4月度総合朝礼

一条真也です。
4月になりました。
1日の朝は素晴らしい晴天、小倉紫雲閣の桜も満開!

f:id:shins2m:20220401101251j:plain小倉紫雲閣の桜は満開!

 

この日の午前8時45分から、わが社が誇る儀式の殿堂である小倉紫雲閣の大ホールにおいて、サンレー本社の総合朝礼を行いました。もちろん、ソーシャルディスタンスには最大限の配慮をしています。

f:id:shins2m:20220401084503j:plain4月度総合朝礼前のようす

f:id:shins2m:20220401084559j:plain最初は、もちろん一同礼!

f:id:shins2m:20220401084627j:plain社歌斉唱のようす

f:id:shins2m:20220401084811j:plain春マスク姿で登壇しました

 

全員マスク姿で社歌の斉唱は黙唱で行いました。それから社長訓示の時間となり、わたしが春を呼ぶピンクの不織布マスク姿で登壇しました。まず、わたしは「今日は4月1日です。新入社員のみなさんをお迎えします。わが社は冠婚葬祭をはじめ、介護施設温浴施設などを運営する会社ですが、サービス業からケア業への進化を図っています。そして、それは人間尊重思想としての『礼』を中心とする礼業でもあります。これから、若い人たちと一緒に新しい時代を創っていきましょう!」と言いました。

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マスクを外しました

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SDGs奨励賞の表彰状を披露

さて、北九州市はかねてよりSDGsに熱心に取り組んでいますが、「2021北九州SDGs都市アワード」において、わがサンレーが奨励賞を受賞しました。他の受賞企業は製造業が多く、いわゆる非製造業ではわが社のみのようです。まことに名誉なことです。ちなみに、ブログ「奥田知志さんの来社」で紹介した認定NPO法人抱樸さんはなんと大賞を受賞されています。アカデミー賞でいえば、大賞を受けた抱樸抱樸代表の奥田さんが主演男優賞に相当します。わたしは、主演をサポートする助演男優賞をお受けする気持ちで、奨励賞の表彰状を受け取りました。

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論語と冠婚葬祭』の完成を報告

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「礼」について話しました

 

わたしは、中国哲学者の加地伸行先生と『論語と冠婚葬祭』(現代書林)という対談本を刊行しました。加地先生はわが国における儒教研究の第一人者ですが、対談では「礼」について大いに語り合いました。「礼」は儒教の真髄ともいえる思想です。そもそも礼(禮)という字は、「示」(神)と「豊」(酒を入れた器)から成るように、酒器を神に供える宗教的な儀式を意味します。古代には、神のような神秘力のあるものに対する禁忌の観念があったので、きちんと定まった手続きや儀礼が必要とされました。これが、礼の起源であるといわれます。

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「礼」の観念の変化について

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熱心に聴く人びと

 

こうした礼の観念が変質し、拡大していくのは、春秋・戦国時代からです。礼の宗教性は希薄となり、もっぱら人間が社会で生きていくうえで守るべき規範、つまり社会的な儀礼として、礼は重んじられるようになります。『論語』にも礼への言及は多く、このことからも孔子の時代には、礼は儒家を中心によく学ばれていたことがわかります。孔子の門人たちにとって、礼を修得しなければ教養人として自立したことにはならないとされ、冠婚葬祭などのそれぞれの状況における立ち居ふるまいも重要視されるようになったのです。いずれにしろ、孔子にはじまる儒家は礼の思想にもとづく秩序ある社会の実現をめざしていました。

f:id:shins2m:20220401085231j:plain結局うまくいくのは、礼儀正しい人である!

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熱心に聴く人びと

 

P・M・フォルニという人がいます。アメリカ・メリーランド州ボルチモアに本部を置くジョンズ・ホプキンス大学のイタリア文学教授ですが、長年、礼節をテーマにした講義やワークショップを行なってきました。礼節(=Civility)という言葉の由来は、都市(=City)と社会(=Society)という言葉にあります。フォルニは、著書『結局うまくいくのは、礼儀正しい人である』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)で、「礼節という言葉の背景には、都市生活が人を啓蒙する、という認識があるのです。都市は人が知を拓き、社会を築く力を伸ばしていく場所なのです。人は都市に育てられながら、都市のために貢献することを学んでいきます(上原裕美子訳)」と述べます。そして礼節とは「よい市民になること」「よき隣人であること」を指しているといいます。

f:id:shins2m:20220401095911j:plain最後に、道歌を披露しました

 

フォルニは、「礼節ある生き方を選ぶということは、他者や社会のために正しい行動を選ぶということです。他者のために正しく行動すると、その副産物として人生が豊かにふくらむのです」と述べ、さらに「他人に親切にするのはよいことである」という真理は永久に色あせないと訴えます。そして、「人生で最も重要なのは他者とのふれあいである」と断言し、「礼節を守るのは、人と人とのふれあいの質を上げる最も確実な方法です。ふれあいの質が高まれば、人生はうるおいます」と提言するのでした。提言するのでした。わたしは、「『礼の社』に集ったわたしたちも、ぜひ、礼儀正しい人を目指しましょう!」と述べてから、以下の道歌を披露しました。

 

人に会ひ人を重んじ礼すれば 
     人とふれあひ人に愛され

 

f:id:shins2m:20220401090453j:plain「今月の目標」を唱和

f:id:shins2m:20220401090516j:plain最後は、もちろん一同礼!

 

総合朝礼の終了後は、松柏園ホテルで新入社員の辞令交付式を行います。明日は、本部会議と新入社員への社長訓話を行います。昨年、一昨年はなんとかコロナイヤーを黒字で乗り切りましたが、コロナ3年目となる今年は正念場を迎えています。全社員が全集中の呼吸で全員の力を合わせて最後まで走り抜きたいです。

 

2022年4月1日 一条真也拝