冠婚葬祭万博

一条真也です。
小倉から4時間45分かけて新幹線のぞみ号で東京に来ました。台湾から帰国して以来、耳の具合が良くないので、飛行機を避けたのです。
JR新大阪駅を通過する頃、iPadを開いたら、ヤフー・ニュースのTOPに「大阪万博 新たなテーマ公表」という記事を見つけました。


ヤフー・ニュース」より



松井一郎大阪府知事は「東京が二度目なら大阪も二度目を」とばかりに、「大阪万博」誘致に前のめりだそうですが、わたしは基本的に「万博の時代は終わった」と考えています。それであまり興味はなかったのですが、何気なく記事を読んでみると、以下のように書かれていました。
「大阪での誘致を目指す2025年の万博については、当初『健康と長寿』がテーマでしたが、若者に関心を持たれにくいということで13日、新たなテーマが公表されました。2025年、大阪万博の新テーマに掲げることになったのは『いのち輝く未来社会のデザイン』。では、このテーマに沿って具体的に万博で何を見せるのか? 資料をじっくり読むと・・・・・・。
『万博婚。遺伝子データを活用したマッチングなど、新しい出会いを応援する』(パビリオン案「万博婚」)
展開事例として、実に挑戦的な案が並んでいました。ほかにも“Memento Mori(死を思え・ラテン語)”。人間が生を感じるのは死を身近に感じる瞬間が多いということで、“太陽の塔”ならぬ“天国の塔”からバンジージャンプするパビリオンです。
一方、パワードスーツに身を包んだ高齢者とたくましい肉体の若者が、ヒップホップなどのダンスで対決するというもの。その姿を通して、全世代を元気付ける企画だそうです。実はこれらは8年後の万博の主役、いまの若者から募集していたアイデアでした。
『学生の皆さん方にもご協力をいただいて、幅広い方と意見交換をさせていただいた』(経済産業省 住田孝之氏)
日本はこれらのアイデアも検討し、早ければ4月にも正式に万博開催に立候補する予定で、すでに名乗りを上げているフランス・パリなどと誘致競争を繰り広げることになります」



おおっ! 万博婚! 天国の塔! なんて素晴らしい企画でしょうか!
パワードスーツやヒップホップなど、どうでもいいです。
万博婚や天国の塔は「結婚」と「死」をメインテーマにしているわけですから、これは「冠婚葬祭万博」と呼べるかもしれません。経済産業省は互助会をはじめとした冠婚葬祭業界を管轄する省庁ですから、広く業界に協力を呼びかけることでしょう。この万博で、未来の結婚式や葬儀が提案されるかもしれません。わたしが客員研究員を務める冠婚葬祭総合研究所の社長さんは経産省のOBですので、ぜひ研究所でパビリオンのコンセプト立案や企画に携わってほしいです。不肖わたしも協力させていただきます!
2025年の万博開催地を決定する博覧会事務局(BIE、本部・パリ)は来年1月から立候補を受け付けますが、すでに候補地の大阪湾の人工島・夢洲の埋め立て拡大や、市営地下鉄の延伸が打ち出されています。


わたしは、7歳のときに両親に大阪万博に連れて行ってもらいました。
ブログ「太陽の塔」で紹介した岡本太郎がデザインした「太陽の塔」、ブログ『昭和ちびっこ未来画報』で紹介した「三菱未来館」といった超人気施設は、あまりに待ち時間が長いので断念しました。でも、万博の公式ガイドブックに掲載されている「三菱未来館」や「太陽の塔」の内部を紹介した図解を穴があくほど見つめた記憶があります。


あの頃、子どもたちにとって「未来」はキラキラ輝いていました。
今の子どもたちにとって、「未来」はどのような存在なのでしょうか。
それにしても、「メメント・モリ」とか「天国の塔」とか、ムチャクチャ魅力的やないか! もしかして、おいどんのために企画してくれたんか?(笑)
2025年の大阪万博が楽しみになってきました!



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2017年3月14日 一条真也