ハロウィンは死者の祭り

一条真也です。
11月になりました。1日は、朝からサンレー本社での総合朝礼に本部会議と、大忙しでしたね。そんな中、WEB「ソナエ」に連載している「一条真也の供養論」の第4回目がアップしました。タイトルは、「ハロウィンは死者の祭り」です。

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ハロウィンは死者の祭り

 

昨日10月31日は、ハロウィンでした。今年は暴徒が大暴れした東京の渋谷をはじめ、全国で多くの若者たちが仮装して大いに盛り上がりました。ハロウィンはもともとキリスト教における「万聖節」の前夜祭で、日本では「お盆」に近い年中行事です。仮装した子どもたちが「お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ!」と言いながら、近所の家を訪問します。かぼちゃをくりぬき、中にろうそくを灯した「ジャック・オウ・ランタン」が有名ですね。

 

拙著『決定版 年中行事入門』(PHP研究所)に詳しく書きましたが、戦後、日本人は多くの新しい年中行事を作り、あるいは受け入れてきました。その代表的なものこそ、クリスマス、バレンタインデー、そしてハロウィンです。その他にも、イースター、聖パトリックデー、サンクスギビングデー、ボスの日、セクレタリーの日、あるいはサン・ジョルディの日など、本来、日本の年中行事にはなかった記念日や年中行事が目立ってきました。

 

年中行事のカタカナ化は、外来の行事の輸入にとどまりません。近年では「七夕」を「ラブ・スターズ・デー」や「サマー・バレンタイン」などと称して宣伝する店もあります。カタカナ行事の〝王様“であるクリスマスは、日本のお盆と同じく、死者をもてなす祭りです。この習慣が、アメリカのハロウィンに受け継がれたのです。というわけで、ハロウィンは単なるドンチャン騒ぎするイベントではありません。もちろん、お盆にも盆踊りのような楽しいイベントが付随していますが、そのコンセプトは「供養」です。たとえキリスト教徒でなくても、ハロウィンの夜には、今は亡きなつかしい人を思い出したいものです。

 

決定版 年中行事入門

決定版 年中行事入門

 

 

2018年11月1日 一条真也