました。まずは地鎮祭を行いましたが、土地の四隅に青竹を立て、その間を注連縄で囲って祭場とします。祭場の中には木の台(八脚台という)を並べ、その中央に神籬(ひもろぎ)を立てて祭壇とします。神籬とは、大榊に御幣・木綿を付けた物です。これに神を呼ぶのです。

f:id:shins2m:20190904151404j:plain祭主より鎌を受け取る

f:id:shins2m:20190904154938j:plain「斎鎌之儀」を行いました

 

さらに祭壇には、酒・水・米・塩・野菜・魚といった「供え物」を供えます。祭主が祝詞を奏上し、「清祓之儀」を行います。若い野尻宮司祝詞は元気良く、警蹕の「オーッ」という声も大きかったです。きっと産土の神様にしっかりと届いたことでしょう。そして、「鍬入之儀」が行われます。今日はわたしが「斎鎌之儀」を、翠建築設計室の岡本代表が「斎鍬之儀」を、トーケンの小清水副社長が「斎鋤之儀」を行いました。「斎鋤之儀」が終わった後、崩れた土の上に「鎮物」と書かれた紙が置かれました。わたしも、これまで数多くの起工式を経験していますが、これは初めて見ました。

f:id:shins2m:20190904151647j:plain玉串奉奠で柏手を打ちました

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拝礼しました

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玉串奉奠のようす

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やはり暑かったです!

 

玉串奉奠では、わたしが最初に二礼二拍手一礼しました。その後、翠建築設計室の岡本代表、トーケンの小清水副社長に続いて、サンレー北陸の東常務が玉串奉奠しました。それから、撤饌、昇神之儀が行われて閉式となり、藤塚神社の藤基宮司の発声で神酒を拝戴しました。

f:id:shins2m:20190904152304j:plain神酒拝戴のようす

f:id:shins2m:20190904152309j:plain神酒拝戴のようす

 

いつも思うのですが、紫雲閣で行われる葬儀は、いわゆる「仏式葬儀」と呼ばれるものがほとんどですが、これは純粋な仏教儀礼ではありません。日本の「仏式葬儀」には儒教の要素が大きく入り込んでおり、いわば「仏・儒合同儀礼」としてのハイブリッド・セレモニーなのです。しかし、その舞台であるセレモニーホールを建設する際には、神道による「地鎮祭」が執り行われるというのが面白いですね。やはり、仏教や儒教に関わる儀式の舞台を作る上でも、その土地の神様(氏神)に土地を使わせていただくことの許しを得なければならないのです。ここに、わたしは日本人の「こころ」が神道・仏教・儒教の三本柱によって支えられていることを痛感します。

f:id:shins2m:20190904152459j:plain施主挨拶をしました

 

みんなで御神酒を頂いてから、最後はわたしが施主挨拶をしました。わたしは、「現在わが社には、北陸で14、全国では79のセレモニーホールがございますが、新たに手取紫雲閣が加わります。この地区は環境の良い素晴らしい土地柄ですし、何よりも弊社の会員様が多くいらっしゃる地域です。このような素晴らしい場所に新しい施設を作れることを心より嬉しく思います」と述べました。

f:id:shins2m:20190904152418j:plain地名について語りました

それから、以下のように述べました。
「手取の名の元となった手取川ですが石川県の名称の由来とされています。手取川は石川県民から広く愛され、加賀百万石の礎となった米作農耕に大きな影響を与えております。手取川と言う名前の由来にはいくつかあり、源平のむかし倶利伽羅の合戦を終えた木曾義仲の軍が急流を渡るために手を取り合って渡ったからとか、氾濫のたびに渡るのに手間どったからだとか言われています」

f:id:shins2m:20190904152457j:plainセレモニーホールの意味を語りました

 

さらに、「わたしは、セレモニーホールというのは魂の港であると思っています。新しい魂の港から故人を素晴らしい世界へお送りさせていただきたいです。ぜひ、新施設で最高の心のサービスを提供させていただき、この地の方々が心ゆたかな人生を送り、人生を卒業されるお手伝いをさせていただきたいと願っています」と述べました。

f:id:shins2m:20190904152531j:plain工事は安全第一でお願いします!

 

そして、わたしは「それではなく、わが社では、セレモニーホールの進化論というものを構想しています。すなわち、コミュニティセンターへの進化です。『葬儀をする施設』から『葬儀もする施設』へ。お元気な高齢者の方々が普段から集い、人生を豊かにするお手伝いをさせていただきたいと願っております。最後に、何は置いても、工事は安全第一でお願いします」と言いました。

f:id:shins2m:20190902182741j:plain手取紫雲閣イメージパース

 

今日の加賀は好天に恵まれており、ダークスーツにネクタイを締めると、かなり暑かったです。しかし、やはり儀式というのは良いものですね。人は、儀式によって魂を活性化させ、生きる活力を得るのでしょう。なお、手取紫雲閣の完成は令和2年3月25日を予定しています。明日、5日からはサンレー北陸の社員旅行に参加します。

 

2019年9月4日 一条真也