菅新総裁へのお願い

一条真也です。
14日、東京に来ました。ずいぶんと涼しく、秋の気配を感じました。羽田空港から西新橋にある一般社団法人 全日本冠婚葬祭互助協会に直行し、担当副会長を務める儀式継創委員会の会議に参加しました。委員長をはじめ、委員のみなさんはリモート参加でした。



会議冒頭の副会長挨拶で、わたしは「今日、自民党の新総裁が決定します。先日、候補のお三方が少子化について討論しておられましたが、わたしは日本においては少子化の前に非婚化・晩婚化の問題があり、この問題を解決するためにも結婚式が必要であると考えます。結婚式を挙げないと、結婚する意欲が確実に低下し、夫婦ができず、子どもが生まれないからです。また、葬祭業はエッセンシャル・ワークであり、冠婚も葬祭もともに社会の存続のために不可欠の文化装置であると考えます。新しい総裁には葬祭の大切さをよくご理解いただき、結婚式を挙げる若いカップルを助成する政策を立てていただきたいと思います」と述べました。そして、その直後、菅義偉官房長官が新総裁に選出されました。心よりお祝いを申し上げます。

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自民党の新総裁に菅氏が!(NHK)

 

わたしが、菅新総裁に初めてお目にかかったのは、横浜で行われた冠婚葬祭業界の大先輩の「お別れ会」でした。その方の息子さんとの親交も深く、菅総裁は冠婚葬祭の重要性をよく理解されておられるようです。また、菅総裁は一連のGoToキャンペーンを主導してこられた方です。ブログ「GoToウエディングの実施を!」にも書きましたが、ぜひ、菅総裁が総理大臣になられた暁には、日本人が結婚式を挙げる政策を立てていただきたいと思います。結婚式の費用とか交通費などを助成する、いわば「GoToウエディング」です。「GoToウエディング」は「GoToトラベル」のように業界救済、つまり経済のためではなく、社会のために行うものです。日本は、いま最大の国難に直面しています。それは新型コロナウイルスの問題でも、中国の領土侵犯の問題でも、北朝鮮のミサイル問題でもありません。より深刻なのが人口減少問題です。

 

 

国立社会保障・人口問題研究所(社人研)が発表した「日本の将来推計人口」(2017年)によれば、15年には約1億2700万人だった日本の総人口が、40年後には9000万人を下回り、100年も経たないうちに5000万人ほどに減少することが予測されます。ブログ『未来の年表』で紹介したベストセラーの著者である大正大学客員教授の河合雅司氏は、「こんなに急激に人口が減るのは世界史において類例がない。われわれは、長い歴史にあって極めて特異な時代を生きているのである」と述べています。人口減少を食い止める最大の方法は、言うまでもなく、たくさん子どもを産むことです。そのためには、結婚するカップルがたくさん誕生しなければならないのですが、現代日本には「非婚化・晩婚化」という、「少子化」より手前の問題が潜んでいます。

 

儀式論

儀式論

  • 作者:一条 真也
  • 発売日: 2016/11/08
  • メディア: 単行本
 

 

わたしは、『儀式論』(弘文堂)において、人間は儀式という「かたち」によって不安定な「こころ」を安定させ、幸せになれるのではないかと述べました。儀式とは人間が幸福になるためのテクノロジーであると言えるでしょう。また同書の中で、わたしは「結婚式は結婚よりも先にあった」という自説を展開しています。一般に、多くの人は、結婚をするカップルが先にあって、それから結婚式をするのだと思っているのではないでしょうか。でも、そうではないのです。

 

古事記 (岩波文庫)

古事記 (岩波文庫)

  • 作者:倉野 憲司
  • 発売日: 1963/01/16
  • メディア: 文庫
 

 

日本人の神話である『古事記』では、イザナギイザナミはまず儀式をしてから夫婦になっています。つまり、結婚よりも結婚式のほうが優先しているのです。他の民族の神話を見ても、そうでした。すべて、結婚式があって、その後に最初の夫婦が誕生しています。結婚式の存在が結婚という社会制度を誕生させ、結果として夫婦を生んできたのです。結婚式があるから、多くの人は婚約し、結婚するのです。結婚するから、子どもが生まれ、結果として少子化対策となります。

 

 

結婚がなくなれば、子どもの出生が少なくなり、子どもが成長して大人となり、老いていって次の世代へ繋がることもなくなります。すなわち、結婚は生命のサイクルの起点なのです。観光や外食と違って、結婚式は社会の維持のために絶対に必要です。冠婚業はけっして単なるサービス産業ではありません。日本という国を継続させていくエンジンのような存在です! 菅新総裁は、今日の当選挨拶の最後に「私の目指す社会像は、自助・共助・公助、そして絆であります。まず自分でできることは自分でやってみる。そして地域や家族で共に助け合う。その上に立って、政府がセーフティネットでお守りをする。そうした、国民から信頼される政府を作っていきたい。そのためには、役所の縦割り、既得権益、そして悪しき前例主義、こうしたことを打破して、規制改革を進めてまいります。そして、国民の皆さんのために働く内閣を作ってまいります」と述べられました。自助・共助・公助、そして絆の社会とは、まさに相互扶助の互助社会ではありませんか! ぜひ、互助の精神で「GoToウエディング」の実施を切に願うものであります。



最後に、東京に来て、あまりの涼しさに「ああ、夏が終わったな」と感じました。7年8カ月という長かった安倍政権の夏も終わりました。今日の東京の新型コロナウイルスの感染者は80名でした。このまま減少し続けることを願うばかりです。今年のコロナ禍の夏は、わたしを含め、多くの方々が「何もできなくて・・・夏」といった感じだったのではないでしょうか? 今後は良いことがたくさんありますように!


2020年9月14日 一条真也

 

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