一条真也です。
4月2日、新入社員研修としての「社長訓話」を行いました。会場は松柏園ホテルですが、庭園の桜が見事でした。
松柏園の庭の桜を背景に🌸
開始前のようす
起立! 礼! よろしくお願いします!
社長訓話を行いました
社長訓話の会場は、松柏園ホテルの人気バンケット「ザ・ジュエルボックス」でした。まずは桜色の春マスクを外して、パワーポイントを使いながら、スクール形式で訓話を行いました。マスクで顔は隠れていますが、まだ学生の面影を残す新入社員たちを前にすると、大学の客員教授として講義をしているような気分になりました。
社長訓話のようす
心を込めて話しました
サンレーについて語りました
「S2M宣言」について説明しました
新入社員を前に、まずは「サンレー」という社名の意味から説明しました。その意味は「SUNRAY(太陽の光)」「産霊」「讃礼」と3つあります。じつは、これらは「令和」にも通じるキーワードです。経営理念である「S2M」についても説明しました。
わが社の事業について
「事業の定義」について
本当は何を売っているのか?
わが社が提供するもの
その後、「事業の定義」に話題を移し、わが社が提供するものについて話しました。わが社の事業の柱といえば冠婚・葬祭・互助会ですが、その三本柱はそれぞれ「平和」「平等」「人の道」を提供していると述べました。さらには、「互助会」について、「冠婚葬祭業」について、それぞれ、その本質を説きました。
ウェルビーイングについて
コンパッションについて
産霊(むすび)について
真剣に聴く新入社員たち
サービス業からケア業への進化を目指すサンレーは、「ウェルビーイング」と「コンパッション」を追求しています。ウェルビーイングは、WHO(世界保健機関)憲章における、健康の定義に由来した思想です。その定義は、「健康とは、たんに病気や虚弱でないというだけでなく、身体的にも精神的にも社会的にも良好な状態」というもの。ウェルビーイングは、自らが幸福であり、かつ、他人を幸福にするという人間の理想が集約された思想と言えるでしょう。ウェルビーイングといえば、わが社が約40年前に経営理念に取り入れた思想です。1986年の創立20周年には「Being!ウェルビーイング」というバッジを社員全員が付け、社内報の名前も「Well Being」でした。当時の社長であった佐久間進名誉会長の先見の明には世間も驚いています。
コンパッションの時代が来た!
コンパッションの構造
「コンパッション」も時代のキーワードです。「コンパッション都市」とは、老・病・死・死別の喪失を受け止め、支え合うコミュニティですあり、グリーフケアを中核とした都市です。コンパッションとは「思いやり」であり、仏教の「慈悲」「利他」、儒教の「仁」、キリスト教の「隣人愛」にも通じます。仏教の「慈悲」といえば、ミャンマー仏教が最重要の経典とする『慈経』はブッダの最古の教えとされています。また、ミャンマー仏教は瞑想の本場だとされますが、瞑想は現在「マインドフルネス」と名前を変えて一大ムーヴメントを起こしています。GAFAをはじめ、ヤフー、ゴールドマンサックスなどの一流企業が軒並みマインドフルネスを取り入れています。
七五三晴れ着無償レンタルについて
成人式晴れ着無償レンタルについて
昨年の1月、みなさんが今いるこの松柏園ホテルが全国的に注目を集めました。北九州市の「二十歳の祭典」で振り袖に墨汁をかけられるという事件の被害に遭われたお客様に対しての松柏園のコンパッション対応が高い評価を得たのです。被害に遭った20歳の女性が新しい晴れ着を着て松柏園の庭園で写真撮影していたとき、それを見ていた新規のお客様(親御様)が「ぜひ、松柏園で子供の婚礼をお願いしたい」と予約して下さいました。わたしは、「優しさの上書き」が「幸せの連鎖」を起こしたと思いました。わたしたちは、「CSHW」を提供したいと願います。それは、Compassion(思いやり)→ Smile(笑顔)→Happiness(幸せ)→ Well‐being(持続的幸福)のハートフル・サイクルです。
ウェルビーイング&コンパッションを語る
熱心に聴く新入社員
ウェルビーイングとコンパッションを包括すると、「ありのままの自分を大切に、他人に優しく生きる」というメッセージが浮かび上がってきます。さらに、ウェルビーイングには「平和」への志向があると思います。実際、ベトナム戦争に反対する対抗文化(カウンターカルチャー)として「ウェルビーイング」は注目されました。一方、「コンパッション」の原点は、『慈経』の中にあります。ブッダが最初に発したメッセージであり、その背景には悲惨なカースト制度があったと思います。ブッダは、あらゆる人々の平等、さらには、すべての生きとし生けるものへの慈しみの心を訴えました。つまり、コンパッションには「平等」への志向があるのだと思います。
有縁社会の再生について
わが社がこの世からなくしたいもの
平和と平等といえば、「結婚は最高の平和である」「死は最大の平等である」というわが社の二大テーゼに繋がります。地球環境の問題は別にして、人類の普遍的な二大テーマは「平和」と「平等」です。その「平和」と「平等」を実現するという崇高な志をわが社は抱いています。誰でも幸せになりたいでしょう。でも、「自分が幸せになりたい」というのは夢であり、「世の多くの人々を幸せにしたい」というのが志です。夢は私、志は公に通じているのです。自分ではなく、世の多くの人々、「幸せになりたい」ではなく「幸せにしたい」、この違いが重要なのです。若いみなさんは、ぜひ、志を高く、強く持っていただきたい。そして最後に「天下布礼」の大志を抱きながら、新しい時代を共に創造しよう!」述べました。マスクの上から覗く新入社員たちの目がキラキラと輝いていました!
みなさんに大いに期待しています!
起立! 礼! ありがとうございました!
企業の真の宝は施設などではなく、人です。特に、わが社のようなケア業のアンビショナリー・カンパニーは人がすべてです。今日の講話は1時間という短い時間でしたが、みんな真剣に聞いていました。みんな、わたしの話に興味を持ってくれていることが実感できました。彼らが冠婚葬祭やホテルなどのケア業の現場、あるいはサポート部門で活躍してくれる日が楽しみです!
日の本の礼の社に咲く花は
人をもてなす若き桜よ 庸軒
松柏園ホテルの庭園にて🌸
2024年4月2日 一条真也拝