『最高の自分を生きる』

最高の自分を生きる―達人たちに学ぶ「zoneに入る」生き方


一条真也です。
『最高の自分を生きる』丸山敏秋著(致知出版社)を再読しました。
著者は、丸山敏雄が創始した一般社団法人倫理研究所の理事長です。
本書は、最高の自分を生きるための秘密ともいえる「ゾーン(Zone)」について書かれた本です。ブログ『かもめのジョナサン完成版』で紹介した本の「あとがき」で、同書を創訳された五木寛之氏が「ゾーン」について触れており、この『最高の自分を生きる』の内容を思い出しました。


「ゾーン」とは何か。それは「実力がフルに発揮できる理想的な心の状態」です。あるいは、「精神的にも肉体的にもまるで自動操縦されているように感じながら、最高のプレーができる状態」のことです。たとえば、実戦でほとんどホームランを打ったことのない野球選手が、無心でバットを振ったところ、起死回生の逆転ホームランとなります。彼は打席で「ゾーン」に入ったのです。本来は持っていながら普段は発揮できなかった力が、そのときには発揮されたのです。



もちろん、素人がいきなりその境地に入れるわけではなく、才能やトレーニングの成果が見事な結果を生むことは事実です。しかし才能があり、相当量のトレーニングを積んでも、「ゾーン」に入れないケースは多いのです。そこに監督やメンタルコーチの力量が問われます。



「ゾーン」はスポーツに限らず、あらゆる領域にあるといいます。
日常生活や仕事の上でも、「ゾーン」に近い状態を経験することがあります。物事がトントン拍子に進んだり、会いたかった人とばったり会ったり、いままで出来なかったことが急に出来るようになる。そういうとき、自分を超えた存在を感知せずにはおれず、「最高の自分」がそこにいるのです。



本書は、いわゆるハウツー本でも自己啓発書でもありません。
あくまでも、読者自身が「ゾーン」を感じとることを目的としています。
大リーグでも成功したイチロー選手をはじめとした達人たちに学び、生きがいのある人生を送るためのヒントが満載です。
なお、本書は『面白いぞ人間学』(致知出版社)でも取り上げています。


面白いぞ人間学―人生の糧になる101冊の本

面白いぞ人間学―人生の糧になる101冊の本

*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2014年8月5日 一条真也