前正覚山

一条真也です。
ブッダガヤを後にしたわたしたちは、約1時間バスに揺られて、前正覚山を訪れました。途中の道が恐ろしいほど悪かったのですが、これは地元のマフィアが道路を整備させないからだそうです。警察を来にくくするためです。また、彼らは学校を作らないそうです。なぜなら、子どもたちが教育を受ければマフィアを批判することを覚えるからだとか。
前正覚山には、物乞いの子どもたちもたくさんいました。


前正覚山へ至る道

前正覚山のふもとのようす

前正覚山を望む

ひたすら20分間登りました



わたしたちは、かなり急な山道を登って行きました。
「アショカツアーズ流インドの歩き方」というサイトの記事「前正覚山での6年に及ぶ苦行」には以下のように書かれています。
「悟りを得るために、シャカ族の王子の地位を捨て出家したシッダルタ王子(悟り前のお釈迦様)は、当時のバラモン教修行者と同様の厳しい修行を遂行しました。それは、樹下石上を住居とし、食物は施しによってのみ得、衣装は人々が捨てた布を縫いあわせた糞掃衣を纏うというものでした。さらには断食を行い、悟りを求める苦行は6年間続きました」


けっこうキツかったです!

前正覚山から下界を見下ろす

素晴らしい眺めです

前正覚山のようす



また、同記事には以下のように書かれています。
「やがては、シッダルタ王子は苦行のための苦行では、成道に到達できない事を悟ります。
ついに苦行を捨て、スジャータのミルク粥の供養を受け、前正覚山の頂上に上がられました。その時大地が震動し、山神のお告げがありました。
『この山は正覚成就の場所ではありません。もしここで成道のための瞑想に入られれば、大地は震動し山は傾くでしょう。』そこで、山の中腹で再び瞑想に入ろうとすると、大地が再び震動し、龍神のお告げがありました。『ここも正覚成就の場所ではありません。この地より遠くないところに、菩提樹が繁り、その下に金剛宝座があります。過去仏様は皆その座において成道を成就しました。願わくばそこにお出ましください。』
かくして、お釈迦様は菩提樹の樹下、金剛宝座の席上で成道の境地へと達せられました」


留影窟に入る一行

洞窟の中は暗く狭かったです

苦行する釈迦像

本物の苦行僧がいました

スーチー女史の写真が飾られていました

下り道のようす

山を下りて・・・



さらに同記事には「留影窟(りゅうえいくつ)」について以下のように書かれています。
「修行が行われたのが、ブダガヤ郊外にある“前正覚山”の中腹(ふもとから坂道を約20分)にある小さな洞窟です。今日の留影窟はチベット仏教の寺院となっており、お悟りの前のシッダルタ王子が断食を行った洞窟には、ガンダーラ芸術の最高傑作といわれる、苦行する釈迦像のレプリカが置かれています。その姿は、全身に骨格と血管が浮きだし、目や腹部はすさまじくくぼみ、その苦行がいかに激しいものであったかを伝えています」
実際に留影窟に入ってみると、暗くて狭い空間の中にチベット僧が実際に瞑想していて驚きました。


スジャータストゥーパ

現地ガイドの説明を受ける

スジャータストゥーパを背に

スジャータ村のようす



山を下ったわたしたちは、近くのスジャータ村を訪れました。
そこで須達長者の屋敷の跡に作られたスジャータストゥーパを見学しました。こういう場所に来ると、在りし日のブッダの面影をありありと感じてしまいます。スジャータ村の光景は2500年前と変わらないように思いました。



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2016年2月17日 一条真也