台北市営斎場

一条真也です。
ブログ「台湾の思い出」に書いたように、昨年の師走に台湾に行ってきました。韓国に続く、東アジア冠婚葬祭業国際交流研究会のミッションです。
訪台初日に「台北市営斎場」を訪れました。正式には「第二台北市営斎場」ですが、ここは、以前にも訪れたことがあります。ブログ「ソウル市火葬場」で紹介した韓国の斎場が非常に近代的であるのに比べて、ここは古い感じのする施設でした。生花を積んだ多くのトラックが会場まで乗り入れて、スタッフが祭壇の設営を行っていました。


台北市営斎場の入場門

葬儀情報を示す電光掲示

花を積んだトラックがたくさん

会場の設営のようす

「仏堂」もあります

「仏堂」内のようす

「拝飯室」のようす



現在、この斎場では1日に80人平均で火葬しているそうです。全部で14基の炉があり、最大で138体まで能力があります。1体あたりの所要時間は90分で、祝日以外に休みはありません。週に2回、最大12人まで市営の合同葬儀を行います。台北市民であれば誰でも申し込むことができるそうです。



また、死亡場所から搬送したあとは、鎮魂式を行い、遺体は冷凍保存されます。供養のための「仏堂」もありました。珍しかったのは「拝飯」という故人に御飯を捧げる儀式で、斎場内には「拝飯室」も備えられており、お供えの食事や人形などがたくさん並べられていました。ここでは、葬儀、火葬を含めてすべてがワンストップで行われます。このような施設が公営で、葬祭業者がそこを利用して葬儀を行うわけです。ここまで公民の役割が明確に分担されていることが興味深かったです。



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2013年4月3日 一条真也