ビッグダディが教えてくれたこと

一条真也です。
ブログ「洗心会」で紹介したように、昨夜は、小倉ロータリークラブの懇親会に参加しました。二次会では誕生日祝いをしていただき、飲み過ぎました。
二日酔いですが、これから飛行機を乗り継いで函館へ向かいます。
ところで、昨日の「デイリースポーツ」の記事には仰天しました。


「デイリースポーツ・オンライン」5月10日



ビッグダディ、7度目の結婚は成立したかも不明 ブログで経緯つづる」の大見出しで、以下のような記事が書かれています。
ビッグダディこと、林下清志氏(51)が10日、ブログを更新し、7度目の婚姻届にサインした事実を公表したものの、結婚が成立したかどうかは不明という摩訶不思議な状況を説明した。林下氏のブログのタイトルは『7度目の結婚は最速で・・・』。その中で今回の結婚のいきさつを改めて説明した。
居酒屋でたまたま一緒になった女性がいつでも結婚できるようにと、婚姻届を持ち歩いていることを知り『俺でよければ書きますよ』と、すぐにサインし、婚姻届を女性に預けたという。
『結婚した途端に様々な関連事項が発生しますから、婚姻届をだしてなるべく早くまた離婚届をだそうということで『それでも俺の謄本には永久に嫁として名前が残りますよ』と言うと『それは嬉しいな、なんかめっちゃおもろいわ』そう喜んでくれたので成立した話です』と説明した。
ただそのことが一部で報道されたため『この騒ぎで婚姻届も提出せずに終わるのかもしれませんね。その辺りの判断も彼女に任せてあります』と7度目の結婚が成立したかどうかは、林下氏もわからないとした。
この破天荒な結婚劇に批判も覚悟の上のようで、『“頭おかしい”“非常識だ”などのと、至極ありがちな正論には“そう思うでしょうね”との感想しかありません』とつづり、『愉快な思い出をありがとうございます』と女性に感謝していた」



これを読んで、わたしは「結婚」について考えました。
要するに、婚姻届など屁でもないということを改めて痛感しました。
人は、婚姻届ごときでは夫婦にはなれないのです。では、どうすれば夫婦になれるのか。それは簡単です。結婚式を挙げればいいのです。
昨日の早朝、わたしは『儀式論』を脱稿しました。
そこで結婚式についても述べたのですが、わたしは「結婚式は結婚よりも先にあった」という自説を展開しました。一般に、多くの人は、結婚をするカップルが先にあって、それから結婚式をするのだと思っているのではないでしょうか。でも、そうではないのです。



古事記』では、イザナギイザナミはまず儀式をしてから夫婦になっています。つまり、結婚よりも結婚式のほうが優先しているのです。他の民族の神話を見ても、そうでした。すべて、結婚式があって、その後に最初の夫婦が誕生しています。結婚式の存在が結婚という社会制度を誕生させ、結果として夫婦を生んできたのです。ですから、結婚式をしていないカップルは夫婦にはなれないのです。ということで、ビッグダディは「婚姻届では夫婦にはなれない」ということを全日本人に教えてくれたのではないでしょうか。



それから、昨日、ロックバンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル川谷絵音が離婚したというニュースもありました。今年最初に驚いた芸能ニュースは、「週刊文春」がスクープしたタレントのベッキー川谷絵音の不倫報道でした。川谷絵音は昨年夏、バンドを結成時から支えた女性と結婚しました。しかし、世間には結婚したことを公表しませんでした。結婚していること自体を秘密にしているため、結婚式も挙げませんでした。彼の奥さんは身内だけでも結婚式をしたいと願望を伝えたそうですが、その気持ちは届きませんでした。川谷絵音ベッキーは、本物の「ゲスの極み」になってしまいました。その最大の理由は、川谷がきちんと結婚式を挙げなかったからです。



結婚したら、必ず結婚式を挙げなければなりません。
これは、国家や民族や宗教を超えた人類普遍の「人の道」です。
結婚式は何のために行うのかと考えたら、それは簡単に言えば、神や人の前で離婚しないように約束するためです。ですから、神前式でも教会式でも人前式でも、2人が夫婦として仲良く添い遂げることを誓う「宣誓の言葉」を述べるのです。結婚するだけなら役所に婚姻届を出せばいいし、結婚式をしたことを周囲の人々に知らせ祝福してもらいたいのなら、レストランでの披露パーティーで充分です。わざわざ結婚式をやる意味とは、離婚を防止するため、これに尽きると思います。



ということで、わたしの53回目の誕生日である昨日、ちょうど『儀式論』を脱稿したまさにその瞬間、ビッグダディの7度目の結婚、川谷絵音の離婚という2つのニュースを知ったことに不思議な縁を感じます。
おっと、もう家を出ないと! これから北海道へ行かなければならないので、こんなブログなど書いている暇はありませんでした。
それでは、行ってきます!



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2016年5月11日 一条真也